New Dimension

長きにわたるキャリアを誇り、オリジナル・アルバムも30作以上を数えながらほぼ駄作がないという驚異的な実績を残すドラマティックス。グループ受難の時代と言われた80年前後ですら、他のグループの水準をはるかに上回る作品をリリースし続け、多くのソウル・リスナーを唸らせたものでした。今回初CD化となる82年リリース『NEW DIMENSION』にしても言わずもがな。L.J.レイノルズ不在期ながら、もう一人の中心メンバーであるロン・バンクスの大奮闘と、片腕的な存在となっていたキーボード奏者レイモンド・ジョンソンのセンスあふれる作曲力により、さすが！というしかない作品に仕上がっています。

このアルバムのドラマティックスと言えば、時代に即しながらも自らの色も充分に出し切ったミディアムの充実さをやはり特筆しておきたいところ。ロン・バンクスのハイ・テナー〜ファルセットが冴えまくる極上アーバン「Treat Me Right」「She's My Kind Of Girl」あたりは文句なしのハイライトですが、渾身のスロウ「I Don't Want To Lose Your Love」も素晴らしく、シングルとして切られたディスコ・ファンク「Live It Up」もキレキレ。ということでほとんどのソウル・リスナーが求める面が凝縮されている言ったら言いすぎでしょうか。この作品の後にはL.J.が復活し、また黄金メンバーが集いますが、四人組のドラマティクスの素晴らしもぜひこのアルバムで堪能してほしいところ。祝、初CD化です！
（メーカーインフォメーションより）