CD

Ride on Tide

高野寛

基本情報

カタログNo
:
SBST004
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤, リマスター, 2000

商品説明

高野寛 25th Anniversary リリース

●リマスター(オリジナル・リリース=2000年)
●CD2枚組

2000年に発売された2枚組ライブ・アルバム(現在廃盤)をリマスタリングしてリリース。「このあたりの年代を境に、マスタリング技術は大きく変わった」とのことで、本人念願のリマスター盤である。1999年に行った全国弾き語りツアーの膨大な音源から17曲を厳選。代表曲の「ベステンダンク」「夢の中で会えるでしょう」収録のほか、トッド・ラングレンの「Wailing wall」やPPMの「500マイル」など、カヴァー曲も収録。中村一義が「ベステンダンク」にゲスト・ヴォーカルとして参加。

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about 『Ride on Tide』
text by 高野寛


自由

このアルバムは、’99年夏の弾き語りツアーの録音を中心にまとめたライブ盤だ。
これまでのつくりこんだアルバムに慣れた耳にはかなり違和感があるかもしれない。僕自身もそうだ。
弾き語りの自由は、自転車に乗っている時の感覚に似ている。主義範囲や最高速では車には到底かなわないけれど、きまりに縛られず、好きなときに好きなところに行ける自由。その気になればかなりのスピードも出せる。
車より速く目的地につくこともできる。
ツアーの全会場の録音を聴いてみたけれど、録音状況が悪くて収録できなかった曲がたくさんあったのは、とても残念なことだった。
それでも、このアルバムを聴いてくれた皆さんに少しでも会場の雰囲気が伝わるように願いつつ、時間をかけて曲を吟味した。
ライブ中、あるスイッチが入ると自分が暴走し始める瞬間がある。
今までのスタジオ録音ではなかなか記録できなかったテンション。
このライブ盤ではdisc2に、そんな場面もそのまま収録した。
3年ほど前、録音や打ち込みに飽きてしまって、音楽全体への意欲もなくしかけていたことがあった。
その時僕を救ってくれたのは、歌と、アコギと、友達と、ファンだった。
みんなに、お礼を言います。どうもありがとう。

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セルフ・ライナーノート

disc-1 (smooth side)

1. 相変わらずさ (1999.7の月編)
何度でもライブで歌い続けるうち、いつしかこの曲は、その時々のことやライブ会場のことを歌い込む替え歌が定番になっていた。この日も、リハーサルが終わったあとに近所の喫茶店で歌詞を書
いた。

2. 夢の中で会えるでしょう
この曲がキングトーンズのために書かれた曲だということは、案外知られていない。何年も歌っているけれど、なかなか難しいメロディだ。手拍子 / コーラスと、オーディエンスとの対話で弾き語りアレンジが完成する曲のひとつ。

3. 二十歳の恋
アルバム『thanks』に収録されていた曲。今思えば、ジョニ・ミッチェルのイメージがあるかもしれない。以前から、よく弾き語りで歌っていた。

4. フルーツみたいな月の夜に
結婚式で弾き語りをすることがよくある。でも、おめでたい席にふさわしい持ち歌がほとんどなくて、いつも平凡な歌でお茶を濁していた。この曲は、親友の結婚式のために完成させた曲。

5. オレンジ・ジュース・ブルース
タイトルがまず最初に浮かんだ曲。全然ブルース進行じゃない曲に「ブルース」とつけたのは、今思えば、松本隆さんの『てぃーんず・ぶるーす』なんかの影響だと思う。間奏のスキャットは、ミュート・トランペットのつもり。

6. Wailing Wall
昔から大好きだったトッド・ラングレンの曲。ほぼ忠実に。抽象的な歌詞だけれど、いつも歌っていると、「嘆きの壁に向かってひざまずく老女」や群衆の姿、それに首にロープを巻きつけてピアノに向かうトッドのジャケットの背中がオーヴァーラップする。

7. 皆既日食
イントロの部分は、いつもアドリブで弾いていた。聴いておわかりのとおり、ブライアン・ウイルソンへのオマージュも込めた曲。

8. Phenix
手塚治虫さんの『火の鳥』のイメージで作った曲。この曲は'94年頃には完成していて、ずっとライブでは歌い続けてきた。シンガーとしての自分はしばしばソングライターとしての自分より未熟で、自分で作った曲を歌いこなせないことがあった。このテイクはどうだろうか?

disc-2 (dynamic side)

1. 夜の海を走って月を見た
デビューアルバムに入っていた曲。自分の中でも色あせない。実は、東京湾の遊覧船からみた景色をイメージして作った。例えば「血を流す工場」とは……?

2. Bye Bye Television
テレビに写った映像の思い出と、去りゆく20世紀へのラヴソング。このテイクは、初めて人前で演奏した日の記録。

3. AMBIENT 1/1 〜 Another Proteus
『Another Proteus』は元々はアルバム『Awakening』に入っていた短いインスト。ライブを続ける中で、だんだん成長していった。ゲストの権藤知彦君が演奏しているのはディジュリドゥというアボリジニ(オーストラリアの先住民族)の管楽器。彼のアイデアで、ブライアン・イーノのアルバム『AMBIENT #1』の『1/1』とキーが同じだと気づき、試した結果がこのメドレー。

4. 何も知らないで生まれて
新宿南口公園あたりを散歩していてできた曲。ツアー中、調子に乗って、どんどんサイズが長くなっていった。

5. 黒焦げ
実はcharのイメージで作っている曲(「char」という単語を辞書で引いてみると…)。ゲストの小澤さんは、三曲目と同じパンデイロというタンバリンに似た楽器一つで、このドラムのようなパターンを演奏している。

6. All over, Starting over
NHK教育テレビの『土曜ソリトンside-B』のテーマでおなじみだった。大事な曲のひとつ。「20代最後の曲」という印象が、今はある。

7. ベステンダンク
この日のスペシャルゲスト、中村一義君の参加したバージョン。彼は中学生(小学生?)の頃、この曲を聴いていたらしい。『ベステン・ダンク』はドイツ語で「thank you very much」の意。

8. 500マイル
ピーター・ポール&マリーの名曲。日本語詞は、幻のユニットHIS(細野晴臣・忌野清志郎・坂本冬美)のアルバム『日本の人』に収められていた清志郎さん作詞のバージョン。大好きで、いつも歌っています。

9. On & On
アフリカ原産の民族楽器、カリンバの弾き語り。ゲームボーイくらいの大きさの小さな楽器。アンコールではいつも、歌いながら会場を歩きまわった。

収録曲   

ディスク   1

disc-1〈smooth side〉

  • 01. 相変わらずさ (1999.7の月編)
  • 02. 夢の中で会えるでしょう
  • 03. 二十歳の恋
  • 04. フルーツみたいな月の夜に
  • 05. オレンジ・ジュース・ブルース
  • 06. Wailing wall
  • 07. 皆既日食
  • 08. Phenix

ディスク   2

disc-2〈dynamic side〉

  • 01. 夜の海を走って月を見た
  • 02. Bye Bye Television
  • 03. AMBIENT1/1〜 Another Proteus
  • 04. 何も知らないで生まれて
  • 05. 黒焦げ
  • 06. All over, Starting over
  • 07. ベステンダンク
  • 08. 500マイル
  • 09. On & On

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