アルベール・マルクールは、70年代にリリースした3作品「Albert Marcoueur」、「Album a Colorier」、「Armes et Cycles」 がいずれも傑作だ。
室内楽的な高度なアンサンブルから繰り出されるユーモラスでシニカルで破天荒な曲作りは非常に独創的で説得力があった。
このアルバムは、90年にリリースされたもので、女優のエリーズ・カロンとのデュエット・アルバムだ。そのためか、以前に比べると破天荒さは抑えられ、比較的ポップな仕上がりとなっているが、そこはマルクールのこと、シュールでアヴァンギャルドな感覚が全体を覆っている。なかなかの好盤だと思う。