Blind Willie Johnson 1927-1930

ライ・クーダーも敬愛するボトルネック・ギター名手の音源集

福音伝道師ブラインド・ウィリー・ジョンソン(1897-1945)。彼はライ・クーダーのカヴァーでも有名な「夜は暗く 地面は冷たく(Dark was the Night, Cold was the Ground)」の作者/パフォーマーであり、ギターの弾き語りによって宣教を行っていた人物でした。そのブルージーでエモーショナルなボトルネック・ギター演奏と特徴的なダミ声によるソウルフルな歌声から〈ブルース・レジェンド〉の一人として世に認識されている彼ですが、実は彼が宣教活動を行っていた当時、教会内においてブルースは〈悪魔の音楽〉と見做されており、その生涯にわたって世俗的な歌は一切歌わなかったというのも彼の大きな特徴の一つ。また、1977年に打ち上げられたボイジャー探査機に搭載された、地球外生命体に対して我が星の生命や文化の存在を伝えるためのレコード〈ボイジャーのゴールデン・レコード〉に、彼が演奏した先述の「夜は暗く〜」がアメリカ合衆国を代表する歌の一つとして収められたということでも知られています。

今回ご紹介する作品は、彼が1927年から30年までに残した音源を、バハマの異才ギタリスト:ジョセフ・スペンスの発見者としてもお馴染み、ブルースにも精通した民俗音楽研究家:サミュエル・チャーターズが選曲/編集し、アルバム作品としてまとめたものとなります(1965年オリジナル・リリース)。「夜は暗く〜」に並ぶ名演としても知られている1、神の偉大さを讃える2ほかのスピリチュアル・ソング全14曲を収録。聴くものをゾッとさせるほどの説得力を持った強烈な歌声、魂のこもったスライド・ギター演奏は、今も他者の追従を許しません。ブルース・ファンの方、必携の一枚です。

(メーカー・インフォメーションより)