砂時計 警視庁強行犯係捜査日誌

香納諒一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784198657284
ISBN 10 : 4198657289
フォーマット
出版社
発行年月
2023年10月
日本
追加情報
:
352p;20

内容詳細

マンションの一室で三十八歳の女性が睡眠薬を服用して死亡。遺書らしきプリントも見つかった。警視庁捜査一課の大河内部長刑事は現場の不自然さに気づく。パソコンからはメールが消去され、死の前日にスーパーの宅配サービスに注文をしていることもわかった。そして事件当夜には男女の言う争う声も聞かれていた。女性は、高校時代の同級性が娘のために立ち上げた移植手術のための募金活動に関わっていた。だが、寄付金の管理に不正を指摘する声があり、彼女のまわりには不穏な影が濃さを増していく…(「砂時計」より)

【著者紹介】
香納諒一 : 1963年、横浜市出身。早稲田大学卒業後、出版社に勤務。91年「ハミングで二番まで」で第13回小説推理新人賞を受賞。翌年『時よ夜の海に瞑れ』(祥伝社)で長篇デビュー。99年『幻の女』(角川書店)で第52回日本推理作家協会賞を受賞。主にハードボイルド、ミステリー、警察小説のジャンルで旺盛な執筆活動をおこない、その実力を高く評価される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    香納 諒一は、新作中心に読んでいる作家です。警視庁捜査一課強行犯小林班連作短編集、事件が地味なだけにしんみりとはしますが、オトコ泣き!はしません(笑) https://www.tokuma.jp/book/b636242.html

  • パトラッシュ さん

    人のプライドほど扱いにくくわかりにくいものはない。収録3中編は警視庁強行犯係刑事たちの活躍を描くだけでなく、殺人を犯すまで傷つけられたプライドが隠れたテーマだ。人は誰も譲れない誇りを持つが、それが傷ついた際の耐性はあまりに脆い。支配下にあると思っていた者が裏切ったり、逆に上から無条件の服従を強要されたり、好意を寄せていた相手から誤解されていたと知った時に呆気なく壊れてしまう。そんな人の弱さを見続けてきた刑事たちは、思いがけない事実に呆然とする周囲に語りかける。ただ信じる道で一生懸命に生きていくしかないと。

  • タイ子 さん

    警視庁強行犯係の大河内部長刑事、小林係長を主とした3篇の中編。「砂時計」は古いマンションの一室で一人の女性が死体で発見された。一見自殺と思えたが状況証拠から他殺と断定するも、捜査の中で見えてくる子供の移植手術のための募金活動に関するお金と人間関係。大河内の胸に秘めていた過去の話に人情刑事の片りんを見た。「日和見係長の休日」も面白い。久しぶりの公休を家族で過ごす小林刑事に降ってきた知り合いからの依頼事。たまの休みを東奔西走する刑事の矜持がたまらん。キャリア刑事の正木が再び小林に会う日が楽しみでもある。

  • タックン さん

    警視庁捜査一課強行犯係・小林係長大河内デカ長班の活躍を描く刑事物語の中編3編。 中編なんだけどじっくり読めて中身が濃い秀作揃いで読みごたえがあった。 一見自殺で処理されたような事件を刑事たちが地道に関係者に会ったりして証拠を積み上げ真相を明らかにしていく。 小林係長と大河内デカ長の捜査が光る。 刑事だけでなく事件の被害者・加害者の描き方も中編と短めで制限のある中じっくりと描かれ人間描写がよかった。 表題の(砂時計)の意味にはやられた感があるな。 (砂時計)の女性って学校でも会社でもいるよね、ほんと怖い。

  • ミナミハハ さん

    作者初読み。表題作含む3篇の警察小説。刑事達が地道にコツコツと捜査し真実に辿り着く。描写が大げさで無いため逆にリアルに感じる。事件で傷付いた人に寄り添い掛ける言葉が胸に染みる。静かな感動…。

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人物・団体紹介

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香納諒一

1963年、神奈川県生まれ。91年、「ハミングで二番まで」で小説推理新人賞を受賞。99年、『幻の女』で日本推理作家協会賞を受賞。主にハードボイルド、ミステリー、警察小説のジャンルで旺盛な執筆活動をおこない、その実力を高く評価される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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