Mark Knopfler
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Mark Knopfler (マーク・ノップラー) プロフィール

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マーク・ノップラーは1949年8月12日スコットランドはグラスゴーで生まれた。イギリス人ではあるが、マーク・ノップラーの音楽はアメリカ的な匂いがするものだ。マーク・ノップラー、言うまでもなくイギリスを代表する偉大なギタリストの一人であり、かのダイアー・ストレイツのギタリスト兼ヴォーカリストであった(一応解散はしていないらしいが)男。77年に結成されたダイアー・ストレイツマーク・ノップラー が“悲しきサルタン”にて奏でたそれはボブ・ディランの歌とJJケイルライ・クーダーのギターのテイストが交じり合ったような偉く渋いもので、パンク・ムーヴメントが吹き荒れるさなかとても味気ないもののように(かつ新しいものに目がない業界に舌を出すようにも)響いた。しかし同時に人々の心のどこかに何かをそっと残していたのであった。それはマーク・ノップラーのギター・プレイによるところが大きいといえる。

‘79年3月ダイアー・ストレイツのデビュー曲である「悲しきサルタン」はあれよあれよという間に全米シングル・チャートを駆け上り、遂にベスト10入りの快挙を成し遂げた。ロッド・スチュワートビージーズドゥービー・ブラザースといったビッグ・ネームやグロリア・ゲイナーピーチズ&ハーブヴィレッジ・ピープルなどのディスコ・サウンドが上位を独占する中、それはまさしく壮快な出来事であり、同時に今までまかり通っていた全米でのヒット・パターンといったものを根底から覆す事件でもあった。

ダイアー・ストレイツの結成は’77年6月、オリジナル・メンバーはリーダーのマーク・ノップラー(g,vo)、マーク・ノップラーの弟のデヴィッド・ノップラー(g)、ジョン・イルズリー(b)、ピック・ウィザース(ds)の4人。翌’78年6月にフォノグラム・レコードのジョニー・ステインズが彼等のデモ・テープを気に入り、アルバム Dire Straits(悲しきサルタン)でメジャー・デビューを飾る(この時マーク・ノップラーは既に29歳)。’78年当時イギリスは前年から始まったパンク・ムーヴメントが全盛だったこともあり、当初彼等に対する反応は冷たいものだった。最初に火がついたのはオランダで、それがヨーロッパ各国に飛び火し、オセアニアやカナダでもベスト・セラーとなった後ようやくイギリスでも大ヒットとなった(とはいえデビュー曲の“悲しきサルタン”がイギリスでトップ10ヒットとなるのは冒頭でのアメリカでのヒットの後だった)。

ダイアー・ストレイツの魅力を一言で言ってしまうとマーク・ノップラーの、J.J.ケールライ・クーダーチェット・アトキンス等のプレイ・スタイルを彷彿させるギター・サウンドとボブ・ディランのような語り口調のヴォーカルにあると言っても過言ではないだろう。しかもそのどちらもが単なる物まねではなく、彼のオリジナルとでも言うべき実に個性的なものであることは言うまでもない。そのことを証明するように’79年セカンドアルバム コミュニケを発表後、マーク・ノップラーボブ・ディラン自らの誘いで彼のアルバム スロー・トレイン・カミングであの独特なギター・プレイを披露している。

わずか2枚のアルバムで既にミュージシャンズ・ミュージシャン的立場となったダイアー・ストレイツだったが、 コミュニケ を最後に弟のデヴィッド・ノップラーが脱退、サード・アルバム メイキング・ムーヴィーズ (’80年)は3人でのリリースとなり、ツアー・メンバーのハル・ソンデス(g)、ラン・クラーク(key)を正式メンバーに迎えるも、続く ラヴ・オーヴァー・ゴールド(’82年)発表後にはピック・ウィザースが脱退とグループ内のゴタゴタが続く。しかしながらそのサウンドは一層深みを増し、ことイギリスに関して言えばセールスは衰えるどころかさらに勢いを増し、テリー・ウィリアムス(ds)を迎えて行われたワールド・ツアーの模様を収めたライヴ・アルバム アルケミィ (’84年)までの3作品はいずれも数年に渡ってイギリスのアルバム・チャートにランクインし続けるなどその異常な人気ぶりは既に国民的バンド・レベルにまで押し上げられていた。とわいえ、残念なことにアメリカなど世界的なレベルではデビュー・アルバムを凌ぐヒットが生まれていなかった。そうした歯痒い状況をまるで打破するかのように’85年に発表した6作目ブラザース・イン・アームスは今までの記録を全て塗り替える全世界で2000 万枚という驚異的なセールスを樹立、MTVを題材とし、スティングのヴォーカルをフィーチャーした「マネー・フォー・ナシング」も全米を始め各国のシングル・チャートでNo.1を獲得、ダイアー・ストレイツはいよいよ人気、ステータスともに不動なものを確立するに至った。

ノッティング・ヒルビリーズミッシングチェット・アトキンスとの ネック・アンド・ネックといったリラックス・ムード満点のマーク・ノップラーの別プロジェクトを経て、’91年に発表した オン・エヴリィ・ストリ−ト は6年のブランクを感じさせる事無く各国でNo.1を獲得、しかしながら’93年に発表したライヴ・アルバム オン・ザ・ナイト を最後にその使命感を終えたかのようにダイアー・ストレイツ名義での新作は残念ながら現在まで発売されていない。

マーク・ノップラーのギターの特徴といえばあのえもいわれぬクリーンなトーンだろう。その爽快感さえ感じるクリーンな響きの要因はマーク・ノップラーはギターを弾く時にピックを使用しない(スティール弦を張ったストラトでもナイロン弦のアコースティックでもだ)指でギターを弾くスタイル、所謂フィンガー・ピッキングによるものである。親指と人差し指、中指で醸し出すトーンは独特かつ絶妙。しかもディストーションを効かせる事もなく、非常にクリアーな音を出す。ブルースやカントリーアメリカのルーツ音楽からの影響が色濃く、響きとしては地味なぐらいであるかも分からないがマーク・ノップラーの繊細かつあたたかみのあるクリアー・トーンは誰にも模写する事の出来ないオリジナルな技なのである。コードを用いたストリング・ベント、ペロディアスなペンタニック・ライン、速いピッキングにフィンガーよる繰り返しのリックなどが絡み合いシンプルなようでいて成功に作り上げられた独自のサウンドは多くのミュージシャン、ギタリストから評価され、ボブ・ディランスティーリー・ダンヴァン・モリソンフィル・ライノットチェット・アトキンスなど様々なアーティスト/バンドの作品にゲストとして招かれている。優れたギタリストが派手なプレイやギミックに頼ることなく、本当の意味での個性をもっているギタリストの好例といえるだろう。

映画のサウンドトラックの作品が多かったマーク・ノップラーだが、’96 年に本格的ソロ・アルバムとなる ゴールデン・ハート 、2000年にはヴァン・モリソンジェイムス・テイラー、クリス・ディフォード&グレン・ティルブルック等をゲストに迎えた セイリング・トゥ・フィラデルフィア を発表、2002年にはラグピッカーズ・ドリームを発表。その独自のギター・サウンドと渋いヴォーカルはまだまだ健在である。

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