微風と戯れ、陽の光にまどろむときめき。Agincourt、Ithacaでおなじみのピーター・ハウとジョン・ファーディナンドのふたりが74年に放ったアシッド・フォークの隠れた逸品。Ithacaのほうが凝った作りかも知れないが、メロディの流れがほんとうに自然なこちらが私は好きだ。ますます世界が一極化し、ひとびとが詩に遊ぶ心を失い、そうして環境が激変していく将来、本作に封印された心の形はどんな風に顧みられるのだろう。