SACD 輸入盤

『忘れられた王国〜アルビジョワ十字軍/カタリ派の悲劇』 サヴァール&エスペリオンXXI(3SACD)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
AVSA9873
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明

トルバドゥールの歌で辿る、中世南仏の異端の世界!

年1回のペースで続くブックCDも今回で5巻目。今までより1枚増えて3枚組となり、内容もより濃くなっています。今年は、中世南仏において栄えた、キリスト教の異端、カタリ派とそれに対する十字軍が主題。同時に、聖人サン・ベルナールがこの異端を、「キリスト教徒よりキリスト教的であり、信仰が純粋」だと述べたように、その背景には、教皇庁とフランス王家との現世的利害の一致や、教皇庁の世俗化があり、それに、フランシスコ会とドミニコ会の設立という、体制内からの刷新運動が絡みます。また、射程も広く、カタリ派の起源、南仏隆盛の背景から、英仏100年戦争(ジャンヌ・ダルクの殉教)、東ローマ帝国の滅亡、東方カタリ派の終焉までを扱います。前作『エルサレム』と十字軍という点でつながりがあるのも興味深いところ。トルバドゥールの曲を中心に、近東の音楽やルネサンス時代のデュファイの曲まで収録されています。(キングインターナショナル)

【収録情報】
Disc1:カタリ派の出現と全盛/南仏オクシタニアの隆盛(950頃−1204年)
I「カタリ派の起源:東方キリスト教世界と西欧(950−1099年)」
 950年 起源:ボゴミール派
1.ブルガリアの音楽(タクシームと舞曲)
 1000年 東方キリスト教世界からヨーロッパへ
2.作曲者不詳:「甘い春の季節に」(1010年の写本)
 1022年 オルレアンとトリノにおける、異端者たちの最初の火刑。
3.プランクトゥス1(器楽曲;太鼓、ドゥドゥク)
 1040年 アル=アンダルス地方から避難を余儀なくされたユダヤ人にオクシタニア地方は避難場所を与える。
4.三大元素、アレフ(気、1)、メム(水、40)、シン(火、300)(「創造(形成)の書」よりカバラ的文章)
 1049年 ランス公会議において異端の非難決議がなされる。
5.「栄光の王」(器楽曲;太鼓、ベル、中世ハープ)
6.「聖なる父よ」(オック語による朗読)
 1054年 東西教会の分裂(大シスマ)。
7.作曲者不詳:「両者の干渉で」(作者不詳(ビザンチン)の歌)
 1099年 聖地への第1回十字軍。南仏(トゥールーズ伯)軍によるエルサレム南部地区の征服。
8.十字軍のファンファーレ(器楽曲)

II「南仏オクシタニアの隆盛(1100−1159年)」
 1100年 オクシタニア、アル=アンダルスのキリスト教徒のかがみ。
9.作曲者不詳:タクシームとアンダルシア風舞曲
 1111年 ボゴミール派の高位聖職者バシレイオスがコンスタンティノープルにおいて火刑に処せられる。
10.哀歌2(器楽曲;ドゥドゥク、カヴァル)
 1117年 トゥルバドゥールの時代と「至上の愛」。
11.ギエム・デ・ペイテュ(ポワティエ伯ギョーム):「新しい歌を私は作ろう」
 1142年 アリエノール・ダキテーヌとルイ7世の離婚。
12.ディア伯夫人(ベアトリツ):「気に入らないことも」
 1143年 シュタインフェルトのエーヴェルウィンからクレルヴォーの聖ベルナルドゥスへの手紙。
13.ベルナルドゥス師への書簡(朗読)
 1157年 ラモン・ベレンゲー(ベレンゲル)4世死去(異端に抗するランス公会議)。
14.作曲者不詳:「わが心をば」

III「カタリ派の伸張(1160−1204年)」
 1163年 シェーナウのエックベルトが、ラインラント地方の異端者たちを呼ぶのに、「カタリ派」という術語を「生み出す」。異端者たちは、ボン、ケルン、マインツにおいて火刑に処せられる。
15.ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:「気高く」(器楽曲)
 1167年 サン・フェリクス・ド・カラマンにおけるカタリ派集会。
16.救慰礼(カタリ派の祈り)(朗読と歌唱)
 1167年 ヴェズレーにおいて、火刑に処せられたブルゴーニュのカタリ派のミサ
17.葬送行進曲(太鼓)
 1178年 クレルヴォー修道院院長にして教皇特使であるアンリ・ド・マルシアックが、トゥールーズとアルビ地方のカタリ派に説諭する。
18.「ああ、悲しみ」(器楽曲)
 1196年 バルセロナ伯ペラ1世、アラゴン王ペドロ2世として即位
19.ペイレ・ヴィダル:「歌うことによって」
 1198年 教皇インノケンティウス3世(1198− 1216年)。トロアにおいて「徴税請負人」が火刑に処せられる。
20.鐘、太鼓。
 1204年 ファンジョーにおいて、ギラベール・ド・カストルが、エスクラルモンダ・フォワに救慰礼を授け、完徳者に叙す。
21.作曲者不詳:オクシタニアのシビラ(巫女)の歌「審判の日に」

Disc2:アルビジョワ十字軍/南仏オクシタニアへの侵略(1204−1228年)
IV「衝突に向けて(1204−1208年)」
 1204年 起床ラッパ
1.ファンファーレ(トレブル・ショーム)
 1204年 ペラ1世によって取り仕切られた、カタリ派と教皇特使であるシトー会修道士との間のカルカソンヌの論争。
2.わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。(朗読;エレミア書第29章第11節)
3.作曲者不詳:「この世のことを考えると」
 1207年 トゥールーズ伯ライモン6世、教皇インノケンティウス3世によって破門される。
4.ギラウト・デ・ボルネイユ:「一番心地よく楽しかったのは」
 1208年 教皇特使カステルノーのピエールの暗殺。
5.トゥデラのギエム:「シトー会の司祭たち」(第4詩)
 1208年10月3日 インノケンティウス3世、アルビ派への、キリスト教徒の地における最初の十字軍を布告する。
6 「布告する」(朗読)
 1208年 十字軍の準備
7.トゥデラのギエム:「教皇様が知った時」(第5詩)

V「アルビジョワ十字軍(1209−1229年)」
 1209年 十字軍の開始
8.ファンファーレと鬨の声(器楽曲)
 1209年7月22日 ベジエの包囲と大虐殺(死者20,000人)
9.トゥデラのギエム:「フランスの御貴族様が」(第21詩)
 1209年11月10日 プランハ(プランクトゥス)「(ベジエ子爵)ライモン=ロジェ・ド・トランカヴェルの死への哀歌」
10.ギエム・オジエ・ノヴェッラ/ギラウト・デ・ボルネイユ:「それぞれの涙と嘆きの歌」
 1211年 ラヴォール城の包囲と大虐殺。ラヴォール城の寡婦ジェラルダの殉教。400人のカタリ派が火刑に処せられる。
11.トゥデラのギエム:「あれほど強い町、ラヴォールが叩きのめされた」(第68詩)
 1211年 年代記
12.「教えに適う十字架像は」(朗読)
 1213年2月1日 トゥールーズ伯ライモン6世を助ける約束を守るカトリック王ペラ1世に問う諷刺詩
13.ライモン・デ・ミラヴァル:「行け、ユゴネよ」
 1213年9月 アラゴン王ペドロ2世についての歌
14.ライモン・デ・ミラヴァル:「歌い優しくすることが心にかなう」
 1213年10月 ミュレの戦いにおける敗北とカトリック王ペラ1世の死。
15.ライモン・デ・ミラヴァル:「復活祭の時節は」
 1218年6月25日 シモン・ド・モンフォールの死
16.作曲者不詳:シャンソン「シモン・ド・モンフォールの墓碑銘」
 1228年8月6日 トゥールーズ包囲と十字軍の終結
17.ギエム・フィゲイラ:「諷刺詩を作ることについて(シルヴェンテスを作りたい)」

Disc3:カタリ派への迫害、離散と終焉(1229年−1463年)
VI「異端審問所:カタリ派信徒への迫害とカタリ派の消滅(1203−1300年)」
 1229年11月 トゥールーズ公会議
 1233年 グレゴリウス9世が、異端者制圧のため(教皇直属の)異端審問制を創設する。
1.ファンファーレ(器楽曲)偽の聖職者(司祭)に対する諷刺詩
2.ペイレ・カルデナル:「聖職者は、自らを羊飼いとみなすが」
 1244年 モンセギュールにおける反乱、降伏、225人のカタリ派の火刑
3.哀歌(器楽曲;ドゥドゥク、カヴァル)
 1252年 教書「アド・エクスティルパンダ(異端の根絶について)」における、拷問の合法化
4.「異端の根絶について」(朗読)
 1252年 最後の審判における神を咎める諷刺詩
5.ペイレ・カルデナル:新即興諷刺詩
 1268年 皇帝派(ギベリン)に対する教皇派(グェルフ)の勝利
6.「ベリカ」(エスタンピー)
 1268年 異端審問官に対する諷刺詩
7.ギエム・モンタナゴル:「どのようなことについても注意を与える勇気を心得よ」
 1276年 シルミオーネにおける降伏
8.(ロッシ写本より):プランクトゥス「彼女が手と美しい顔を洗うあいだ」(器楽曲)
 1278年 ヴェローナの闘技場で200人のカタリ派が火刑に処せられる。
9.「主の祈り(天に坐します我らの父よ)」(カタリ派の祈り)
 1300年 カルカソンヌにおける異端審問官の過酷さに対しての暴動。聖職者、ドミニコ会説教師とフランスに対する諷刺詩。
10.ペイレ・カルデナル:「ハヤブサもハゲワシも」

VII「カタルーニャへの離散と東方カタリ派の終焉(1309−1453年)」
 1305年 カタリ派の、偽ヨハネの福音書第5章第4節に基づく外典
11.作曲者不詳(ラス・ウエルガス写本):「聞け、おお、海よ・・・」
 1306年 フィリップ4世、フランスからユダヤ人を追放する。
12.作曲者不詳(セファルディ):「フランスの王様」
 1306年 ペイレ・オーティエの伝道
13.「それは驚くほどのことではない」(朗読)
 1309年 ヤクメとギエム・オーティエおよび、他のカタリ派が火刑に処せられる。
14.葬送行進曲(太鼓)
 1315年 ギエム・ベリバストがカタルーニャに亡命する。
15.ギラウト・デ・ボルネイユ:「悲しみ故に耐えることができない」(器楽曲)
 1321年 オクシタニアにおけるカタリ派最後の「完徳者」として知られるギエム・ベリバストが、ヴィルルージュ=テルムネで火刑によって死ぬ。
16.哀歌3(器楽曲;ドゥドゥク、カヴァル)
 1327年 アラゴンとカタルーニャの王、アルフォンソ4世
17.作者不詳/デュファイ:「聞いてください、恵み深い創り主よ」
 1337年 英仏100年戦争(開始)
18.「処女」についてのバラッド(15世紀の詩、古い旋律に基づくジョルディ・サヴァールによる版)
 1431年5月30日 オルレアンの少女、「処女」ジャンヌが火刑に処せられる(19歳)
19.ジョルディ・サヴァール(15世紀の作曲者不詳の旋律に基づく):プランクトゥス「おお、残酷な拷問が」
 1453年 オスマン帝国による、コンスタンティノープルの陥落
20.タクシームとマカーム「サバ・ウスレス・チェンベル」
 1463年 東方カタリ派の終焉(1453年コンスタンティノープルと1463年ボスニア)
21.哀歌4(器楽曲;カヴァル、ベル、太鼓)
 1463年 コンスタンティノープルの聖母教会の哀歌
22.デュファイ:「おお、いとも哀れみ深い」
 1463年 「よき人」への敬意
23.ポンス・ドルタファス/サヴァール:「私は分別をなくした」

 エスペリオンXXI
 ジョルディ・サヴァール(指揮)

 録音時期:2009年4月、6月-8月
 録音場所:カタルーニャ自治州カルドーナ城参事会教会
 録音方式:DSD(セッション)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Musique Bulgare
  • 02. Veri dulcis in Tempore
  • 03. Plainte Instrumentale, Pt. 1
  • 04. Les Trois Principes
  • 05. Reis Glorios
  • 06. Payre sant
  • 07. En to stavro pares tosa
  • 08. Fanfare de Croisade
  • 09. Mawachah Chamoulo
  • 10. Instrumental Lament, Pt. 2
  • 11. Pos de chantar, Can on
  • 12. A Chantar m'er de so
  • 13. Epistola ad patrem Bernardum
  • 14. Mentem meam ledit dolor
  • 15. Ave Generosa [Instrumental]
  • 16. Consolament
  • 17. Funeral March
  • 18. Heu mister [Instrumental]
  • 19. A per pauc de chantar
  • 20. Innocent III is Pope/"Publicains" are burned at Troyes
  • 21. Chant de la Sybille Occitaine

ディスク   2

  • 01. Fanfare
  • 02. Ego enim scio
  • 03. Quant ay lo mon consirat
  • 04. Mot era dous e plazens
  • 05. E l'abas de Cistels, Vers. 4
  • 06. Nous exhortons
  • 07. Can't L'apostolis Saub. Vers 5
  • 08. Fanfares and battle calls [Instrumental]
  • 09. Le barnatges de Fransa Vers 21
  • 10. Quascus plor e planh
  • 11. Lavaurs fon tan fortz. Vers 68
  • 12. Cruciferi ex precepto
  • 13. Vai, Hugonet, ses bistensa
  • 14. Bel m'es q'ieu chant e coindei
  • 15. Aissi cum es genser Pascors
  • 16. L'Epictafi de S. de Montfort. Vers 208
  • 17. D'un sirventes far

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