Lenine.doc -Trilhas

マルコス･スザーノとのデュオをはじめ､ MPBシーンに斬新なサウンドを提供し続ける鬼才レニーニが、
現地のノヴェラ(TVドラマ)のために書き下ろされた未CD化トラックなど集めた レア･テイク･コンピレーション｡

1983年にデビュー。マルコス･スザーノとの名作「魚の目」や以降のソロ･アルバムでも革新的な旋律で独特の世界観を構築｡MPBシーンきっての鬼才SSWとして活躍するレニーニ。2010年リリースの本作は、サブ･タイトルに「TRILHAS」(サウンド･トラックの意)とあるように､メディア系サウンド･クリエイターとしても知られるレニーニが、TVドラマ(通称ノヴェラ)と映画のために自演で楽曲提供した音源のみをコンパイル。いずれも､これまでの自身のオリジナル･アルバムには収録されていないレア･トラックス満載のコンセプト･アルバムだ｡

ブラジル全土で話題の人気ドラマ “Passione”(2010)に挿入されたM1をはじめ､子供向け長寿番組“Sítio do Picapau Amarelo”の挿入歌(M2)、映画 “Diabo a Quatro”（2004）の主題歌でペドロ･ルイスと共作した(M3)、そして、映画 “A Pessoa é para o que Nasce” (2005)で取り入れられたM8は、かつてキャリア初期のデュオ作をリリースしたルーラ･ケイロガがプロデュースするなど､いずれも話題性の強いコンテンツ｡ 荒々しくも男気のあるロマンティシズムが漂う印象の強いレニーニが､また違ったセンスを聴かせるトラックの数々に､その才能の奥深さに改めて感銘できる好企画だ。