High Llamas
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High Llamas (ハイラマズ) プロフィール

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新たに生まれたバンド/アーティストらは、いつの時代も「〜のような」、「〜系」と形容されてしまう。ハイ・ラマズもその例に漏れず、どの記事に至っても フレンズ 近辺のビーチ・ボーイズが持ち出され、メンバー中心人物のショーン・オヘイガンは平成の(?)ブライアン・ウィルソンと評されることが常である。実際、先頃リリースされたブライアン・ウィルソンのトリビュート・アルバムに参加し、フレンズ に収録されている’アナ・リー・ザ・ヒーラー’を披露、その素敵な選曲、サウンドからもビーチ・ボーイズに対する愛情を感じ取れる。確かに適切な形容であり、ビーチ・ボーイズの フレンズ や ペット・サウンズ の影響が反映されており、関連性も否定はしないが、彼らは 「ハイ・ラマズのサウンド」という唯一無二のものを作り出したバンドであると信じている。いかにも安請け合いの「それっぽいサウンド」ではない輝きがメロディーにちりばめられているように思うのだ。

話が脱線しそうなので、元に戻して経歴・活動を。ハイ・ラマズは1991年・イギリス・ロンドンで結成。ショーン・オヘイガンを中心にドラムのロブ、ギターのジョン、ベースのジョン、インストルメンタリストのマーカスの5人によるバンド。80年代、ショーンマイクロディズニーというバンドに在籍し、その後ソロ名義の作品ハイ・ラマズを経てハイ・ラマズを結成。1992年にミニ・アルバム アプリコット を発表、それに4曲を追加収録したフル・アルバム サンタ・バーバラ を同年にリリース。世界的に売り出されたハズはなく、当時では日本で知る人も少なかったが、交友関係にあったステレオラブとのコラボレーションやツアー参加など、アンダー・シーンで徐々にその名を広めていった。

そして、僅か2000ポンドという予算でレコーディングされた ギデオン・ゲイ がイギリス各誌で取り上げられ賞賛された。この作品をきっかけに、世界中で「ビーチ・ボーイズを彷彿とさせるバンド」として紹介され、ワールドワイドな活動が始まっていった。多くのハイ・ラマズ・ファンがこの作品をベストだと挙げている事実があるが、長年ビーチ・ボーイズ級のアーティストの出現を待っていただけに ギデオン・ゲイ を聴いた時の衝撃から、この作品への愛着が高まっているように感じられる。と同時に、この作品はビーチ・ボーイズ並みの衝撃をリスナーに与えたということの裏付であると言えるのではなかろうか。

ギデオン・ゲイ の成功により1996年にはハイ・ラマズのレーベル、Alpaca Parkがソニー・ミュージック傘下に設立され、アルバム ハワイを制作。バンジョーやトロンボーンとエレクトロニック・サウンドを織り交ぜる、という意欲的な作品で人気も高いが、この作品もまたブライアン・ウィルソンヴァン・ダイク・パークスの共演盤 Orange Grate Art と比較される運命を辿っている。とは言っても、これはショーン・オヘイガンの戦略だったかも知れないが...。(勿論各音楽誌は大絶賛した)。

1997年、UKのV2レーベルと契約し、ステレオラブのティム・ゲインとアンディ・ラムゼイらと共にTurn Onをコラボレイト、同名タイトルのアルバムも発表。またステレオラブとエイズのチャリティー・アルバム Red,Hot And Rio に参加。この頃からブラジル音楽へも足を踏み入れ、サウンドに取り入れている。さらには、ステレオラブとの交流をきっかけに、トータスやジョン・マッケンタイヤアとも行動を共にし、電子音楽への追求も深めていった。

そして翌の1998年、アルバム コールド・アンド・バウンシー を発表。この作品は、過去の ギデオン・ゲイ ハワイから脱皮し、ハイ・ラマズのサウンドを決定付けた重要作品と思われる。メロディーとサウンド、そしてあのソフトなヴォーカルが素晴らしいハーモニーとなり、電子音楽とポップスの絶妙なバランス感覚のあるサウンドを作り上げた。「それっぽいサウンド」とは決して言わせないものとしたのではないだろうか。さらに翌年にリリースされた スノーバグ は、ミキシングにはジョン・マッケンタイア、そしてシカゴ音響派ジム・オルークステレオラブのメアリーが参加...というハク付けも不要なまでの完成度の高い作品。実験的でなく、そして嫌味なく、彼らの素直なサウンド作りがそのまま音に現れている何度聴いても飽きのこない愛すべきアルバムなのだ。

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