Cole Porter Songbook

お馴染みハイ・ファイヴ・クインテットのダニエル・スカナピエコと、2009年にグイード・ピストッキ・クインテットとの共演作が国内盤CD化もされたナポリ出身の若手シンガー、ウォルター・リッチの双頭リーダー作。タイトル通りコール・ポーターの名曲の数々を、スカナピエコのワン・ホーン・クァルテットをバックに洒脱に歌い上げます。

アレンジは至ってオーソドクス。すっかり、クラブ寄りのポップな印象が根付いてしまった感のあるスカナピエコですが、本作ではジャンニ・バッソばりの燻し銀の如きテナー。歌心に溢れ安定感のあるソロを披露。M-6 の「ラブ・フォー・セール」はクインテットのみのインスト・チューンで、王道イタリアン・バップな演奏を堪能できます。マイケル・ブーブレを少々若返らせた感じの歌声のリッチは、北米のシンガー達の様な派手さやパーフェクトなヴォーカル・テクニックの持ち主ではないものの、その危なっかしさこそが女子たちの母性本能をくすぐるセクシーな魅力となって、バラッドチューンでは、特に効力発揮！スカナピエコの男気溢れるテナーと上手い具合に対照的。往年の男性ジャズ・シンガーがお好きな方にも聴き応え充分の内容に仕上がっています。(新譜インフォより)

Walter Ricci (vo) , Daniele Scannapieco (ts) , Tommaso Scannapieco (b) , Michele Di Martino (p) , Giampiero Virtuoso (ds)