基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
88765414972
組み枚数
:
60
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

Living Stereo 60CD Collection
リヴィング・ステレオ・60CDコレクション
初回生産限定盤、286ページの別冊解説書付き


2010年に発売されベストセラーとなったボックス・セットが、今度はヨーロッパから登場します。まったく同じ装丁でのヨーロッパ製造となり、昨今の廉価ボックス・ブームを反映してか、価格もさらに下がっています。

【DSDリマスタリングによる名盤群の復活】
ステレオ最初期から鮮明な音質で高く評価されていたRCAレーベルの初期ステレオ録音が、究極のDSDリマスタリングにより、とても半世紀前とは思えないサウンドで新鮮に蘇ったとして話題になったシリーズから、名盤54タイトルを紙ジャケットでBOX化した素晴らしいコレクション。初回生産限定盤。

【リヴィング・ステレオ】
1954年3月、ライナー=シカゴ響のセッションでいち早くステレオ録音を軌道に乗せたRCAは、当初から積極的に2チャンネルおよび3チャンネルでのレコーディングを推進。まだまだモノラルが主流だった時代にいち早くステレオ・サウンドの魅力を広め、世の中にステレオ装置を普及させるのに一役買うかたちとなっていました。
 その普及推進の旗印とも鳴ったのが、生き生きとした生演奏のようなステレオという意味合いで命名された「リヴィング・ステレオ」という名のシリーズの一連のアルバムであったことはよく知られています。
 そのデザインは、左右のスピーカー・コーンの間にLIVING STEREOの文字が踊るという楽しいインパクトのあるもので、優秀録音の目印としても親しまれていました。

【オリジナル・テープの音をDSDマスタリング】
これらの録音は1993年から「リヴィング・ステレオ」シリーズとしてCD化され始め、当時の録音の多くを実際に担当したプロデューサー、ジョン・ファイファーの監修のもと、オリジナル・マスターからデジタル化、復刻シリーズとしては大きな支持を得ていました。さらに2004年からは、ボストンに本拠を置くサウンドミラー社の創立者にして、デジタル録音・マスタリングの巨匠的存在であり、数々のレコード・レーベルのエンジニアリング、マスタリングを手がけているジョン・ニュートンの監修のもと、新たなDSDマスタリングが続々と推進され、2007年までにオペラ全曲盤4タイトルを含む計54タイトルがリリースされることとなりました。
 オリジナル・マスターテープにさかのぼり、それを最高のクオリティのアナログ・デッキで再生、特注のA/DコンバーターでDSD化され、編集はすべてDSDの領域で行なわれることで、従来の復刻CDの枠を遥かに上回る、より鮮明で透明度の高い再生音が実現。ノイズ・リダクションやフィルタリングなど余計な手は一切加えず、まさにマスターテープ・クオリティの音が家庭で手軽に再現できるようになったのです。

【オリジナル・デザイン紙ジャケットに豪華解説書】
このBOXセットには、DSDマスタリングされた音源による54タイトルのCDのほか、今回のセット用に特別に編集された「リヴィング・ステレオ・サンプラー」のCDが収められています。
 それぞれのディスクの紙ジャケットには、単独で発売された時のオリジナルLPのアートワークをもとにしたデザインが採用されているのも嬉しいところです。
 286ページの別冊解説書(英語)には、各タイトルのトラック・リスティング、録音年月日、プロデューサー、エンジニア名などのデータ、初出LP時の曲目解説(抜粋の場合もあり)を掲載。なお歌劇・アリア・声楽曲の歌詞対訳は付いていません。(HMV)

【仕様】
・CD60枚組(うち1枚はサンプラー)
・紙ジャケット仕様・BOXに封入
・286ページの別冊解説書付き(英語)
・オリジナル・アナログ・マスターからのDSDマスタリング ADD STEREO
・プレス:ヨーロッパ

【収録情報】


1 リビング・ステレオ・サンプラー
1.インディアナ エディ・アーノルド
2.ティーンスヴィル チェット・アトキンス
3.ウェイクアップ・ジェイコブ ハリー・ベラフォンテ
4.ホエア・ドゥ・ワン・スタンズ・アローン ドン・ギブソン
5.ザ・ビート ヘンリー・マンシーニ
6.マリア・ボニータ ペレス・プラード楽団
7.ダーク。ムーン ジム・リーヴス
8.クール・ウォーター サンズ・オブ・ザ・パイオニアズ
9.トワイライト・タイム ザ・スリー・サンズ
10.ジャンプ・ダウン・スピン・アラウンド ハリー・ベラフォンテ
11.パリの4月に ジョセフィン・ベイカー
12.時には母のない子供のように マリアン・アーダースン
13.フニクリ・フニクラ マリオ・ランツァ
14.コル・ニドライ ジャン・ピアース
15.「キージェ中尉」〜トロイカ(プロコフィエフ) フリッツ・ライナー指揮シカゴ響
16.交響詩「海」〜波の戯れ(ドビュッシー) フリッツ・ライナー指揮シカゴ響
17.歌劇「売られた花嫁」序曲(スメタナ) フリッツ・ライナー指揮シカゴ響

2 サン=サーンス:交響曲第3番「オルガン」、ドビュッシー「海」/ミュンシュ
カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)
1.交響曲第3番ハ短調Op.78「オルガン」
クロード・ドビュッシー(1862-1918)
2.交響詩「海」
ジャック・イベール(1890-1962)
3.寄港地
1.ベルイ・ザムコヒアン(オルガン)、バーナード・ジゲラ&レオ・リトウィン(ピアノ)
3.ラルフ・ゴンバーク(オーボエ)
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1=1959年4月5日&6日、2=1956年12月9日、3=1956年10月10日、ボストン、シンフォニー・ホール

「リビング・ステレオ」の最高録音として名高い2枚のLP全曲を1枚にカップリング。オリジナル・アルバムが「A STEREO SPECTACULAR」と名づけられていたサン=サーンスの交響曲第3番「オルガン」は、音響効果の優れたボストン・シンフォニー・ホールに鳴り響くオルガンと2台のピアノを含む大編成のオーケストラの響きを余すところなく捉えており、ミュンシュの熱気あふれる指揮が、聴く者を圧倒的なクライマックスに導いてくれます。「THE SEA」と題されたLPに収められていたドビュッシーとイベールの2曲も、ボストン響の名技性を100%発揮させた鮮烈な名演です。

3 ラヴェル:ダフニスとクロエ/ミュンシュ
・モーリス・ラヴェル(1875-1937):ダフニスとクロエ(全曲)
 ボストン交響楽団
 ニュー・イングランド音楽院合唱団・同卒業生合唱団(合唱指揮;ロバート・ショウ、ローナ・クック・デ・ヴァロン)
 指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1955年1月23日&24日、ボストン、シンフォニー・ホール

ミュンシュがボストン響と録音した2種類の「ダフニスとクロエ」全曲盤は、ベルリオーズの「幻想」やラヴェルの「ボレロ」と並んで、このコンビが後世に残した最も美しい遺産に数えられます。当盤は、1955年1月に収録された第1回目の録音で、ファイファー=チェイスのコンビがステレオ収録を担当しているため、細部の緻密さと響きの豊潤さにおいて際立っています。古代ギリシャにふさわしいひんやりとした静謐な導入部から、登場人物全員が狂おしく乱舞するクライマックスの「全員の踊り」にいたるまで、作品のあるべき姿をそのまま再現した名演です。

4 R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき&英雄の生涯/ライナー
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
1.交響詩「ツァラトウストラはかく語りき」Op.30
2.交響詩「英雄の生涯」Op.40
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1.1954年3月日、2.1954年3月6日、シカゴ、オーケストラ・ホール

ライナー=シカゴがRCAに残したR.シュトラウス管弦楽曲集の中でも演奏・録音ともに最上位に置かれる名盤。ライナー=シカゴ響にとって最初のステレオ・セッションとなった記念碑的録音。ジョン・ファイファー(プロデューサー)とレスリー・チェイス(エンジニア)のコンビにより、オーケストラ・ホールのステージ上に設置された、わずか2本のマイクで収録されたにも関わらず、両翼に置いたヴァイオリンを含む古いオーケストラ配置の定位感が明確にと捉えられた奇跡的なステレオ録音に仕上がっています。「英雄の生涯」は、シカゴ響音楽監督としての最初の演奏会で取り上げられた曲目であり、ピッツバーグ響とのコロンビア盤に続くライナー2度目の録音。「ツァラトゥストラ」は2種類あるうちの最初の録音にあたります。

5 バルトーク:管弦楽のための協奏曲/ライナー
ベラ・バルトーク(1881-1945)
1.管弦楽のための協奏曲Sz.116
2.弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽Sz.106
3.ハンガリー・スケッチSz.97
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1.=1955年10月22日、2.&3.=1958年12月28日&29日、シカゴ、オーケストラ・ホール

ライナーはブダペスト音楽院在学中にバルトークについており、指揮者になってからも、世界各地でバルトークの作品を取り上げ続けました。晩年のバルトークの窮状を察して、ライナーがクーセヴィツキー財団に新作の委嘱を働きかけ、結実したのが名作「管弦楽のための協奏曲」。ライナーはモノラル時代にピッツバーグ響と世界初録音を行なっていますが、当アルバムは、シカゴ響と1955年に録音されたもので、発売当時から演奏・録音とも最高の名盤と謳われたもの。その3年後に録音された「弦チェレ」「ハンガリー・スケッチ」と合わせ、ライアーがステレオ録音で残したバルトーク演奏を集大成した1枚です。

6 ベートーヴェン&メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲/ハイフェッツ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
1.ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.61
フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ(1809-1847)
2.ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64
 ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1=1955年11月27日&28日、2.1959年2月23日&25日、ボストン、シンフォニー・ホール

1950年代に「リビング・ステレオ」のためにハイフェッツが録音した協奏曲はいずれも現在にいたるまでカタログに残る定番として高い評価を受けています。このベートーヴェンは1955年にミュンシュ=ボストン響との共演で録音されたもので、トスカニーニ=NBC響とのSP録音に続くハイフェッツ2度目の録音。ミュンシュのからっとした明るい響きによるオーケストラにサポートされて、磨きぬかれたハイフェッツならではの個性的なソロを堪能できます。カデンツァはヨアヒム(第1楽章)とアウアー(第3楽章)作をハイフェッツがアレンジしたものを使用。メンデルスゾーンは1949年のビーチャム=ロイヤル・フィルとのEMI盤に続く2度目の録音で、爽快なテンポで進めながらも濃厚な味わいを残した個性的な名演としてしられます。

7 チャイコフスキー&ラフマニノフ:ピアノ協奏曲/クライバーン
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
1.ピアノ協奏曲第1番変ロ短調Op.23
セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
2.ピアノ協奏曲第2番ハ短調Op.18
 ヴァン・クライバーン(ピアノ)
 1.交響楽団、指揮:キリル・コンドラシン
 2.シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1.1958年5月30日、ニューヨーク、カーネギー・ホール、2.1962年3月31日&4月2日、シカゴ、オーケストラ・ホール

東西冷戦の中、1958年のチャイコフスキー・コンクールの優勝により一躍アメリカの国民的英雄となったヴァン・クライバーン。ソ連から帰国直後に録音したチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番は、その若々しい響きをヴィヴィッドに刻印した名演として知られ、クラシック・レコードとしては異例のミリオン・セラーとなった名盤。バックをつとめるコンドラシンの切れ味鋭いロシア的な音楽作りも印象的。ラフマニノフはライナー=シカゴ響との共演盤であり、協奏曲のソリストの選択にはうるさかった晩年のライナーが好んで共演したのがクライバーンでした。お互いに深い信頼感で結びついていた音楽家ならではの緊密な名演奏が刻印されています。

8 ラプソディー・イン・ブルー〜ガーシュウィン名曲集/フィードラー
ジョージ・ガーシュウィン(1898-1937)
1.ラプソディ・イン・ブルー
2.ピアノ協奏曲へ調
3.パリのアメリカ人
4.「アイ・ガット・リズム」による変奏曲
 1, 2.アール・ワイルド(ピアノ)
 1.パスクワーレ・カルディルロ(クラリネット・ソロ)
 ボストン・ポップス・オーケストラ、指揮:アーサー・フィードラー
 録音:1959年5月13日(1)&14日(3)、 1961年5月17日(2)&18日(4)、ボストン、シンフォニー・ホール

フィードラー=ボストン・ポップスは、半世紀に渡るその演奏活動とレコード録音を通じて、全世界の音楽ファンにクラシック音楽の楽しさと素晴らしさを伝導しつづけた名コンビ。当アルバムは、ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして知られ、トスカニーニともガーシュウィン(ピアノ協奏曲ヘ調)を共演したアメリカの名手アール・ワイルド(b.1915)との共演になる、ガーシュウィンの名曲4曲を収録したもの。ガーシュウィン作品の魅力を余すところなく伝える決定盤の一つで、RCAの「リビング・ステレオ」ならではの優秀な録音も特筆もの。

9 展覧会の絵&はげ山の一夜〜ロシア管弦楽曲名曲集/ライナー
モデスト・ムソルグスキー(1839-1891)
1.組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
2.小行進曲[組曲第1番ニ短調Op.43より]
モデスト・ムソルグスキー(1839-1891)
3.交響詩「はげ山の一夜」(R=コルサコフ編)
アレクサンドル・ボロディン(1833-1887)
4.ダッタン人の行進[歌劇「イーゴリ公」より]
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
5.スラヴ行進曲Op.31
ドミトリー・カバレフスキー(1904-1987)
6.歌劇「コラ・ブレニョン」序曲
ミハイル・グリンカ(1804-1857)
7.歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1.=1957年12月7日、2.-7.=1959年3月14日、シカゴ、オーケストラ・ホール

シカゴ響はこれまで6種類の「展覧会の絵」を残していますが、これは、クーベリックとのマーキュリー盤に続くシカゴ響2回目の録音にあたります。「プロムナード」冒頭を吹く名手アドルフ・ハーセス(先ごろシカゴ響を退団)のトランペット・ソロに始まり、「キエフの大門」の豪壮なクライマックスに至るまで、シカゴ響の各パートの圧倒的な技量が、名エンッジニア、ルイス・レイトンの配置したわずか5本のマイクにより完璧なバランスで収録されています。カップリングのロシア音楽は、「ロシアン・フェスティヴァル」という1960年発売のLPに収められていたもので、「展覧会の絵」同様、オーケストラを聴く醍醐味を心ゆくまで堪能できます。

10 黄金の声!〜イタリア・オペラ・アリア集/L.プライス
ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1903)
1.歌劇「アイーダ」〜(1)勝って帰れ (2)ここにラダメス様がおいでのはず (3)おおわが故郷
2.歌劇「トロヴァトーレ」〜(1)何をぐずぐずしておいでなの? (2)穏やかな夜 (3)この恋を語るすべもなく (4)恋はばら色の翼に乗って
ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)
3.歌劇「蝶々夫人」〜(1)ある晴れた日に (2)かわいい坊や
4.歌劇「つばめ」〜ドレッタの素晴らしい夢
5.歌劇「トスカ」〜歌に生き、恋に生き
6.歌劇「トゥーランドット」〜(1)おきき下さい、王子様 (2)氷のような姫君の心も
 レオンティーン・プライス(ソプラノ)
 ラウラ・ロンディ(ソプラノ 2.(1)-(3))
 ローマ歌劇場管弦楽団 指揮:オリヴィエロ・デ・ファブリティース、アルトゥーロ・バジーレ (2)
 録音: 1.1960年6月27日、2.1959年7月15日&22日、3.1960年6月29日、4.&5.1960年6月28日、6.1960年6月28日&29日、ローマ、ローマ歌劇場

当アルバムは、レオンティーン・プライス(b.1927)がミラノ・スカラ座デビューを皮切りにヨーロッパ中を席巻し、メトロポリタン歌劇場とも契約を結んだ1960年に録音されたオリジナルのオペラ・アリア集で、ファンの間では「ブルー・アルバム」として知られている名盤。いわば上り調子にあったプライスの声が最もみずみずしい魅力に輝いていた時期の最高の結実です。翌年のメト・デビューで絶賛されたレオノーラや、ウィーンでセンセーションを巻き起こしたアイーダをはじめとする、プライスお得意のヴェルディおよびプッチーニのオペラからのアリアを集めており、いずれも伸びやかな美声を堪能できます。

11 ショパン:バラード&スケルツォ(全曲)/ルービンシュタイン
フレデリック・ショパン(1810-1849)
1.バラード(全曲):(1)第1番ト短調Op.23(2)第2番ヘ長調Op.38 (3)第3番変イ長調Op.47 (4)第4番ヘ短調Op.52
2.スケルツォ(全曲):(1)第1番ロ短調Op.20 (2)第2番変ロ短調Op.31 (3)第3番嬰ハ短調Op.39 (4)第4番ホ長調Op.54
 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
 録音:1.1959年4月28日&29日、2.1959年3月25日&26日、ニューヨーク、マンハッタン・センター

20世紀最高のショパン弾き、アルトゥール・ルービンシュタイン。ショパンの音楽について、「ストーリーを語るものでもなければ、絵画的な描写でもない。大胆且つ主観的な表現に彩られてはいますが、あくまでも純粋な芸術」と語ったルービンシュタインは、生涯に渡ってショパンの音楽を愛奏し続けました。録音も数多いが、ここに収められたのは、1959年に収録されたバラードとスケルツォの全曲で、発売以来一度もカタログから消えたことのない名盤です。完熟したピアニズムによってバラードも孕んだ物語が巧みに語り出され、スケルツォでは、鮮やかに冴えた技巧が聴く者の耳を奪う。バラードはルービンシュタイン唯一の、スケルツォはSP、モノラル録音以来3度目の録音となります。

12 チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」/モントゥー
・ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893):交響曲第6番ロ短調Op.74「悲愴」
 ボストン交響楽団、指揮:ピエール・モントゥー
 録音: 1955年1月26日、ボストン、シンフォニー・ホール

1955年に録音されたこの「悲愴」の成功によって、モントゥー=ボストン響によるチャイコフスキーの後期3大交響曲の録音が実現することになりました。ボストン響は晩年のモントゥーが最も愛し、好んで客演したオーケストラの一つで、芳醇な弦、チャーミングな木管群、それに厚く輝かしい金管をそなえ、当時アメリカのオーケストラの中でも最も奥行きの深いヨーロッパ風の響きを持っていました。「音楽の中にすべてが存在するというのになぜ個人の悩みなどをひけらかそうとするのか? 私はチャイコフスキーの音楽を書かれているままに演奏する。それで充分なのだ」と語るモントゥーらしく、過剰な感情の押し付けを避け、聴き手と音楽との間に自分を介入させまいとする堅い信条が感じとれる名演です。

13 ブラス&パーカッションの饗宴/M.グールド
1.星条旗よ永遠なれ(スーザ)
2.パレード(パーカッションのために)(スーザ)
3.オン・パレード(スーザ)
4.忠誠(スーザ)
5.ジュビリー(ゴールドマン)
6.7月4日(独立記念日)(グールド)
7.海を渡る握手(スーザ)
8.リパブリック賛歌(グールド)
9.国民の象徴(バグリー)
10.木陰の散歩道(ゴールドマン)
11.雷神(スーザ)
12.アメリカン・ユース・マーチ(グールド)
13.自由の鐘(ゴールドマン)
14.ハッピー・ゴー・ラッキー(ゴールドマン)
15.ワシントン・ポスト(スーザ)
16.闘技士(スーザ)
17.エル・カピタン(スーザ)
18.アメリカン野砲隊マーチ(スーザ)
19.ディキシー(エメット〜グールド編)
20.士官候補生(スーザ)
21.サウンド・オフ(スーザ)
22.コーコランの候補生(スーザ)
23.アメリカン・パトロール(ミーチャム〜グールド編)
24.ヤンキー・ドゥードゥル(グールド編)
25.マンハッタン・ビーチ(スーザ)
26.国民防衛軍マーチ(スーザ)
27.ジェリコー(グールド)
 モートン・グールド指揮、ヒズ・シンフォニック・バンド
 録音:1956年10月17日、19日、26日(1-17)、1959年1月22日&23日(18-26)、ニューヨーク、マンハッタン・センター他

リビング・ステレオ最高の名録音の一つとして知られるモートン・グールドの名盤。作曲家、編曲者、指揮者とマルチな活躍で知られたモートン・グールドによる代表的名演です。ニューヨークの腕利きのフリーランス奏者を集めたシンフォニック・バンドの華麗・多彩な演奏ぶりを余すところなく収録しています。

14 シベリウス、プロコフィエフ&グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲/ハイフェッツ
ジャン・シベリウス(1865-1957)
1.ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)
2.ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調Op.63
アレクサンドル・グラズノフ(1865-1936)
3.ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.82
 ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
 1.シカゴ交響楽団 指揮:ワルター・ヘンドル
 2.ボストン交響楽団 指揮:シャルル・ミュンシュ
 3.RCAビクター交響楽団 指揮:ワルター・ヘンドル
 録音:1=1959年1月10日&12日、シカゴ、オーケストラ・ホール、2=1956年2月24日、ボストン、シンフォニー・ホール、3=1963年6月3日&4日、カリフォルニア、サンタ・モニカ・シヴィック・オーディトリアム

1950年代後半から1960年代前半にかけてハイフェッツがRCAのリビング・ステレオ・シリーズに録音したヴァイオリン協奏曲は、半世紀近くを経た今も新鮮さを失わない名盤です。当アルバムの3曲は、シベリウス、プロコフィエフ、グラズノフという20世紀に書かれたヴァイオリン協奏曲で、いずれもハイフェッツが若いころから得意にしていたレパートリーです。シベリウスは1935年のビーチャムとのSP盤以来の、プロコフィエフは1937年のクーセヴィツキーとのSP盤以来の、そしてグラズノフは1934年のバルビローリとのSP盤以来の、それぞれ2度目の録音に当たる。DSDマスタリングによって、ハイフェッツの研ぎ澄まされたソロの定位感がさらに際立そのヴィルトゥオーゾぶりが鮮烈に味わえます。

15&16 ベルリオーズ:レクィエム/ミュンシュ
・エクトル・ベルリオーズ(1803-1869):レクィエム(死者のためのミサ曲)Op.5
 レオポルド・シモノー(テノール)
 ニュー・イングランド音楽院合唱団(合唱指揮:ローナ・クック・デ・ヴァロン)
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音: 1959年4月26日&27日、ボストン、シンフォニー・ホール

シャルル・ミュンシュはボストン交響楽団の音楽監督時代に、ベルリオーズの主要オーケストラ作品を録音しており、いずれもが歴史的名盤として知られています。通常のオーケストラの他に、ティンパニ10台、4群のバンダ(別働の金管アンサンブル)、混声合唱、テノール独唱という作曲当時としては膨大な演奏者を必要とする大曲である「レクィエム」は、ステレオ時代最高の名演として知られているもので、ボストン・シニフォニー・ホールの素晴らしい音響を生かした名録音でもあります。天国の壮麗さや地獄の凄まじさを音で描き出したかのようなドラマティックな振幅を持つこの作品を、劇的な表現力と熱狂的な興奮で再現した究極の名演が、オリジナル・3トラック・マスターからのDSD化によって鮮烈に蘇ります。

17 ボレロ〜ラヴェル&ドビュッシー名演集/ミュンシュ
モーリス・ラヴェル (1875-1937)
1.ボレロ
2.ラ・ヴァルス
3.スペイン狂詩曲
クロード・ドビュッシー(1862-1918)
4.管弦楽のための映像:(1)I. ジーグ (2)II.イベリア(町の道といなかの道/夜のかおり/祭りの朝) (3)III.春のロンド
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1955年12月5日(2)、1956年1月23日(1、3-6)、1957年12月16日(7-11)、ボストン、シンフォニー・ホール

ミュンシュ=ボストン響によるフランス音楽はいずれも後世に残すべき名演ぞろいですが、その中でもベルリオーズ作品と並んで最も高く評価されているラヴェルとドビュッシーの作品を収録。「ボレロ」「スペイン狂詩曲」における色彩的な音感、明快でパリッと冴えた響き、圧倒的な高揚感、そしてスペインへの憧れやエキゾティシズムを存分に満喫させる「管弦楽のための映像」と、この名コンビの充実ぶりが刻印されている名演ぞろい。「スペイン狂詩曲」は同時期に録音されたライナー=シカゴ響盤との聴き比べも興味深いところです。

18 ドヴォルザーク&ウォルトン:チェロ協奏曲/ピアティゴルスキー&ミュンシュ
アントニーン・ドヴォルザーク(1841-1904)
1.チェロ協奏曲ロ短調Op.104
ウィリアム・ウォルトン(1902-1983)
2.チェロ協奏曲(1956)
 グレゴール・ピアティゴルスキー(チェロ)
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1.1960年2月22日、2.1957年1月28日、ボストン、シンフォニー・ホール

顔で笑って心で泣く。これぞ男の中の男のチェロ! ピアティゴルスキーとミュンシュががっぷり四つに組んだ圧倒的熱演。第2次世界大戦前にフルトヴェングラーのもとでベルリン・フィルの首席奏者とつとめ、渡米後はハイフェッツ、ルービンシュタインと組んだ「100万ドル・トリオ」の一翼を担った名チェリスト、グレゴール・ピアティゴルスキー。彼がRCAに残した最大の名盤であるドヴォルザークと、世界初演直後に初録音されたウォルトンの協奏曲をカップリングした永遠の名盤。朗々と歌う巨匠のチェロの音色をDSDマスタリングで余すところなく再現しています。

19 ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」 他/ライナー
アントニーン・ドヴォルザーク (1841-1904)
1.交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」
2序曲「謝肉祭」Op.92
ベドルジーハ・スメタナ (1824-1884)
3.歌劇「売られた花嫁」序曲
ヤロミール・ヴァインベルガー (1896-1967)
4.歌劇「バグパイプ吹きのシュヴァンダ」〜ポルカとフーガ
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1955年12月12日(6)、1956年1月7日(5、7)、1957年11月9日(1-4)、シカゴ、オーケストラ・ホール

民族的な粉飾を脱し、純音楽的に極められたライナーならではの「新世界」。ライナーが録音した唯一の「新世界」は、聴き慣れた作品からも新たな魅力を引き出し、音楽的な純度を際立たせるこの指揮者ならではの手腕が発揮された名演。ドヴォルザークの音楽に特有のローカルな雰囲気を感じさせず、絶対音楽としての美しさを極めた演奏で、特にイングリッシュ・ホルンの名ソロを聴くことができる第2楽章の静謐な美しさは、惚れ惚れするほど見事。躍動感あふれ、楽しい気分が横溢する「謝肉祭」「売られた花嫁」の両序曲、「バクパイプ吹きのシュヴァンダ」からのポルカとフーガを併録。

20 リムスキー=コルサコフ:シェエラザード 他/ライナー
ニコライ・リムスキー=コルサコフ (1844-1908)
1. 交響組曲「シェエラザード」Op.35
イーゴル・ストラヴィンスキー (1882-1971)
2.交響詩「うぐいすの歌」
 1.シドニー・ハース(ソロ・ヴァイオリン)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1956年11月3日(うぐいすの歌)、1960年2月8日(シェエラザード)、シカゴ、オーケストラ・ホール

これほどまでにオーケストレーションの見事さを浮き彫りにした「シェエラザード」があっただろうか? 「シェエラザード」は、「展覧会の絵」同様に、ライナー=シカゴの豪華なヴィルトゥオジティがいかんなく発揮された名演奏・名録音の一つ。ライナーが生涯にただ一度だけ演奏会で取り上げた直後に録音され、ブリリアントな金管、ニュアンス豊かな木管、そしてコンサートマスター、シドニー・ハースの見事なソロが率いるゴージャスなストリング・セクションなど、作品のオーケストレーションの見事さを浮き彫りにした完璧無類の演奏です。一方、ストラヴィンスキーの「うぐいすの歌」では、それとは対照的に、点描主義とてもいうべき音の節約ぶりが際立っています。いずれもライナー唯一の録音。

21 ブラームス:ピアノ協奏曲第1番/ルービンシュタイン&ライナー
・ヨハネス・ブラームス(1833-1897):ピアノ協奏曲第1番ニ短調Op.15
 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1954年4月17日、シカゴ、オーケストラ・ホール

ルービンシュタインがライナー=シカゴ響とがっぷり組み合った、熱気あふれるブラームス1番の名演。ブラームスは、ライナー=シカゴ響のRCA初録音となったR.シュトラウス「英雄の生涯」「ツァラトゥストラはかく語りき」の1ヶ月後に録音された名盤で、ルービンシュタインが残した3種類の録音の中で最初のもの。気性の激しいニ人のアーティストの個性がぶつかり合うことによって生まれた、エキサイティングな名演です。ルービンシュタインとライナー=シカゴの共演は、このブラームスのほかにラフマニノフの第2番と「パガニーニ狂詩曲」を録音しただけで両者の間に亀裂が生じてしまい、それ以上実現しなかっただけに、貴重な記録といえる(オーケストラはヴァイオリン両翼配置)。

22 パリの喜び/フィードラー&ボストン・ポップス/フィードラー
ジャック・オッフェンバック (1819-1880)
1.バレエ「パリの喜び」(マヌエル・ロザンタール編)
ジョアキーノ・ロッシーニ(1792-1868)〜オットリーノ・レスピーギ(1879-1936)
2.バレエ「風変わりな店」
 ボストン・ポップス・オーケストラ、指揮:アーサー・フィードラー
 録音:1954年6月18日(パリの喜び)、1956年6月21日&22日(風変わりな店)、ボストン、シンフォニー・ホール

フィードラー=ボストン・ポップスによるご機嫌なバレエ音楽集。1954年6月に録音された「パリの喜び」は、フィードラー=ボストン・ポップスとしては最初期の「リビング・ステレオ」にあたり、音響効果抜群のボストン・シンフォニー・ホールに拡がる華やかな響きを余すところなく捉えた名録音としても有名なアルバムであった(収録担当はファイファーとチェイスの名コンビ)。レスピーギがロッシーニの「老いのあやまち」から編んだバレエ曲「風変わりな店」は、全編明るい雰囲気に彩られた楽しい作品。いずれの作品においても、フィードラーのわかりやすい音楽作りが魅力的です。

23 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番&プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番/クライバーン
セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
1.ピアノ協奏曲第3番ニ短調Op.30
セルゲイ・プロコフィエフ(1891-1953)
2.ピアノ協奏曲第3番ハ長調Op.26
 ヴァン・クライバーン(ピアノ)
 1.シンフォニー・オブ・ジ・エア、指揮:キリル・コンドラシン
 2.シカゴ交響楽団、指揮:ウォルター・ヘンドル
 録音:1.1958年5月19日、ニューヨーク、カーネギー・ホールでのライヴ・レコーディング、
 2.1960年4月22日&24日、シカゴ、オーケストラ・ホール

東西冷戦の最中、1958年の第1回チャイコフスキー・コンクール優勝により一躍アメリカの国民的英雄となったヴァン・クライバーン(1934年生)。ソ連から帰国直後に行われた凱旋演奏会でライヴ録音されたこのラフマニノフの第3番は、同時期にスタジオ録音されたチャイコフスキーの第1番と並んで、クライバーンの若々しい輝きをヴィヴィッドに刻印した名演です。ソ連から派遣された名匠コンドラシンも情熱的にオーケストラ(旧NBC交響楽団)を引っ張って若きクライバーンを盛り立てています。カップリングは、ライナーのもとでシカゴ交響楽団の副指揮者をつとめていた名指揮者ヘンドルとのプロコフィエフの第3番。終楽章に越後獅子の旋律が使われたことでも有名なこのヴィルトゥオーゾ作品を圧倒的なスタミナで弾ききった快演!

24 HiFiフィードラー/フィードラー
ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908)
1.歌劇「金鶏」組曲
ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)
2.歌劇「ウィリアム・テル」序曲
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
3.スラヴ行進曲
エマニュエル・シャブリエ(1841-1894)
4.狂詩曲「スペイン」
フランツ・リスト(1811-1886)
5.ハンガリー狂詩曲第2番 [ミュラー=ベルクハウス編]
6.ラコッツィ行進曲
 ボストン・ポップス・オーケストラ、指揮:アーサー・フィードラー
 録音:1.1956年11月25日、2.-4.1956年11月26日、5.1960年1月3日、6.1960年1月4日、ボストン、シンフォニー・ホール

ボストン・ポップス・オーケストラとの半世紀以上にわたる演奏活動によってクラシック音楽を幅広い音楽ファンに親しみやすき聴かせ続けたアーサー・フィードラー。この名コンビがRCAに残した膨大な録音の中でも、リビング・ステレオ黄金期の最優秀録音として知られる「Hi-Fiフィードラー」がDSDマスタリング。華やかで重厚なオーケストラ曲が生き生きと演奏されています。

25 ブラームス&チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲/ハイフェッツ
ヨハネス・ブラームス(1833-1897)
1.ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.77
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
2.ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35
 ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1.1955年2月21日&22日、2.1957年4月19日、シカゴ、オーケストラ・ホール

ハイフェッツとライナーはお互いに深い尊敬の念を抱いていましたが、協奏曲の録音は当盤に含まれた2曲しか残されていません。ドイツ的な重厚さとは無縁のブラームス、アウアー門下としての本領が十二分に発揮されたチャイコフスキーと、いずれもハイフェッツにしか成し得ない個性的なヴィルトゥオジティを満喫でき、ライナー率いるシカゴ響の見事なアンサンブルが切れ味鋭いハイフェッツのソロを一層際立たせています。ブラームスはハイフェッツにとって2度目の、チャイコフスキーは3度目の録音にあたります。なお1955年のブラームスはコントラバスを右側に置く変則的なオーケストラ配置によっています。

26 フランク:交響曲ニ短調&ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ/モントゥー
セザール・フランク(1822-1890)
1.交響曲ニ短調
イーゴル・ストラヴィンスキー(1882-1971)
2.バレエ音楽「ペトルーシュカ」[1911年版]
 1.シカゴ交響楽団
 2.ボストン交響楽団、バーナード・ジゲラ(ピアノ)
 指揮:ピエール・モントゥー
 録音: 1.=1961年1月7日、シカゴ、オーケストラ・ホール、2.=1959年1月25日、26日&28日、ボストン、シンフォニー・ホール

フランスの名匠ピエール・モントゥー(1875-1964)がRCAに残した数少ないステレオ録音の中で最も高い評価を受けている2曲をカップリング。モントゥーにとって3回目となるフランクは、モントゥーが名門シカゴ響と残した唯一の録音ですが、あらゆる楽譜の細部が立体的に演奏され、ヨーロッパのオーケストラを思わせる深い響きと圧倒的な迫力が同居した名演奏。初演者ならではの慧眼が光る「ペトルーシュカ」は、かつて常任をつとめていたボストン響のヴィルトゥオジティがききもの

27 ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」&第6番「田園」/ミュンシュ
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
1.交響曲第5番ハ短調Op.67「運命」
2.交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音: 1.1955年5月2、2.1955年8月16日、ボストン、シンフォニー・ホール

ミュンシュはボストン交響楽団とベートーヴェンの交響曲を7曲(2番・4番を除く)録音しており、フランス音楽やブラームスの音楽と並ぶ重要なレパートリーでありました。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス菅のコンサートマスター時代にフルトヴェングラーやワルターからたっぷりと仕込まれたドイツ伝統のベートーヴェン解釈と、持ち前の迸る情熱が渾然となったミュンシュの指揮のもと、ボストン交響楽団全盛期の迫力に満ちた骨太で雄大なベートーヴェン解釈を堪能できます。

28 ベルリオーズ:幻想交響曲(1954年録音)/ミュンシュ
エクトル・ベルリオーズ(1803-1869)
1.幻想交響曲Op.14(1954年録音)
2.劇的交響曲「ロメオとジュリエット」Op.17第2部より「愛の場面」
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1954年11月14日&15日(1)、1961年4月23日&24日(2)、ボストン、シンフォニー・ホール

ミュンシュが最も得意とし、名刺代わりのように世界各地で演奏した「幻想交響曲」の古典的名盤。ライヴも含めると6種類の演奏がCD化されていますが、その中でパリ管弦楽団との1967年盤に匹敵する熱気を孕みながら、アンサンブルの充実度で勝るのがこのボストン響との1954年盤で、ミュンシュ=ボストン響の組み合わせによる最初期のステレオ録音の一つでもあります。名プロデューサー、ジョン・ファイファー会心の「リビング・ステレオ」黎明期の名録音。「ロメオとジュリエット」の「愛の場面」はミュンシュ2度目の全曲盤からの抜粋です。

29 R.シュトラウス:楽劇「エレクトラ」&「サロメ」(ハイライツ)/ライナー
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
1.歌劇「エレクトラ」より
(1)エレクトラのモノローグ「ひとりだ!たったひとりだ!」 (2)エレクトラとオレストの再会「何をお望みなの、見知らぬ人よ」 (3)フィナーレ「エレクトラ!ねえさん!」
2.楽劇「サロメ」より
(1)7枚のヴェールの踊り (2)フィナーレ「ああ!私にキスさせてくれなかったわね」
 1&2=インゲ・ボルク(ソプラノ:エレクトラ、サロメ)
 1=パウル・シェフラー(バス:オレスト)、フランシス・イーンド(メゾ・ソプラノ:クリソテミス)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音: 1.(2)(3)1956年4月14日、1.(1)1956年4月16日、2.(1)1954年3月6日、2.(2)1955年12月10日、シカゴ、オーケストラ・ホール

ライナー=シカゴによるR.シュトラウス録音の中でも最も価値が高いとされている名演を1枚にカップリング。ライナーはドレスデン時代に「影のない女」の世界初演を果たし、他のオペラも積極的に取り上げ、またメトロポリタン時代にも「サロメ」「エレクトラ」「ばらの騎士」の伝説的な上演を成し遂げていますが、ステレオ録音として残されたR.シュトラウスのオペラ録音はこのアルバムに収録されたものが全てです。当代随一のエレクトラおよびサロメとして知られていたソプラノ、インゲ・ボルクの絶唱と、ライナー=シカゴ響の力強いバックアップがききものです。オーケストラ配置の変化にも注目(「7枚のヴェールの踊り」は両翼配置)。

30 マーラー:交響曲第4番/ライナー
・グスタフ・マーラー(1860-1911):交響曲第4番ト長調
 リーザ・デラ・カーザ(ソプラノ)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音: 1958年12月6日&8日、シカゴ、オーケストラ・ホール

ライナーは決してマーラー指揮者ではありませんでしたし、作曲者との直接のコンタクトもなかったようですが、彼がシカゴ響在任時代に取り上げた交響曲第4番と「大地の歌」という2曲のマーラー作品は、彼らしいストレートな解釈で貫かれたユニークな名演です。定期演奏会で取り上げた直後のセッションで録音された古典的名盤。「ハイドンの精神で演奏しながら、表現上の抑揚はロマン派のマーラーに相応しいスタイル」と称されるライナーらしいマーラー解釈の典型的な例です。名花デラ・カーザのリリカルな歌もききもの。

31 ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番/ルービンシュタイン
フレデリック・ショパン(1810-1849)
1.ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
2.ピアノ協奏曲第2番へ短調Op.21
 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
 1.ロンドン新交響楽団、指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
 2.RCAビクター交響楽団、指揮:アルフレッド・ウォーレンスタイン
 録音:1.1961年6月8日&9日、ロンドン、ウォスサムストウ・アセンブリー・ホール、2.1958年1月20日、ニューヨーク、カーネギー・ホール

ルービンシュタインはショパンの作品を生涯を通じて引き続けました。当アルバムは、晩年のルービンシュタインによる決定的名演として発売以来カタログから消えたことのないショパン2曲のコンチェルトをカップリング。第1番は、若きスクロヴァチェフスキとの共演で、1961年にロンドンで英デッカの名エンジニア、ケネス・ウィルキンソンによって収録された優秀録音。第2番は、1958年にカーネギー・ホールで収録され、名エンジニア、ルイス・レイトンがピアノとオーケストラ間の難しいバランスを理想的に解決した「リビング・ステレオ」名録音の一つで、2種類あるルービンシュタインのステレオ録音のうちの最初のもの(オーケストラ序奏は当時の通例として簡略化された形で演奏されています)。後年のオーマンディとの共演盤では聴くことのできない飛び跳ねるような若々しさが印象的。

32 ハンガリー狂詩曲第2番&華麗なるオーケストラ名演集/ストコフスキー
フランツ・リスト(1811-1886)
1.ハンガリー狂詩曲第2番(ミュラー=ベルクハウス編)
ジョルジュ・エネスコ(1881-1955)
2.ルーマニア狂詩曲第1番イ長調Op.11-1
ベドルジーハ・スメタナ(1824-1884)
3.交響詩「モルダウ」(連作交響曲「わが祖国」、第2曲)
4.歌劇「売られた花嫁」序曲
リヒャルト・ワーグナー(1813-1883)
5.楽劇「トリスタンとイゾルデ」〜第3幕への前奏曲
6.歌劇「タンホイザー」〜序曲とヴェーヌスベルクの音楽
 1.-4. RCAビクター交響楽団
 5.-6 シンフォニー・オブ・ジ・エア
 指揮:レオポルド・ストコフスキー
 録音: 1.&2.1960年2月7日、3.&4=1960年2月18日、5.&6=1961年4月20日&21日、ニューヨーク、マンハッタン・センター

LP発売当初より名録音として高い評価を得ていたもので、黒字にストコフスキーのシルエットがあしらわれ、赤い文字でRhapsodiesとデザインされたジャケットは、ハイファイLPの代名詞のひとつでした。ニューヨーク在住のフリーランスの名奏者を集めたRCAビクター響を自在に駆使して描き出す音の魔術は鬼才ストコフスキーならでは。シンフォニー・オブ・ジ・エアとのワーグナー・アルバムから2曲をカップリング。

33 コープランド:ビリー・ザ・キッド&ロデオ、グローフェ:グランド・キャニオン/M.グールド
アーロン・コープランド(1900-1990)
1.「ビリー・ザ・キッド」組曲
2.「ビリー・ザ・キッド」より ワルツ
3.「ロデオ」組曲
ファーディ・グローフェ(1892-1957)
4.「グランド・キャニオン」組曲
 モートン・グールド指揮、ヒズ・オーケストラ
 録音:1957年10月1日&2日(1-3)、1960年2月19日(4)、ニューヨーク、マンハッタン・センター

指揮者・作曲者・編曲者として多彩な活動を展開したM.グールドは自ら組織したオーケストラを指揮して、1950年代からRCAにクラシック・ポピュラーの垣根を越えたさまざまな趣向のアルバムを録音しています。コープランドのバレエ組曲2曲と、グローフェの有名な描写音楽をカップリングした当アルバムは、その中でも名演・名録音として知られるもの。2人の作曲者と親交のあったM.グールドならではの名解釈が、リビングステレオならではの超優秀録音で鮮やかに捉えられています。

34 宝石の歌〜コロラトゥーラ・アリア集/モッフォ
シャルル・グノー(1818-1893)
1.歌劇「ファウスト」〜宝石の歌
ジャコモ・プッチーニ(1858-1924)
2.歌劇「ボエーム」〜私の名はミミ
ジャコモ・マイヤベーア(1791-1864)
3.歌劇「ディノーラ」〜影の歌
ジョルジュ・ビゼー(1838-1875)
4.歌劇「カルメン」〜何を恐れることがありましょう
ジョアッキーノ・ロッシーニ(1792-1868)
5.歌劇「セミラーミデ」〜麗しい光が
プッチーニ
6.歌劇「トゥーランドット」
(1)おきき下さい、王子様 (2)氷のような姫君の心も
レオ・ドリーブ(1836-1891)
7.歌劇「ラクメ」〜鐘の歌
 アンナ・モッフォ(ソプラノ)
 トゥリオ・セラフィン指揮、ローマ歌劇場管弦楽団
 録音:1960年7月28、29&30日、ローマ、ローマ歌劇場

可憐な容姿と美声で一世を風靡したアメリカのソプラノ、アンナ・モッフォ(b.1935)。当アルバムは彼女がセンセーショナルなメト・デビューを飾った翌年にローマで収録されたオリジナルのオペラ・アリア集で、これがRCAデビュー盤となりました。「ファウスト」「ディノーラ」「ラクメ」など華麗なコロラトゥーラを駆使するアリアを中心に、モッフォ20代の新鮮な歌唱がたっぷり味わえる1枚。

35 レスピーギ:ローマの松&ローマの噴水、ドビュッシー:海/ライナー
クロード・ドビュッシー(1862-1918)
1.交響詩「海」
オットリーノ・レスピーギ(1879-1936)
2.交響詩「ローマの噴水」
3.交響詩「ローマの松」
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1959年10月24日(2&3)、1960年2月27日(1)、シカゴ、オーケストラ・ホール

これまた、ライナー=シカゴ響の素晴らしさを知るための恰好の1枚で、オーケストラの各パートの名技(特に金管セクションの見事さ)を完璧にコントロールするライナーの指揮者としての桁外れの才能を刻印しています。レスピーギの2曲は、トスカニーニ=NBC響の名盤に匹敵する名演で、作品のオーケストレーションの妙が完璧な精度で描き出されており、特に「アッピア街道の松」のクライマックスは圧倒的。ドビュッシーの「海」は特に弱奏でのデリケートなニュアンスが聴きもの。第3曲のコーダではファンファーレの入るスコアを使用しています。いずれもライナー唯一の録音。

36 美しく青きドナウ〜ウィンナ・ワルツ&ポルカ名演集/ライナー
ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)
1.ワルツ「朝刊」Op.279
2.皇帝円舞曲Op.437
3.ワルツ「美しく青きドナウ」Op.314
カール・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)
4.舞踏への勧誘(ベルリオーズ編)
ヨーゼフ・シュトラウス(1827-1870)
5.ワルツ「オーストリアの村つばめ」Op.164
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
6.楽劇「ばらの騎士」〜ワルツ(ライナー編)
ヨハン・シュトラウス2世
7.ワルツ「ウィーン気質」Op.354
8.ワルツ「南国のバラ」Op.388(喜歌劇「女王陛下のハンカチ」より)
9.宝のワルツOp.418(喜歌劇「ジプシー男爵」より)
10.ポルカ「雷鳴と電光」Op.324
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1957年4月15日(2-6)&16日(1)、1960年4月25日&26日(8)&26日(7,9,10)、シカゴ、オーケストラ・ホール

シュトラウス一家のワルツやポルカを中心に編まれた2枚のLPからの選曲で、粋さや官能的な響きよりも、音楽的純度の高さを感じさせるライナーならではの一味違う名演。かの名ソプラノ、エリーザベト・シュヴァルツコップが「無人島に持っていく1枚」として選んだのが、このライナーのJ.シュトラウスのレコードでありました。「舞踏への勧誘」ではベルリオーズの色彩的なオーケストラの極意が開陳され、「ばらの騎士」のワルツは、作曲者編とは異なる、ライナー自身がアレンジしたものが使用されています。

37 メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」&第5番「宗教改革」/ミュンシュ
フェリックス・メンデルスゾーン=バルトルディ(1809-1847)
1.交響曲第4番イ長調Op.90「イタリア」
2.交響曲第5番ニ長調Op.107「宗教改革」
3.八重奏曲変ホ長調Op.20より第3楽章「スケルツォ」(弦楽合奏版)
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1958年2月18日(1)、1957年10月28日(2)、1960年3月7日(3)、ボストン、シンフォニー・ホール

ミュンシュは、ボストン時代にシューベルト、シューマン、メンデルスゾーンなど、初期ロマン派のシンフォニーで熱気溢れる名演を多数録音しています。メンデルスゾーンでは、熱気渦巻く第4楽章サルタレッロが聴きもの「イタリア」と、気宇壮大な「宗教改革」の2曲が、トスカニーニ以来の名盤とされています。八重奏曲のスケルツォは、もともと交響曲第3番「スコットランド」のLPのフィルアップで、名コンマス、リチャード・バーギン率いるボストン響の弦楽セクションの実力を堪能できます。

38 剣の舞い&くまんばちは飛ぶ〜ロシア管弦楽名曲集/フィードラー&ボストン・ポップス
アレクサンドル・ボロディン(1833-1887)
1.交響詩「中央アジアの草原にて」
ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908)
2.「ロシアの復活祭」序曲
3.歌劇「イーゴリ公」より
(1)序曲 (2)ダッタン人の踊り
アラム・ハチャトゥリアン(1903-1978)
4.バレエ「ガイーヌ」より
(1)子守唄 (2)レズギンカ (3)バラの娘たちの踊り (4)クルド人たちの踊り (5)剣の舞い
ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908)
5.くまんばちは飛ぶ(歌劇「皇帝サルタンの物語」)
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893)
6.歌劇「エフゲニー・オネーギン」より ポロネーズ
7.バレエ「眠れる森の美女」より ワルツ
ハチャトゥリアン
8.組曲「仮面舞踏会」より ギャロップ
 ボストン・ポップス・オーケストラ、指揮:アーサー・フィードラー
 録音:1957年6月20日&21日(1-3)、1958年5月23日(4)、1958年5月30日(5)、1958年6月27日(6)、1959年6月25日(7&8)、ボストン、シンフォニー・ホール

フィードラー=ボストン・ポップスは、半世紀にわたるその演奏活動とレコード録音を通じて、全世界の音楽ファンにクラシック音楽の楽しさと素晴らしさを伝道し続けた名コンビ。リビングステレオの時代にも数多くの名演・名録音を残していますが、当アルバムはその中でも録音のクオリティの高さで知られるもの。ボロディンからハチャトゥリアンにいたるロシアの色彩的なオーケストラ曲で、この名コンビならではのききどころを押さえた名演を披露。ボストン・シンフォニー・ホールに響き渡るボストン・ポップスの名技を心ゆくまで堪能できます。

39 ベートーヴェン:4大ピアノ・ソナタ「悲愴」「月光」「熱情」「告別」/ルービンシュタイン
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
1.ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調Op.27-2「月光」
2.ピアノ・ソナタ第26番変ホ長調Op.81a「告別」
3.ピアノ・ソナタ第8番ハ短調Op.13「悲愴」
4.ピアノ・ソナタ第23番へ短調Op.57「熱情」
 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
 録音:1962年4月6日(1-3)、1963年1月25日&30日(4)、ニューヨーク、マンハッタン・センター

1962年から63年にかけてニューヨークで録音されたベートーヴェンのニックネームつきの有名ソナタ4曲をカップリング。ルービンシュタインは、これらの作品に横溢するロマンティシズムをわしづかみにし、スケール雄大にそれぞれのソナタの個性を描き出しています。DSDマスタリングにより、ルービンシュタインらしい骨太で温かみをたたえたピアノの音色が鮮烈に再現されています。

40 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番&スコットランド幻想曲、ヴュータン:ヴァイオリン協奏曲第5番/ハイフェッツ
マックス・ブルッフ(1838-1920)
1.ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調Op.26
2.スコットランド幻想曲Op.46
アンリ・ヴュータン(1820-1881)
3.ヴァイオリン協奏曲第5番イ短調Op.37
 ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
 2.オシアン・エリス(ハープ)
 ロンドン新交響楽団、指揮:サー・マルコム・サージェント
 録音:1962年5月14日&16日(1)、1961年5月15日&22日(2,3)、ロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホール

ハイフェッツ晩年のステレオによる一連の協奏曲録音のひとつで、いずれも複数あるハイフェッツの録音の中で、決定盤といえる価値を持つ名演。RCAのリビング・ステレオとして発売されましたが、当時RCAが提携関係にあった英デッカのスタッフによってロンドンで収録されています。録音の神様、ケネス・ウィルキンソンがそのもてる技術の全てを尽くして、ハイフェッツの艶のある独奏ヴァイオリンと、その後ろに大きく広がるオーケストラを絶妙なバランスで収録した名録音でもあります。

41 フニクリ・フニクラ〜マリオ・ランツァ・ベスト
1.フニクリ・フニクラ(トゥルコ〜デンツァ)
2.君に告げよ(フスコ〜ヴァルヴォ)
3.マリア・マリ(ルッソ〜ディ・カプア)
4.夜の声(ラルディーニ〜デ・クルティス)
5.私のために歌っておくれ(ボヴィオ〜デ・クルティス)
6.恋に落ちた兵士(カリファーノ〜カニオ)
7.お母さんよどうしたのかしら(ガバルド〜カンバルデルラ)
8.はるかなるサンタ・ルチア(マリオ)
9.輝く窓辺(作曲者不詳)
10.君を求めて(ボヴィオ〜デ・クルティス)
11.五月の夜(ピサノ〜チオフィ)
12.情熱(ボヴィオ〜タリアフェリ〜ヴァレンテ)
13.ミュージカル「放浪の王者」より(フリムル)
(1)乾杯の歌
(2)いつの日か
(3)ラヴ・ミー・トゥナイト
(4)一輪のバラ
(5)トゥモロウ
(6)ラヴ・フォー・セール[初CD化]
(7)狩り[初CD化]
(8)ノクターン
(9)間奏曲[初発売]
(10)ユゲットのワルツ
(11)ヴァガボンドの歌
(12)フィナーレ
編曲:
1、4-8、12、13(2)(5)(6)(8)(11)(12):エンニオ・モリコーネ
2、3、9-11、13(10):カルロ・サヴィーナ
 マリオ・ランツァ(テノール)
 1-12:フランコ・フェラーラ指揮管弦楽団・合唱団(合唱指揮:フランコ・ポテンツァ)
 13:コンスタンティン・カリニコス指揮管弦楽団・合唱団(合唱指揮:ラルフ・ハンター)
 録音:1958年11月〜12月(1-12)、1959年7月(13)、イタリア

ニューヨークでイタリア系移民の家庭に生まれ、38歳という若さでなくなったマリオ・ランツァは、第2次世界大戦後の映画出演によって一躍スターとなりました。その輝かしい美声と誰の心にも訴えかけてくる強い表現力によって、幅広い層の聴衆から愛されました。当アルバムは、ランツァの短い人生の晩年にイタリアで録音した、ナポリ民謡を中心とした名曲集と、1925年作のミュージカル「放浪の王者」(1938年と1956年に映画化。「放浪者の歌」は「蒲田行進曲」の原曲)のナンバーを収めた文字通りのベスト・アルバム。前半の12曲中7曲はなんとモリコーネによるアレンジ(1,4,5,6,7,8,12)と、映画音楽監督としても有名なフランコ・フェラーラの指揮によって豪華なバックに支えられています。「放浪者の歌」は死の3ヶ月前のランツァ最後の録音となったものです。

42 主よ人の望みの喜びよ〜ヴァージル・フォックス、オルガン・アンコール!/フォックス
1.小フーガ ト短調(J.S.バッハ)
2.主よ、人の望みの喜びを(J.S.バッハ)
3.オルガン協奏曲第4 番より 第1楽章「アレグロ」(ヘンデル)
4.やすらかな憩いよ(W.ボイス〜バウアー編)
5.われらが神はかたき砦(H.ムレー)
6.トランペット・ヴォランタリー(パーセル〜クラーク編)
7.トリオ・ソナタ第6 番ト長調(J.S.バッハ)
8.弦楽のための協奏曲第1 番〜「アリア」(ヘンデル)
9.もろ人こぞりて,主に感謝せよ(J.S.バッハ)
10.カノン ロ短調(シューマン)
11.G線上のアリア(管弦楽組曲第3番より)(J.S.バッハ)
12.オルガン交響曲第5 番より「トッカータ」(ヴィドール)
13.威風堂々(エルガー)[初発売]
 ヴァージル・フォックス(オルガン:ニューヨーク、リヴァーサイド教会)
 録音:1958年1月27日〜30日、ニューヨーク、リヴァーサイド教会

「楽器の王様」=パイプ・オルガンを自在に操る無類のエンターテイナー、ヴァージル・フォックスの小品集。ニューヨーク、リヴァーサイド教会のエオリアン・スキナー・パイプオルガンを使用。アメリカにおけるオルガン演奏の伝導師的存在であった名手ヴァージル・フォックスの実力を余すところなく刻印した名録音で、リビングステレオのCD化の第1弾に選ばれていた名盤が待望のDSDマスタリング! エルガーの「威風堂々」は同じセッションで録音されながら、編集されることなくお蔵入りになっていた音源で、オリジナル・テイクから特別に編集されました。

43&44 プッチーニ:歌劇「ボエーム」/ラインスドルフ&ローマ歌劇場
・ジャコモ・プッチーニ:歌劇「ボエーム」(全曲)
 ミミ:アンナ・モッフォ(ソプラノ)、ロドルフォ:リチャード・タッカー(テノール)
 マルチェロ:ロバート・メリル(バリトン)、ムゼッタ:メアリー・コスタ(ソプラノ)
 コルリーネ:ジョルジョ・トッツィ(バス)、ショナール:フィリップ・マエロ(バリトン)、他
 ローマ歌劇場管弦楽団・合唱団(合唱指揮:ジュゼッペ・コンカ)
 指揮:エーリヒ・ラインスドルフ
 録音:1961年6月15日〜30日、ローマ歌劇場

1950年代後半から1960年代前半にかけて、RCAがローマで録音した一連のオペラ全曲盤は、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で活躍していた歌手・指揮者と、ローマ歌劇場のオーケストラ・合唱団を起用して、理想のオペラ全曲盤を制作する試みでした。デビューしたばかりのモッフォとアメリカで人気の絶頂にあったタッカー、メリルをキャストの中心に据えて、ラインスドルフが見通しよく精緻に織り上げるプッチーニならではの青春群像がここにあります。

45&46 プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」/ラインスドルフ&RCAイタリア歌劇管・合唱団
・ジャコモ・プッチーニ:歌劇「蝶々夫人」(全曲)
 蝶々夫人:レオンティーン・プライス(ソプラノ)、スズキ:ロザリンド・エリアス(メゾ・ソプラノ)
 ピンカートン:リチャード・タッカー(テノール)、シャープレス:フィリップ・マエロ(バリトン)
 ヤマドリ:ピエロ・デ・パルマ(テノール)、ボンズ:ロバート・カーンズ(バリトン)、他
 RCAイタリア歌劇管弦楽団・合唱団(合唱指揮:ニーノ・アントネッリ)
 指揮:エーリヒ・ラインスドルフ
 録音:1962年7月10日〜20日、ローマ、イタリアRCAスタジオ

デビュー後間もないレオンティーン・プライスが美声で歌い上げる蝶々夫人が聞きもの。アメリカで人気の絶頂にあったタッカーの明るく開放的な役作りもピンカートンに最適です。ラインスドルフがプッチーニの巧みなオーケストレーションの魅力を解きほぐし、その究極の美を際立たせています。ローマのイタリアRCAに新設されたばかりのレコーディング・スタジオで収録されたことでも話題になりました。

47&48 ヴェルディ:歌劇「椿姫」/プレヴィターリ&ローマ歌劇場
・ジュゼッペ・ヴェルディ:歌劇「椿姫」(全曲)
 ヴィオレッタ:アンナ・モッフォ(ソプラノ)、アルフレード:リチャード・タッカー(テノール)
 ジョルジョ・ジェルモン:ロバート・メリル(バリトン)、フローラ:アンナ・レイノルズ(メゾ・ソプラノ)
 ガストン:ピエロ・デ・パルマ(テノール)他
 ローマ歌劇場管弦楽団・合唱団(合唱指揮:ジュゼッペ・コンカ)
 指揮:フェルナンド・プレヴィターリ
 録音:1960年6月16日〜25日、ローマ歌劇場

デビューしたばかりの初々しい歌唱を聴かせるアンナ・モッフォのヴィオレッタ、当時メトの大スターだったリチャード・タッカーのアルフレードとメリルのジェルモンを揃えたいかにも1960年代らしい名盤。イタリアの名匠プレヴィターリの熱く手堅い指揮も聴きものです。

49&50 プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」/ラインスドルフ&ローマ歌劇場
・ジャコモ・プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」(全曲)
 トゥーランドット:ビルギット・ニルソン(ソプラノ)、リュー:レナータ・テバルディ(ソプラノ)
 ティムール:ジョルジョ・トッツィ(バス)、カラフ:ユッシ・ビョルリンク(テノール)
 アルトゥム:アレシオ・デ・パオリス(テノール)、ピン:マリオ・セレーニ(バリトン)
 パン:ピエロ・デ・パルマ(テノール)、ポン:トマーソ・フラスカーティ(テノール)他
 ローマ歌劇場管弦楽団・合唱団(合唱指揮:ジュゼッペ・コンカ)
 指揮:エーリヒ・ラインスドルフ
 録音:1959年7月3日〜11日、ローマ歌劇場

ドラマティックなまでに怜悧なニルソンのトゥーランドット、ひたむきなリューの想いを具現化したようなテバルディ、そして晩年のビョルリンクならではの技と力が一致したカラフという理想的な布陣により、ステレオ時代の名盤とされていた全曲盤。デッカのオペラ全曲盤に登場する歌手たちが起用されているのも、当時RCAとデッカが提携関係にあったからに他なりません。

51 シューベルト:交響曲第8番「未完成」&第9番「グレート」/ミュンシュ & ボストン響
フランツ・シューベルト(1797-1828)
1.交響曲第8番ロ短調D.759「未完成」
2.交響曲第9番ハ長調D.944「グレーイト」
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1955年5月2日(1)、1958年11月19日(2)、ボストン、シンフォニー・ホール

スケール雄大でドラマティックなミュンシュのシューベルト。「グレート」では、冒頭のホルンから速めのテンポが採られ、力強く骨太の音楽が展開されてゆく。リズムの鋭い切り込みと躍動感に溢れ、感傷的なシューベルト像とは無縁ながら、第2楽章中間部や第3楽章トリオでの優美なロマンティシズムは、ミュンシュ=ボストンならでは。ぶっきらぼうなまでに豪胆な響きによるユニークな「未完成」にもミュンシュの個性がくっきりと刻印されています。ミュンシュのシューベルト録音はこの2曲のほかには、ボストン響時代に2回録音している交響曲第2番があるのみ。シューベルトの淡いロマンティシズムは、豪快なミュンシュの芸風とは相容れないように思えますが、実際には相性は抜群で、作品に含まれるドラマ性を見事に引き出しています。「未完成」はもともとベートーヴェン「運命」とカップリングされていたもので、この大曲2曲を1日で収録しています。

52 R.シュトラウス:ドン・キホーテ&ドン・ファン(1960年録音)/ライナー & シカゴ響
リヒャルト・シュトラウス
1.交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
2.交響詩「ドン・ファン」Op.20
 1.アントニオ・ヤニグロ(チェロ)、ミルトン・プレーヴス(ヴィオラ)、ジョン・ウェイチャー(ヴァイオリン)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1960年2月6日(2)、1959年4月11日(1)、シカゴ、オーケストラ・ホール

ライナー&シカゴ響の録音の中でも一連のR.シュトラウスの管弦楽曲のシリーズは飛びぬけて名盤の誉れが高いものばかり・。当アルバムはその中から2曲をカップリング。イタリアの名チェリストで指揮者としても活躍したアントニオ・ヤニグロとの共演になる「ドン・キホーテ」は、ピアティゴスルキーとのコロンビア盤に続く2度目の録音。のびのびとしたソロを引き立てながら、シュトラウスのオーケストレーションを緻密に解きほぐしてゆく手腕が見事です。1960年録音の「ドン・ファン」は、1954年盤に続く再録音。

53 ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲&モーツァルト:協奏交響曲/ハイフェッツ、ピアティゴルスキー、プリムローズ
ヨハン・セバスティアン・バッハ(1685-1750)
1.2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1943
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
2.協奏交響曲変ホ長調K364
ヨハネス・ブラームス(1833-1897)
3.ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調Op.102
 ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
 1.エリック・フリードマン(ヴァイオリン)
 ロンドン新交響楽団、指揮:サー・マルコム・サージェント
 2.ウィリアム・プリムローズ(ヴィオラ)
 RCAビクター交響楽団、指揮:アイズラー・ソロモン
 3.グレゴール・ピアティゴルスキー(チェロ)
 RCAビクター交響楽団、指揮:アルフレッド・ウォーレンスタイン
 録音:1961年5月19日&20日、ロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホール(1)、1956年10月2日(2)および1960年5月19日&20日(3)、ハリウッド、リパブリック・スタジオ、サウンドステージ9

ハイフェッツが1950年代から1960年代にかけてステレオで再録音した一連の協奏曲シリーズは、いずれも不朽の名盤として発売以来一度もカタログから消えたことがありません。当アルバムは、2人の独奏者用に作曲された協奏曲を3曲収録しており、盟友ピアティゴルスキー(チェロ)、プリムローズ(ヴィオラ)、そして弟子のフリードマン(ヴァイオリン)とハイフェッツの共演を堪能することができます。バッハは、1946年のモノラル録音(ハイフェッツ自身による多重録音)以来2度目の録音で、ロンドンでデッカのスタッフによって収録されたためオリジナルは2チャンネル収録です。初出はベートーヴェンの「クロイツェル」とのカップリングで発売された。モーツァルトはハイフェッツ唯一の録音で、初出はジョージ・ベンジャミンの「ロマンティックな幻想曲」。ブラームスの初出は豪華仕様のソリア・シリーズでした。

54 スパニッシュ・ギターの神髄/ブリーム
エイトール・ヴィラ=ロボス(1887-1959)
1.ショーロス 第1番
2.練習曲 ホ短調(12の練習曲より)
フェデリコ・モレーノ・トローバ(1891-1982)
3.マドローニョス
ホアキン・トゥリーナ(1882-1982)
4.タレガ讃歌 Op.69
(1)第1曲: ガロティン (2)第2曲: ソレアレス
エイトール・ヴィラ=ロボス(1887-1959)
5.前奏曲 ホ短調
イサーク・アルベニス(1860-1909)
6.スペイン組曲Op.47より
(1)第1曲:グラナダ[ブリーム編]
(2)第5曲:レイエンダ(アストゥーリアス)
マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946)
7.讃歌「ドビュッシーの墓のために」G.G.56
8.アメリアの遺言 [カタロニア民謡(リョベート編)]
ホアキン・トゥリーナ
9.ファンダンギーリョ Op.36
 ジュリアン・ブリーム(ギター)
 録音:1962年11月27日&28日、12月4日、17日、18日、27日&29日、ハムステッド、ケンウッド・ライブラリー

セゴビア、ジョン・ウィリアムズと並び、20世紀のギター演奏史に大きな足跡を残しているジュリアン・ブリーム(1933年生まれ)。当アルバムは、1958年から1987年にかけてルネサンスから現代音楽まで大量の録音を残したブリームによるRCA時代初期の名盤であり、スペイン音楽のギターの名曲ばかりを収録した1962年の名盤。全体に若々しい緊張感が支配し、研ぎ澄まされたテクニックによってみずみずしい音楽を紡ぎ出してゆきます。

55 恋は魔術師〜スペイン管弦楽曲集/ライナー&シカゴ響
ファリャ
1.バレエ「恋は魔術師」
2.バレエ「三角帽子」より
(1)隣人たちの踊り
(2)粉屋の踊り
(3)終幕の踊り
3.歌劇「はかなき人生」〜間奏曲と踊り
アルベニス
4.組曲「イベリア」〜トゥリアーナ(アルボス編)
グラナドス
5.歌劇「ゴイェスカス」〜間奏曲
アルベニス
6.組曲「イベリア」〜セビリアの聖体祭(アルボス編)
7.ナバーラ(アルボス編)
 1.レオンティーン・プライス(ソプラノ)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1963年3月4日(1)、1958年4月26日(2-7)、シカゴ、オーケストラ・ホール

「恋は魔術師」は、ライナー=シカゴ響による最後の録音のひとつで、レオンティーン・プライスとの共演。「三角帽子」以下の小品は、「スペイン」と題されたアルバムに収録されていたもので、ライナーとしては比較的珍しいスペイン音楽集。LP初出時からその演奏の見事さと録音の素晴らしさとで高い評価を得てきた定評盤。シカゴ響の各パートの巧みなソロを引き立てながら、細部まで緻密に仕上げられた楷書体のユニークなスペイン音楽が聴けます。

56 サン=サーンス&リスト:ピアノ協奏曲集、フランク:交響的変奏曲/ルービンシュタイン
カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)
1.ピアノ協奏曲第2番ト短調 Op.22
セザール・フランク(1822-1890)
2.交響的変奏曲
フランツ・リスト(1811-1886)
3.ピアノ協奏曲第1番変ホ長調
 アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
 1&2.RCAビクター交響楽団/指揮:アルフレッド・ウォーレンスタイン
 3.シンフォニー・オブ・ジ・エア/指揮:アルフレッド・ウォーレンスタイン
 録音:1&2.1956年2月12日、ニューヨーク、カーネギー・ホール、3.1958年1月14〜15日、ニューヨーク、マンハッタン・センター

リビング・ステレオCDシリーズの第1回発売に選ばれたルービンシュタイン絶頂期の名盤・名録音がDSDマスタリング。サン=サーンスとリストの2曲における華麗な名技、生涯唯一の録音となったフランクにおける高い音楽性など、ルービンシュタインがなぜ「20世紀最大のピアニスト」であったかを証明する名演ぞろい。伝説的なエンジニア、ルイス・レイトンおよびジョン・クロフォードが捉えた明解な音質も特筆もの。

57 ベルリオーズ:イタリアのハロルド&序曲集/ミュンシュ&ボストン響、プリムローズ
エクトル・ベルリオーズ(1803-1869)
1.交響曲「イタリアのハロルド」 Op.16
2.歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲
3.序曲「海賊」
4.序曲「ベンヴェヌート・チェルリーニ」
5.序曲「ローマの謝肉祭」Op.9
 1.ウィリアム・プリムローズ(ヴィオラ)
 ボストン交響楽団、指揮:シャルル・ミュンシュ
 録音:1958年3月31日(1)、1958年12月1日(2-5)、ボストン、シンフォニー・ホール(3トラック録音)

永遠の定盤、ミュンシュのベルリオーズ。その情熱迸る棒が、ボストン響から極彩色の華麗な音絵巻を引き出しています。ヴィオラ独奏が重要な役割を果たす『イタリアのハロルド』は、20世紀におけるヴィオラという楽器の可能性を大きく開拓した巨匠プリムローズにとって、同曲3回目、最後の録音となったもので、彼が到達した至高の境地をうかがうことのできる名演。3チャンネル・マルチ再生では、その高貴なまでのヴィオラ・ソロがセンター・チェンネルにくっきりと明解に定位します。併録の序曲4曲は、歌劇「トロイ人」からの「王の狩りと嵐」とのカップリングで、もともと序曲集として1枚のLPで発売されていたもの。

58 マーラー:大地の歌/ライナー&シカゴ響
・グスタフ・マーラー(1860-1911):交響曲「大地の歌」
 モーリン・フォレスター(メゾ・ソプラノ)、リチャード・ルイス(テノール)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1959年11月9日 シカゴ、オーケストラ・ホール(3トラック録音)

交響曲第4番とともに数少ないライナーのマーラー録音であり、文学性に耽溺することなく、シカゴ交響楽団のパワフルで底力のある響きと木管や金管の見事なソロ・ワークで、作品の魅力をストレートに引き出したステレオ初期の名盤。包容力溢れるカナダ出身のコントラルトのフォレスター、明るい音色で歌い上げるテノールのルイスという、ともにワルターからも信頼を得ていた「大地の歌」の当時最高の解釈者2人の歌唱も聴きもの。

59 R.シュトラウス:家庭交響曲&町人貴族/ライナー&シカゴ響
リヒャルト・シュトラウス(1797-1828)
1.家庭交響曲 Op.53
2.組曲「町人貴族」
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー(指揮)
 録音:1956年11月5日、シカゴ、オーケストラ・ホール(家庭交響曲)、1956年4月17日 シカゴ、オーケストラ・ホール(町人貴族)

ライナー=シカゴのトレードマーク、R.シュトラウス。作曲者が自らの家族の肖像として描いた「家庭交響曲」での、沈潜してゆくアダージョの美しい響き、複雑なフーガを明解に解きほぐしてゆく見事な手腕、モリエールの戯曲の付随音楽として作曲された「町人貴族」からのオーケストラ組曲での、オーケストラの各ソロのヴィルトゥオーゾぶりなど、スコアの隅々までが完璧に把握されたライナー=シカゴ響の名コンビならではの豪華な演奏を堪能できます。

60 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」&シューマン:ピアノ協奏曲/クライバーン、ライナー&シカゴ響
ロベルト・シューマン(1810-1856)
1.ピアノ協奏曲イ短調 Op.54
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
2.ピアノ協奏曲第5番変ホ長調『皇帝』
 ヴァン・クライバーン(ピアノ)
 シカゴ交響楽団、指揮:フリッツ・ライナー
 録音:1960年4月16日(1)、1961年5月4,12日(2)、シカゴ、オーケストラ・ホール(3トラック録音)

録音当時アメリカの「期待の星」だったヴァン・クライバーンと、巨匠フリッツ・ライナー指揮する絶頂期のシカゴ交響楽団とが組んだ名コンチェルト2曲をカップリング。若きクライバーンの伸びやかで開放的なソロを包み込むように、ライナーがシカゴ響から包容力のある響きを引き出しています。2人はこのほかにブラームスやラフマニノフでも共演し、いずれも名盤として知られています。

総合評価

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エクセレントなセットです。最新録音とは別...

投稿日:2016/09/28 (水)

エクセレントなセットです。最新録音とは別なベクトルですが、音楽を楽しめるエッセンスが沢山詰まっています。時代を感じさせない録音と素晴らしい演奏。艶やかな音質はオーディオマニアでもクラシックファンでも満足するはず。

kauetake さん | 茨城県 | 不明

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1955年のステレオ録音もありビックリ。しか...

投稿日:2014/09/02 (火)

1955年のステレオ録音もありビックリ。しかも良い音質です。少年時代には高価で買えなかったLPがCDセットとなってこんな廉価に手に入るなんて夢のようです。このセットの中で一番気に入ったのはニルソンのトゥーランドット、次にライナーの大地の歌でしょうか。1枚当たりの収録時間も多く、お得です。第3巻を期待します。

サインバルタ さん | 東京都 | 不明

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 50年代後半から60年代初頭にかけてのアメ...

投稿日:2014/03/16 (日)

 50年代後半から60年代初頭にかけてのアメリカのクラシックレーベルのステレオ録音の技術は本当に素晴らしい。 マーキュリーのリヴィングプレゼンスなんかその代表である。今日でも録音時期を考えるとその技術力の高さがうかがわれる。そんな中でもRCA初期のステレオ録音は群を抜いている感じがする。下手なデジタル録音より聴きごたえがある。  このころのアメリカはすごかったな。それにしても録音機材は今と比べれば周波数特性、歪率など劣るところがあったのだろうが、どうしてこんな素晴らしい録音ができたのか不思議でならない。トランジスタではなくまだ真空管を 使っていたのであろうか。はたまた、どんな優秀なマイクやトランス、テープ録音機器を使っていたのだろうか。ベルリオーズのレクイエムなんかどのように録音したのであろうか。  サウンドミラー社では、ノイズリダクション処理なども行っていないとのことだが、ヒスノイズの低さにも驚く。現代のメジャーレーベルの録音中にも音の分離が悪くこれでよくもデジタル録音といえるなとあきれるものがある。このRCA録音の垢でも煎じて飲ませたいくらだ。  このボックスには従来から名演としてもてはやされている演奏が多数含まれているが、購入する前は名演でも録音の古さや悪さがあっては良さが半減してしまうので少し躊躇していた。しかし多数のコメントを信頼して良かった。録音された音が名演の足を引っ張っていない。サウンドミラー社以前のマスタリングでは音に覇気があるものの乾いていてどことなく荒削りなところがあって、決して耳に心地よい音ではなかった。一方今回のサウンドミラー社のマスタリングは、覇気はそのままに、音につやとしっとり感が加わり非常に聴きやすくなっている。録音時期を気にせずに誰にでも進めることができるボックスである。

fukifuki さん | 茨城県 | 不明

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