雁 岩波文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003100554
ISBN 10 : 4003100557
フォーマット
出版社
発行年月
2002年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,178p

内容詳細

生まれてすぐに母を亡くし、貧困の中で父親に育てられたお玉は、高利貸末造の妾となり、上野不忍池にほど近い無縁坂にひっそりと住んでいる。やがて、散歩の道すがら家の前を通る医学生岡田と会釈を交すようになり…。鴎外の哀感溢れる中篇。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • テイネハイランド さん

    図書館本。「舞姫」を読んでから自分の中で軽い森鴎外ブームが来ている感じがあって、この作品も読んでみました。この小説は、特にドラマチックな出来事は起きないのですが、細部の描写が魅力的で、冒頭から最後まで物語の世界にひきこまれました。中でも印象的だったのが、末蔵という高利貸の男で、善玉/悪玉の単純な二元論ではない、奥行きのある人物として描かれていて、なかなか読みごたえがありました。また、無縁坂をはじめ、東京大学付近の街の様子が描かれているので、土地勘のある人はより楽しめるのではないでしょうか?

  • Erina Oki さん

    ハッピーエンドにならないのが森鷗外らしい。お玉に自我が芽生えてくるのが流れるように変化していて、構成の巧みさが感じられる。

  • あとも さん

    末造、お常、お玉のそれぞれの関係ややり取り、抱く思いが何だか人間味があって面白かったです。タイトルの意味が切ない。読みやすい文章でした。

  • ヴァン さん

     高利貸、末造に囲われている若い娘、お玉は、いつも家の前を通る大学生岡田に好意をもつようになる。彼こそが自分の希望のような存在に思えたのだが。みずみずしい日本語の文章が情感を生み出している鴎外の好短編である。

  • 坂津 さん

    森鴎外の擬古文的でない文章は比較的すんなりと読めるが、その中でも本作は読みやすい方だと思う(それでも時折出現する外来語や難解な漢語は注に当たらなければならず、注にも記載されていない単語は別個調べなければならなかった)。本作の特徴として、語り手の視点の変化が挙げられるだろう。お玉の悲哀が強調された展開ではあるが、「僕」が最後に言葉を挟むことでその悲哀の軽減に一役買っているのかもしれない。ピント外れな内容が多い岩波文庫の解説の中で、稲垣達郎の解説は執筆背景等も交えており読解を促してくれるものだと思う。

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