Down Low

90年代は夥しい数のR&Bアーティストが成功を収めたことを「光」とすれば、不遇をかこったお蔵入り作続出という「影」も存在する。数あるなかでも「最高峰」の誉れ高いジェフ・レッド「幻」のセカンド、本人お墨つきで遂に初リイシュー！

ジェフ・レッドは後にヒップホップ/R&B界を牽引するアンタッチャブルズ勢とジョデシィでデビュー直前のディヴァンテ・スウィングらがプロデュースした『A Quiet Storm』（Uptown, '90）でデビュー、「I Found Lovin’」「Love High」などのスマッシュヒットを放つ。ジェフはまたA&R も務め、ショーン“パフィ”コムズ aka ディディのヒップホップ・ソウル・アイディアが広く知られるも、メアリー・J. ブライジが送ってきたアニタ・ベイカー「Caught Up In The Rapture」歌唱のデモテープを聴き当時のボス、アンドレ・ハレルを口説き＜Uptown＞に呼び寄せ、自身のツアーのバック・ヴォーカルに起用。93年、発表を控えマスターまで上がっていた『Down Low』は、 MCAがUniversalとの合併によりブラック・ミュージック部門を閉鎖したのに伴いManhattan/EMIに鞍替え、まずは「Show You」をロード・フィネス・リミックスも携えシングルカット、アルバムは生産ラインまで乗るも出荷直前に延期決定、リコールの間に合わなかった1000枚が市中に出回りそれっきり…というエピソードがファン間で知られる悲劇のアルバムだ。悲劇とは裏腹に、ディンギー・ビンガムを中心にデイヴ“JAM”ホール(「You Called Me And Told Me」は一聴して彼とわかる！ )、アルトン“Walkie”スチュワートらが手がけた、ニュー・ジャック・スウィングとヒップホップ・ソウルの狭間をゆくプロダクションにジェフのやわらかで伸びやかな歌声がたまらない素晴らしい内容がゆえにコレクター間ではほぼ常時5ケタで取引されてきた！ここに、09年に自主CDRで出回った、ジェフが主宰した＜Sol＞のコンピ『The Eseence Of Soul』に収録された「Hold On」をボーナス収録！
(メーカー・インフォメーションより）