踊れるアルバムになっている。1曲からこんなに踊れるとは驚きである。ディスコな感じが強い。2枚組になっている理由はわからないが、全体的に統一されているアルバムである。

これまでのアルバムとは雰囲気が異なり、朗らかな曲も多い。楽器が多い中でもギターが特に目立って良い。長いアルバムであるが、聞き始めたら止まらずに聞き終えることだろう。

正直今までのアルバムで一番聞かない。Reflektorの続きのような感じもするが、どの曲もあまりパッとしない。期待値が高かっただけに残念に思った。

どうしてこんなにオリジナリティの高い充実した内容のアルバムにレビューが載らないのだろうか？ミステリアスだ。プロデューサーの起用に賛否が生じるのは分かるが、このビートとギターのリフを含めたサウンドそしてリリックと、その全体を貫くクリエイティビティの統一された高さは、認めざるを得ないと言うか正直感動した。ミューズ或いはコールドプレイとも通じるプログレ風な壮大な設計や叙情性が際立つが、プレイのテクニックはともかくも音楽性はこちらの方が高い、と聴いた。

個人的には過去2作の方が好き。 ちょっと地味すぎるかな。その上長い。 個々の曲はいいんだけど、あまりにも終った感が強く感じられて。 まあ、半ば恨み節を入れると発売後にヴァージョン違い出し過ぎ。 最初に買ったのがなんだか損した気分にさせられる。 こういうのはやめてほしいな。

楽しみ―

グラミー賞の最優秀アルバムっていってもこんなものかと思った人にこそ聴いてほしい。音楽のすべてが詰まった様な完璧なアルバム。

何をもってSuburbsと定義するか分からないけれど、人間って、結局ここに帰るのかなと思う。都会のきらめきは刹那で、でも郊外の鬱積した日常にも埋もれられない。人々が、変化のない日常を生きている。それでも自分はここが出発点になり、最後に行き着く場所。『Ready To Start』を聴いてると、音が叫びのように感じる。でもアルバム全体は、そんな人間の小ささを包摂してくれる温かさがある。

アーケイドファイアがグラミー受賞！まさか彼らが獲るなんて（驚）新人賞といい今年のグラミーは大波乱！賞賛を浴びたデビュー作など、今までの彼らのアルバムと比べると肩肘張らずにいい意味で力の抜けた作品。ＣＤジャケットやタイトルである「Suburbs＝郊外」が表すとおり、少し寂れた片田舎の道を走る車のＢＧＭにピッタリ！1st2nd3rdと作品の度に違う表情を見せる引き出しの多さと、クオリティの高さはやはり他のバンドとは一線を画すセンスを感じる！

グラミーでまさかまさかの最優秀アルバム賞を受賞してしまい、ファンは熱狂、知らない人は唖然としてしまった本作（ここまできたらU2のように巨大なバンドになるしかない？）。さてさてこの3rd、インパクトの強い1stや2ndに比べると、いささか地味な感があり、初めてArcade Fireを聴く人にとってはちょっと物足りなく感じるのではないか、との懸念もあり。でも、ぜひぜひ繰り返し聴いてみてほしい。内容は素晴らしいですよ。デビューから一貫して、音楽の祝祭性、（時に静かな）熱さ、誠実なメッセージに溢れてる、現在のシーンでは貴重なロックバンドです。また日本でライヴで観られることを願っております。