Dusk Til Dawn

中毒性の高いメロディとドリーミーなトラック、そして甘くしなやかな歌声で多くのR&Bファンを魅了し続けているボビー・ヴァレンティノ改め、ボビー・Vの5thアルバムは、自身のレーベルBlu Kolla Dreamsからのリリースで今回はインディー大手のE1からの配給。リードシングルは、リル・ウェインとの共演が話題になった「Mirror」で、アトランタの気鋭、K.E. On The Trackプロデュース、Ryan Hirtと共にペンを取ったフックが癖になる楽曲。アルバム全体を通しても、これまでの路線を踏襲したミッド〜スロウのオンパレードで、ある意味ファンにとっては嬉しいような寂しいような。とは言え、奇を衒わないということは、それだけ自分に自信がある裏返し。若手のJeffrey "J Leron" Toney（Dawn Richard、Que（Day26）、Cassidy）に最も多い5曲をプロデュースさせたのもその証拠でしょう。Andy HallerピロピロギターがやるせないTim&Bob作「Are You Ready」、K.ミッシェルと高みに上るエロ・デュエット「Put It In」、オリエンタルなシンセビートが爽快感のある「Tispey」（客演のフューチャーの出番は最後だけ）、グッチ・メインのけだるいラップがツボな「Rock Body」等聴きどころもたっぷり。ラストの「Save Me From Me」の美しいメロディ・ラインにも思わず涙。