Organic Music Society

マニア悶絶の幻盤が、本家本元から初CD化！ ドン・チェリー・アルバムの醍醐味、モキ・チェリーによる鮮やかなジャケットも見事に再現！

オーネット・コールマン、ソニー・ロリンズ、アルバート・アイラーの下で貴重な体験を積んだ後に独立したドン・チェリーは、その体験を生かしつつ世界の民俗音楽に接近、各国を旅しつつ独自のヴォイスと方法論でオリジナルな音楽を作り上げていった。70年にはストックホルム郊外に居を構え、ヴェジタリアンとして質素な生活を送りつつ妻モキなどと共に“オーガニック・ミュージック”の実践に力を入れるようになるが、その最大の成果が、71年から翌年にかけてスウェーデンのレーベルCapriceへレコーディングされた2枚組の大作『Organic MusicSociety』だ。ナナ・ヴァスコンセロス、オカイ・テミズ、ベント・バーリエルなどさまざまな国からミュージシャンを集めてチェリーがここで展開する音楽は、間にオーネットとの再会セッションや作曲家ペンデレッキとのコラボレイションなどを挟んでいるにもかかわらず、徹底してオーガニックで、音楽に真の自由と霊性とを求めたチェリーならではのメッセージが刻み込まれている。自作曲の他、ダラー・ブランドの「Bra Joe From Kilimanjaro」やファロア・サンダーズの「The Creator Has A Master Plan」などを収めたこの傑作がオリジナル・レーベルから初めてCD化されたのだから、こんな嬉しいことはない！　(大村幸則氏）

ジョン・コーベットによる当アルバムについての7章にわたる考察を収録（英文）。さらに、ライナーノーツにはドンの家族や仲間たちの貴重な写真も掲載。
録音：1971年、1972年