パワー・エリート ちくま学芸文庫

C.ライト.ミルズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480099679
ISBN 10 : 4480099670
フォーマット
出版社
発行年月
2020年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
736p;15

内容詳細

企業大富豪、政界幹部、軍上層部。権力エリート層はこの三領域をまたいで形成され、人脈や利害調整などでバランスを保ちつつ、権力・富・威信を集中させている。本書はその様相を詳細にあぶり出し、さらにマス・メディア等を通じて底辺に広がる大衆社会を支配していく構図を分析する。それは、米国社会が理念としていた民主主義が形骸化していることを暴き、全体主義への道を進みつつあると警鐘を鳴らす痛烈な批判へと繋がった。20世紀半ばにセンセーションを巻き起こし、その後の階級論・格差論へと議論が引き継がれていった社会学の古典的名著。

目次 : 上層諸グループ/ 地方社会/ 大都市上流社会/ 有名人/ 大富豪/ 会社最高幹部/ 会社富豪/ 将軍たち/ 軍の台頭/ 政治幹部会/ 均衡理論/ 権力エリート/ 大衆社会/ 保守的ムード/ 上層部の不道徳性

【著者紹介】
C・ライト・ミルズ : 1916‐62年。アメリカの社会学者。1941年、ウィスコンシン大学で博士号取得。没年までコロンビア大学教授を務める。自らの方法論を開陳した『社会学的想像力』は、20世紀社会学の古典的名著として広く読み継がれている。論争的な著書を多く残した

鵜飼信成 : 1906‐87年。東京大学教授、国際基督教大学名誉教授。専門は法学

綿貫譲治 : 1931‐2015年。上智大学名誉教授。専門は政治社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ぷほは さん

    論争的な社会学者としてまず第一に名が挙がる、ミルズの50sアメリカを根底的に批判する大作。「門地格式の文化人kulturmenschから魂のない専門人」というヴェーバーの趨勢命題に、ヴェブレンの名誉と誇示の消費論を加えて大衆社会論を展開。「1億総中流」とは似ても似つかない、軍部と政財界の相互間で新たに立ち現われた権力機構を、矢継ぎ早に繰り出される事例によって徹底的に暴きだす。「かつてのアメリカでは、実務家Men of affairsは同時に文化人Men of sensibilityだった」!(596頁)。

  • Petit さん

    Amazonに見当違いな書評があったが、全篇を読めば本書は米国に対する批判であり、道徳的告発であることがわかる。米社会の最上層が近接的な人間で固まり、大企業、軍部、行政の最高位を相互に往来する一群を形成し、深刻な影響をもつ権力を握っており、大衆社会の中で野放しになっていることを長大な文章で記述している。一部想像の域を出ないような描写もあるが、データをもとに綿密に論じられる米国の陰惨な姿を見ると、自分たちが無条件に価値があると信じながらその成立要件についてほとんど検討しない民主主義を真剣に考える契機になる。

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