Lisa Lauren、過去のアルバム“What Comes Around”の中にもBeatlesやDonovanのカバーバージョンがあり、彼女の自作曲に比してそちらの方が印象に残っていたのですが、この“〜Loves The Beatles”では全曲がBeatlesナンバーということで、良い方向に進んでくれたな・・とニンマリ。
彼女がその路線に向いているな、と思う理由はその声と歌唱スタイルにあると思います。フィービー・スノウのような際立った説得力、個性があるでもなく、シャデイのような雰囲気を持っている訳でもありません。しかし、Beatlesの曲の、曲自体の良さをアレンジを変えて「歌唱が邪魔をする事なく」表現してくれています。そして彼女の歌いきれていない所はバックが絶妙にフォローします。
もしかしたら、20代〜30代、二人の生活のBGMに最適かも・・とお勧めします。
『俺、こ〜ゆ〜の嫌いじゃない』
『わたし、これイイと思う』
普段は違うジャンルを聴く二人が、一緒にくつろぐ時の共有BGMになりえる音楽なのではないでしょうか。やはりBeatlesは深い!!
※ちなみに星ひとつ減点は、ジャケットデザインの好み・・・によります。
シカゴで活躍しているL.ローレンのビートルズ集。
一応、ジャズ・シンガーとなっていますが他の作品や活動歴からは、クラブを中心に演奏するフォーク・ロック等幅広い嗜好を持つ’シンガー’と捉えるべき人です。その辺は取り上げた曲にもあらわれていて、ジャズ・シンガー、ミュージシャンとはかなり異なります。また、バックの演奏・録音もいい意味でアコースティック基調でPOP調のオンな音です。伸びのある素直、高域に少しひりつきのある声で、どの曲も少しひねりを加え唄っていてとてもいい感じ。”Here Comes the Sun”の扱いは気に入りませんが…
なお、他の作品にも参加しいるD.サンボーン(as)が数曲で素晴らしい歌伴をしており、E.フィリップスやL.ロンシュタットの作品での歌伴でサンボーンのファンになった、私には思わぬプレゼント。