Porchlight And Rockingchairs

JimpsterことJamie Odell、彼が20年以上にも及ぶキャリアの中で、作り上げてきたモノ、そしてシーンへの貢献度は計り知れないものだろう。自身名義のアルバムこそ、リリースするスパンは長いものの、数えきれないほどのリミックスワークをはじめ、同レーベル＜Freerange＞にてフックアップしたManuel Tur、Pezzner、Milton Jackson、Tony Lionniなどのアーティストアルバムリリース、もちろん忘れてならない、10年近くも続く人気コンピ「Colour Series」、よりインディペンデントな作品を追求する為、メインの＜Freerange＞とは別で稼働させる＜Delusions Of Grandeur＞からは、ブレイクの兆しをみせていたThe 6th Borough Projをいち早くリリースする等。常に新しいものを探し求め、シーン対して提案してきたのがJimpsterだ。そんなJimpsterのスキルが余すところなく詰まった最新アルバム、「Porchlight And Rockingchairs」。本人曰く、なんでも、各国でのGig帰りのエアポートで、二日酔いと闘いながらアイデアを巡らせたという作品群らしいが、これが相当に質が高い。Jimpsterらしい独特のグルーヴ感を放つ、テック・ハウスはもちろん、ミディアム4つ打ちで進行するムーディーかつスモーキーなエレクトリック・チューン、美しいウワモノと疾走するビートを基調にオーディエンスをリードするディープ・テック、そしてどことなくNaked MusicのBlue 6あたりをイメージしてしまう艶のあるヴォーカルを起用したエロティック・ディープ・トラック。（スウェーデンのJonathan Backelieがヴォーカル、男です。）飽くまで “アルバム”であるというコンセプトのなか、実にひとつの音の枠に納めず、“踊らせる”、そして“聴かせる”というJimpsterの拘りが垣間見える気がする。7年間の長きに渡り待たされたアルバムの完成度は異常な程高い。 （メーカー資料より）