デューク・ジョーダンはケニー・ドリューと共に70年代から80年代に掛けて日本で最も人気の高いピアニストの一人であり、現在も高い人気を誇っている。1922年の「エイプリル・フール」に生まれたジョーダンは、チャーリー・パーカーとの共演で名を上げ、ソニー・スティット、スタン・ゲッツといったグループで活躍、ブルーノート・レーベルから『フライト・トゥー・ジョーダン』を発表して、ジャズの表舞台に登場した。

　その後、縁あって欧州へ移住、スティープルチェース・レーベルから発表した『フライト・トゥー・デンマーク』で一躍人気ピアニストとなった。外部の環境も含めてこの移住がジョーダンの持ち味を引き出し、また音色的にも「ホールトーン」を録音したサウンド・アイディアが有効に作用して、成功を収めた。

　その後は企画的にやや停滞した時期もあったが、日本のレコード会社の企画等もあって現在も最も人気の高いピアニストして活躍を続けている。