Las Cronicas Del Viento: 風のクロニクル

アルゼンチンの新感覚シンガー・ソングライター
リサンドロ・アリスティムーニョ、次の10年を占う最新作！！

リサンドロ・アリスティムーニョは、アルゼンチン出身のSSW。一部ではあのホセ・ゴンサレスよりも評価が高いと言われています。2007年に発売した前作、「39°（BNSCD-738）」ではワールド・ミュージック・コーナーだけでなく、都内ROCK/POPSコーナーでも展開され、即完売。大好評いただきました。

前作も含め、これまでの３作品はアルゼンチンの新世代音楽をリリースするレーベル、ロス・アニョス・ルス・ディスコスからのリリースでしたが、今作はレーベルを移籍しての第一弾。「風のクロニクル【回顧録】」と題された今作は、第１章、第２章と趣向の違う２枚組となっています。以前までのフォークトロニカの要素は控えめに、生の楽器を中心にした楽曲構成。程良く熟成したメロディセンスとアレンジメント技術を感じられる仕上がりです。

第１章では、マリアナ・バラフやアレハンドロ・フラノフ、アスーレス・トゥルケサスらの作品にも参加するチェロ奏者のレイラ・チェロや妹ロシオ・アリスムーニョを含む自身のバンド”Azules Turquesas”が参加。エレキ・ギターやリサンドロの真骨頂、エレクトロの要素も入っていますが、多くの曲はチェロやヴァイオリンなどをフィーチャー。涼やかなストリングスにのせて、リサンドロの少し甘くスモーキーなヴォーカルが重なる様が心地良く響きます。時に優しく、時に激しくに変化する風のように、様々なリズムや音色をちりばめた１枚。

変わって、ガリシア地方ビゴにある家にてリサンドロが１人で行った多重録音が中心となっている第２章。ギターやアコーディオン、ピアノなど、すべての楽器を自身が演奏（M4のみトランペットが参加）、録音、アレンジまでこなしています。こちらは、ほぼアコースティックな楽器を駆使した作品集となっています。

ブックレットには、幼き日のリサンドロとおぼしき少年の姿。在りし日を思い出しながら、のぞき見るリサンドロ・アリスティムーニョの回顧録。家でゆったり聞くもよし、晴れた日に風を感じつつお散歩しながら聞くもよし。ワールド・ミュージック・ファンだけでなく幅広いファンにアピールする作品に仕上がっています。