ヴァイオリンとチェロのための作品集　ツィンマーマン(vn)H.シフ(vc)

ツィンマーマン＆ハインリヒ・シフ
ヴァイオリンとチェロのための作品集

フランク・ペーター・ツィンマーマンとハインリヒ・シフ。このふたりの室内楽の分野での共演はすでに20年以上にものぼり、さまざまな音楽イヴェントにおいて常に重要な地位をしめてきました。そのふたりの長年の願い、「純粋なデュオ・アルバムを作ること」が遂にECMで実現しました。念願であっただけに、レパートリーも精選されており、バッハからドイツの若手作曲家ピンチャー（1971年生まれ）に至るまでの作品が組み込まれています。
　彼らの功績についてはいまさら申しあげる必要もないほどですが、このふたりには意外な共通点があります。それはふたりとも1711年製のストラディヴァリウスを使用していること。元々、倍音構成などが酷似しているとされるヴァイオリンとチェロ（ヴィオラはかなり異質）。それが同じブランドで製作年まで同じ楽器でのデュオ、しかも残響の美しい聖ゲロルト修道院でのレコーディングとなると、それぞれの楽器にのった個性はもちろん、響きの溶け合いの美しさも大いに注目されるところです。なお、ツィンマーマンが使用しているのは、以前クライスラーが所有していた楽器です。

・オネゲル：ヴァイオリンとチェロのためのソナチネ第6番
・マルティヌー：ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲第1番 H.157
・バッハ：『フーガの技法』より「12度のカノン」
・ピンチャー：習作第1番『ヴェイルのための考察』
・バッハ：『フーガの技法』より「オクターヴのカノン」
・ラヴェル：ヴァイオリンとチェロのためのソナタ
　フランク・ペーター・ツィンマーマン(Vn)
　ハインリヒ・シフ(Vc)

　録音：2004年＆2005年