楽しいということと奥が深いということは両立する。このCDはそれを証明する希少な一枚にまちがいない。憂いがありかつ凛とした女性ボーカルと控えめながらも最高に美しいメロディを奏でる男性ギタリストのデュオがつくりだす曲は全て包み込むような優しさに満ちていて、聞いたことがないはずなのになぜか懐かしさを感じるものばかり。文化は違っても人間の根源に訴える美しさは普遍的なものだ。アコースティックは貧乏くさいとかださいといったイメージも完全に払拭してしまうこのCDを従全ての音楽が好きな人達にぜひ聞いてほしい。