働くということ 講談社現代新書

黒井千次

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784061456488
ISBN 10 : 4061456482
フォーマット
出版社
発行年月
1982年03月
日本
追加情報
:
18cm,182p

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読書メーターレビュー

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  • ホークス さん

    「働くとは何か」を著者の就業経験から考える。1982年刊。就職した時、職場ごとのルール、厳しい時間管理、自由時間の圧倒的少なさに異質な世界を感じて愕然とする。次は「整然としていない世界」との遭遇。会社の外も中も、よく見ると世の中も混沌としていた。しかし、仕事に個性が反映されるに従い「自己実現」の感覚が生まれる。また仕事を共にする事が製品やプロセスを介した「連帯」を生む。この二つが「会社員」という存在を正当化する。併せて必要とされる倫理は、組織人でなく職業人の倫理だとも言う。今も説得力を持つ考察だと思う。

  • mattu さん

    仕事、労働について改めて考えさせられますね。今のような不安定な時期には響きます。自己を見つめ直し行動を変えていくことが必要です。

  • みねね さん

    まだ労働が身体に馴染んでいなかった一年目で読みたかった本。けれども迷走の二年目で読んでいたら、転職に踏み出していたであろう本でもある。それほど職業に対して真摯な姿勢を貫き、また読者にも同じ姿勢を要求する。経理にそろばん支給という時代のものだが、現代にも通じるものが多かった。雑感とまとめ。/時間的・内容的制約の中で与えられた仕事の中に自己実現を見出すことが大事。/企業に入ったなら、24時間企業人でいることが求められる。/国鉄職員は、キップを切るから国鉄職員なのである。この伏線回収は鮮やかだった。

  • あきあかね さん

     「働くということは生きるということであり、生きるとは、結局、人間とはなにかを考え続けることに他ならない。」 大学を卒業後、自動車メーカーで勤務しつつ小説を書き、三十代後半で会社を辞め作家として独り立ちするまで十五年の間会社員生活を送ってきた著者であるから、働くということを自身の経験に基づき内から語ることができ、また、外の視点から客観的に見つめることもできる。本書では、人は金のみのために働くのか、働くことの核心にあるのはなにか、働くことと遊ぶことなど、本質的な問いが投げかけられる。⇒

  • Bartleby さん

    著者が入社したのは1950年代なのでさすがに時代の変化を感じる点もある。でも今にも十分通じるものが多くあり、働くということを考える上でとても参考になった。中でも印象的だったのは毎日キップを切り続ける国鉄職員の問いだった。彼の、「自分は国鉄職員であるからキップを切るのか、キップを切るから国鉄社員であるのか」という切実な問いに対して、著者は「キップを切るから国鉄職員である」と答える。今はまだこの問いの切実さを強く感じられるわけではないけれど、いずれこの問いと答えがもっとよくわかるようになれる気がした。

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人物・団体紹介

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黒井千次

1932年、東京生れ。1955年東京大学経済学部卒。1970年『時間』で芸術選奨新人賞を受賞。1984年『群棲』で谷崎潤一郎賞、1995年に『カーテンコール』で読売文学賞、2001年に『羽根と翼』で毎日芸術賞、2006年に『一日夢の柵』で野間文芸賞を受賞。1987年から2012年まで、芥川賞選考委員

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