社会学的想像力 ちくま学芸文庫

C・ライト・ミルズ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480097811
ISBN 10 : 4480097813
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
416p;15

内容詳細

社会学を学ぶ意味とは何だろうか?たとえば、社会の変化が私たちの日常にどう影響するか、あるいは、日々遭遇する困難を根本的に解決するにはどうすればよいか。それを適切に考えるためには、日常を社会や歴史と関連づけて捉える知性が欠かせない。社会学的想像力と呼ばれるこの知性こそ、社会学の最大の効用である。だが、当の社会学者も理論や調査に夢中になるあまり、そのことを忘れつつある―こうした現状を鋭く批判し、社会学的想像力を鍛える学としての意義を高らかに謳いあげる重要古典。今日でも全米の大学で最も多く用いられている社会学文献である本書を、みずみずしい新訳で送る。

目次 : 第1章 約束/ 第2章 グランド・セオリー/ 第3章 抽象化された経験主義/ 第4章 実用性の諸タイプ/ 第5章 官僚制のエートス/ 第6章 科学哲学/ 第7章 人間の多様性/ 第8章 歴史の利用/ 第9章 理性と自由について/ 第10章 政治について/ 付録 知的職人論

【著者紹介】
C・ライト・ミルズ : 1916‐62年。アメリカの社会学者。1941年、ウィスコンシン大学で博士号を取得。没年までコロンビア大学教授を務める。アメリカ社会をラディカルに批判した「階級三部作」(『新しい権力者』『ホワイト・カラー』『パワー・エリート』)など論争的な著書を多く残した。なかでも、みずからの方法論を開陳した『社会学的想像力』は、20世紀社会学の古典的名著として広く読み継がれている

伊奈正人 : 1956年生まれ。東京女子大学現代教養学部教授

中村好孝 : 1974年生まれ。滋賀県立大学人間文化学部助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    1959年初出。社会構造という概念を知り、感性豊かに用いることで、様々な生活圏の結びつきを明らかにすることができるのが、社会学的想像力をもつということ(029頁)。現代は不安と無関心の時代である(030頁)との指摘は、半世紀経過してもなお、色褪せないと実感される。テロとアパシーだ。著者の信念は、社会学的想像力が、文化的な生の主要な公分母となり、顕著な特徴を現すものとなりつつある点(035頁)。本書の目的:現代の文化的使命に対して社会科学がどのような意味をもつかをはっきりさせること(042頁)。

  • たばかる さん

    体系的に社会学をまとめるというより切り口を大きくして批判や検討を向けること、に主眼を置いている。研究を研究たらしめるために必要な態度や思考の経路を身をもって示しているのか。後半からどんどん啓蒙書ぽく感じさせるものはあったが、無論感情的に説き伏せようという意図は皆目なくいい指針にはなると言えそう。

  • しょうじ@創作「熾火」執筆中。 さん

    【1回目】59年原著刊。過度の普遍性を目指す「グランドセオリー」、微細な調査データの積み重ねを強調する「抽象化された経験主義」のいずれもが、「自由と民主」の観点からすると、官僚化された体制内存在になってしまっていることを批判し、「社会と個人史との結びつきを強調(訳者解説)」し、粘り強く概念の積み重ねを説く。。20世紀アメリカのみならず、社会学全般の古典中の古典。あと何度読めば理解できるだろう。学部生時代に、恩師と共に読んでみたかった。

  • 富士さん さん

    社会科学が科学という名前によりかかって歴史や他者との有機的な関係に思いをはせることをしなくなったことに対する痛烈な批判書です。ただ、単なる科学信仰への批判なら、本丸である自然科学に対したクーンやファイアアーベントなどよりは切実さに乏しいように感じますが、本書の価値はそれと同時に、世界が理想と違っても、自分が理想的に生きることで世界を変える、というような実際の行動へのメッセージを発しているところだと思います。この点が相互作用に縛られた社会科学独自の批判精神なのであって、社会学的想像力の発露なのだと感じます。

  • 飯田一史 さん

    パーソンズみたいな図式ありきのグランドセオリーは現実を理論の当てはめで歪めてるだけだし言い回しがややこしいだけなのでクソ、といってデータ集めて処理しました的な数量系論文はいくら積み上げても個人と社会の結びつきの構造が見えてこないし官僚とかにいいように使われるだけなのでクソ。そうじゃなくて我々ひとりひとりの個人史と歴史や社会の結びつきがどんなもので、介入できるとしたらそれはどこかを探れとぶった切る社会学の基本書。自由と理性が大事と繰り返すあたりがほぼ同時代のフランクフルターたちなんかと比べると素朴に映るが。

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C・ライト・ミルズ

1916‐62年。アメリカの社会学者。1941年、ウィスコンシン大学で博士号取得。没年までコロンビア大学教授を務める。自らの方法論を開陳した『社会学的想像力』は、20世紀社会学の古典的名著として広く読み継がれている。論争的な著書を多く残した

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