Little Things Run The World

正にN.Y.ダウンタウンの今を語るサウンド。危険でダーク、スリリングで鋭利なサウンドが炸裂してます！ベン･アリソンの本レーベルでは早7作目のリーダー作。その存在は取り立ててメジャーではありませんが、本作品も前作に続き、レギュラー･バンドによる作品で、進化するバンドの今が詰め込まれています。80年代のニッティング･ファクトリー系のアヴァン･ポップ･ジャズ〜トリスターノ進化系の90年代の音を経て、生ドラムン･ベース的アプローチ有、クレツマー的サウンドあり、またジェラス･ガイのようなpopなチューンをトランペットでフィーチャーしてやるところは、どことなく、レスター･ボウイのブラス･ファンタジー的なものも髣髴としたりして･･･。まさに、この時間やルーツをグチャりとミクスチャーした所こそ、NYなのです。

スティーヴ･カーディナスの成長ぶりも聴きもの！カーディナスはポール･モチアンのエレクトリック･ビ･バップへの参加で一躍注目を集めましたが、ポスト･カート･ローゼン･ウィンケルとしての風格も充分。スペイシーなコード･ワークは昔のままに先鋭的でアグレッシヴな複雑フレーズは何気にカーディナスのリーダー作ではないか？と思わせるほどの存在感になってます。フロントにはロン･ホートンと、その昔ラウンジ･リザースのメンバーでもあったマイケル･ブレイク。ドラムはマイケル･サリンとTzadik的な要素ありです。

Ben Allison(b), Steve Cardenas(g), Ron Horton(tp), Michael Sarin(ds), Michael Blake(sax)