Rhythm On The River

Challenge Records 大推薦！ なんてったって、ハリー・アレン。この方が期待を裏切ることは、ほぼ無いというものですが、本作は自身の音楽経験の様々な良さを出した作品、と言えましょう。その内容は、ディキシー的なサウンドから2拍子的なアクセントも感じるスウィング、そして、もちろんモダン、究極バラッド、そしてちょっぴりボッサのリズム。基本は、前作と同じバックメンバー、ピアノトリオを迎えてのワン・ホーン。出だしはコルネットの人気者ウォーレン・ヴァッシェをフィーチャーしてのご機嫌サウンド。もしかすると、この1曲で、今回はもしかして、このディキシー路線？なんて思いもよぎったりもするのですが、そこは、オランダの名門モダンレーベル、Challenge。M-2は、お馴染スタンダード。切ないピアノのイントロを冠したCry me Riverを朗々と。続く、M-3 は、ミディアム・テンポが何と心地いいことでしょう。ズート譲りの温かい音色で歌心満点。M-4でちょっとトラッドに戻りつつも、究極はM-5！ ちょっとアップテンポでのこのソロは往年のテナー・ワンホーンのロマンを追いかける方には、ホント、たまらない！ というものです。このソロ、本当に素晴らしいです。生で聴いたら、体も思わず揺れて歓声も上がりそう！ そしてM-6からはスローバラード・・・美しいピアノのイントロが響き、ウォーキング・ベースのラインが美しいナンバーM-7。再びコルネットをフィーチャーしたM-8、M-10 にはボサも織り交ぜて、トラッドの味も入れつつ、ラストまで。まさにハリー・アレンの美味しさ満載の作品。この秋に向けて、お薦め！！です。（新譜案内より）

Harry Allen （sax）
Rossano Sportiello （p）
Joel Forbes （b）
Chuck Riggs （ds）
Warren Vache （cor on M-1.4.8）