石垣りん詩集 岩波文庫

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784003120019
ISBN 10 : 4003120019
フォーマット
出版社
発行年月
2015年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
336p;15

内容詳細

家と職場、生活と仕事の描写のうちに根源的なものを凝視する力強い詩を書きつづけ、戦後の女性詩をリードした詩人、石垣りん(一九二〇‐二〇〇四)。そのすべての詩業から、手書き原稿としてのみ遺された未発表詩や単行詩集未収録作品をふくむ、一二〇篇を精選した

目次 : 『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』/ 『表札など』/ 『略歴』/ 『やさしい言葉』/ 『レモンとねずみ』/ 単行詩集未収録詩篇から

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 新地学@児童書病発動中 さん

    巻末の自筆の年譜によると石垣りんは14歳から働き始めたそうだ。経済的に苦しい実家を支えるための仕事だった。そして55歳で定年退職するまで働き続けた。この詩人の言葉は文学者の言葉と言うより、ひとりの生活者の言葉だと思う。血と汗と涙が行間から滲んでいる。家族のために結婚すら断念し、働き続けた人の言葉はとてつもなく重い。文学や詩や素晴らしいものだが、それより素晴らしいのは懸命に生きること。生きることの重みや苦しみを読者の心に直接ぶつけてくるこれらの詩を読むと、しんどい人生に正面から向き合う力と勇気をもらえる。

  • ちゃちゃ さん

    終戦の日を迎えると思い出す詩がある。「戦争の終わり/サイパン島の崖の上から/次々と身を投げた女たち。/美徳やら体裁やら/何やら。/火だの男だのに追いつめられて。/(略)それがねえ/まだ一人も海にとどかないのだ。/十五年もたつというのに/どうしたんだろう。/あの、/女。」(『崖』)まるでモノクロ写真を見ているように直截的なリアリティで女の戦争を切り取る。宙に浮いたままどこにも届かない女たちの想い。せめて私たちは、その想いを受け継いで、鎮魂の祈りを捧げたい。脳裏に焼き付いた石垣りんの鋭い言葉の記憶として。

  • 佐島楓 さん

    読み終えてへとへとになる。それほどことばひとつひとつにパワーがある。社会に対する怒りの詩、自分の人生のままならなさを嘆く詩。いずれもからだの内側から揺さぶられるようなつよさを持っている。詩を書き続けるということは、人生を綴ることとイコールであり、生半可な覚悟ではできないと知った。

  • くさてる さん

    有名な詩人だけに、いくつかの作品は知っていたけれど、まとめて読んだのは初めて。なんとなく、生活に根ざした女性目線の詩が多いのかなと思っていたけれど、政治的な意味が濃いものや(「よろこびの日」の言葉が持つイメージと力よ!)性差を越えた生活者としての詩もあって、やっぱりまとめて読まないと分からないものだなあと思ったり。そして、伊藤比呂美の解説が、この詩人を理解するために役立ち、分かりやすく、でも比呂美さんの文章で、ほんとうに良かったです。

  • fwhd8325 さん

    梯久美子さんが、石垣りんさんを取材しているという記事を見て、作品を読んでみたくなりました。率直に、この烈しさに圧倒されました。しばし、手を止め、そこにある文章を咀嚼するように、作品を読みました。そこには、文学としての詩、人生としての詩がありました。作品が発表されてから、長い年月が経っているのですが、少しも変わって異な社会の闇がそこにあるようにも感じます。

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