SACD 輸入盤

『ノクターナル〜ブリテン、ダウランド、ホルボーン、他』 ヤコブ・リンドベルイ(リュート)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BISSA2082
組み枚数
:
1
レーベル
:
Bis
:
Sweden
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明


リュートの名手、ヤコブ・リンドベルイ。
夜を想起させる小品を配置する構成のアルバムをリリース!


SACDハイブリッド盤。ヤコブ・リンドベルイ[1952-]は、スウェーデンのユーシュホルム生まれ。ビートルズを聴いて音楽への情熱を育み、ストックホルム大学に進みました。ロンドンの王立音楽大学でダイアナ・ポウルトンに学んでいたころ、ルネサンスとバロックの音楽に主眼を置いた活動を選択。このジャンルでもっとも幅広いレパートリーをもつリュート奏者として知られ、『ジェームズ一世時代のリュート音楽』『ルネサンス期イタリアのリュートの名手たち』『シクストゥス・ラウヴォルフのリュート』など、30を超す数のアルバムをBISレーベルに録音しています。
 新しいアルバム『夜の曲(Nocturnal)』は、彼がギターとリュートを平行して学んでいた最後の年に取り組んだブリテンの『ジョン・ダウランドによる夜の曲』を核に、主にエリザベス一世時代に作られた、夜を想起させる小品を配置する構成で作られています。『ジョン・ダウランドによる夜の曲』は、ブリテンが、1963年、イギリスのギタリスト、ジュリアン・ブリームのために作曲した作品です。ダウランドの歌曲『来たれ深き眠りよ(Come Heavy Sleep)』に基づく変奏曲のスタイルをとった、8つの部分(楽章)からなる「壮大な」音楽。「この曲があったから、ギターを捨ててリュートに専念すると決めた時には後ろ髪を引かれる想いだった」(ヤコブ・リンドベルイ)。ブリテンが「リュートを崇め」、この楽器のための作品を書くことも考えていたことから、出版社とブリテン・エステートが協力。エステートからは励ましとともに最初の草稿の提供も受けることができました。アントニー・ホルボーン、エドワード・コラード……詩人サミュエル・ダニエルの弟、ジョン・ダニエル……。「ジョン・スキーニーの17世紀初めのマンドラ手稿譜」の3曲は、「マンドラ調弦」のソプラノ・リュートで演奏されます。「リュートは、静寂と深い集中を必要とする」。
 録音セッションは、ストックホルムの北、ノルテリエのレンナ教会で行われました。(輸入元情報)

【収録情報】
ホルボーン:
1. すいかずら
2. 私のリンダ
3. 夜警
4. ペンブローク伯爵夫人のパラダイス
5. 妖精のラウンド

コラード:
6. わが窓辺より去れ
7. ヒュー・アシュトンのグラウンド

バチェラー:
8. パヴァーヌ

ダニエル:
9. アン・グリーン夫人の葉はグリーン

作者不詳(ジョン・スキーニーの17 世紀初めのマンドラ手稿譜)
10. 森の花
11. 夕暮れのとき、私を忘れないで
12. イギリスのナイチンゲール

ウィリアム・バード/カッティング編
13. 子守歌

ブリテン/リンドベルイ編:
14. ジョン・ダウランドによる夜の曲(ノクターナル) Op.70

ダウランド:
15. 夢
16. ファンシー
17. オーランドは眠る
18. ラクリメのガイヤルド
19. ダウランド氏の真夜中
20. 別れ

ジョンソン:
21. パッシングメジャーズ・パヴァーヌ
22. 御者の口笛
23. さようなら、おやすみなさい


 ヤコブ・リンドベルイ(1-9,13-23/リュート、10-12/ソプラノ・リュート)

 使用楽器:
 8-course Renaissance lute by Michael Lowe, Wootton-by-Woodstock, 1981
 7-course so-prano lute (in mandora tuning) by Michael Lowe, Wootton-by-Woodstock, 1992

 録音時期:2017年8月
 録音場所:スウェーデン、ノルテリエ、レンナ教会
 録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND

ユーザーレビュー

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リュート奏者リンドベルイが選んだ16(と20)...

投稿日:2021/02/26 (金)

リュート奏者リンドベルイが選んだ16(と20)世紀イギリス作曲家の夜の曲集。タイトルの’Nocturnal’はダウランドの’Come Heavy Sleep’に基づくブリテンのギター曲のもの。ギターとともにこの曲を断念した奏者は作曲者のリュートへの情熱を知り自身の絶ちがたいNocturnalへの思いから手稿を研究しリュート演奏を実現した。軽い無調の8変奏からダウランドの元曲への転回はこの曲集一番の聴き所だ。前後の小品たちも輝いている。30年前のホルボーン集に収められた冒頭4曲は自ら率いた合奏団より輝きと深みを増した。単純で古式な楽器に多彩なニュアンスを吹き込む名手の奏でる星々に夜ひとり耳を傾けていると、遙か遠方の星々から眼に届くまでの気の遠くなる道のりと遙か昔に作曲者の書き記した音符が耳に届くまでの道のりが重なり合う。ホルボーンに続く当方無知の作曲家と詠み人知らずのケルト調の音楽、バードの子守歌が続く。400年後にブリテンの大曲を生み出した巨星ダウランドは天上界(星界)の諸元素は天界(惑星界)を通り地水火風の四大元素だけが地上界に降ると解き天上界を目指す上行旋律の4声のフーガ’Farewell’に乗って去る。ショパンの子守歌のように寄せては返す心地よい三拍子のグラウンド上に奏されるジョンソンの最終曲’Good night and good rest’を弾き終えたあとの30秒の沈黙は眠る聴衆を起こすまいとするかのよう。小夜啼鳥も歌い終えた夜、もう何も聴かず床に就きたい。その前に眠ってしまったとしてもリンドベルイの狙い通り。CDを演奏すれば何度でも、星はまた昇る。

らぷとる さん | 東京都 | 不明

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