魔女 上 岩波文庫

M.ジュール

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003343418
ISBN 10 : 4003343417
フォーマット
出版社
発行年月
2004年10月
日本
追加情報
:
339p;15

内容詳細

古代の神々が追放されキリスト教が支配を確立する中世初期、歴史の薄闇の中に魔女はその姿を現わす。やがてルネサンスに至って、苛烈を極めた異端糺問により、おびただしい数の魔女が焚殺された。しかし、この魔女なるものとは一体なんであったのか?ミシュレ(1798‐1874)は中世以来の歴史の流れを追いながらその姿を浮彫りにしてゆく。

目次 : 神々の死/ なぜ中世は絶望したか/ 囲炉裏端の小さな悪霊/ さまざまの誘惑/ 悪魔にとりつかれる/ 悪魔との契約/ 死者たちの王/ 自然の王者/ サタン、医者となる/ さまざまの魔薬と媚薬/ 反逆の霊的交わり―魔女の夜宴―黒ミサ/ そのつづき―愛、死―サタンが消え失せる

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    「ローマ教会は、人生のうちに試練しか見ないため、人生を引き延ばすようなことはつつしむ。その医学とは、死への諦念、期待、それに希望」(27頁)。「民衆は、地上の富に影響力を及ぼす『月』を恐れている」(210頁)。ミシュレはみすず書房の『民衆』という本で知っていた。民衆への眼差しを学ぶために読む。

  • ゲニウスロキ皇子 さん

    「序の章」は名文だと思う。訳者が解説しているように、疎外された農奴、その農奴の中でも男性に疎外されている、いわば二重に否定された存在としての女性が、ただの虐げられたものではなく、反抗者として生きる姿が描かれている。ある種の記号学・象徴学的な境界論に連なる記述である。そういえば、バタイユは、人間は自然を否定すべく文化を創造したと述べていたか。しかし人間にとって文化はやがて「自然」になってしまう。そうなると、その文化をも否定する衝動を内に秘めるようになると。そんなことを思い出しながら本書を読んでいた。良い本だ

  • 冬佳彰 さん

    18世紀に書かれた、「魔女」という現象に関するエッセイのような、ノンフィクションのような作品。「特に面白くない」的な評価もある書籍のようだ。想像力の欠如であると、俺は端的に思うがね。実質的に歴史の間を埋めるのは、こうしたパッションであり、怒りであり、不条理への異議であると思う。実際に生きた、ある人間の痛みを感得できない言葉や研究に何の意味があるのか?初夜権?ふざけるな、と怒る。

  • tokky.com(dm) さん

    我々はキリスト教をある種上っ張りとして着込むことがあるけれど、欧州でも実は重たい衣服のようなものなのではないか。裸になれば、もっと別の土着信仰があるのではないか。そんなことをとりあえず思った。例えば、アメリカに渡った人たちにはそれがない。それ故に原理主義になりうるのか。などなど(脱線してます)

  • 午後 さん

    魔女は、封建制度と家父長制によって二重に疎外された存在であり、諦念の底で萎びている中世の男たちや女たちに、時には恐怖を、時には欲望と手段を、そして生命の歓びをもたらした。幾時代を通して、魔女は民衆を癒す医者であり、無謀な企みの共犯者であり、抑圧された自然の生命力の体現者であり、苦しみに定められた世界への反逆者でもあった。黒く煤けた資料から、焼き払われた声を拾い出し、歴史の影の中に埋もれた魔女の姿を共感を込めて、情感豊かに描き出したミシュレの労作。何よりも文章が美しい。

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