神無き月十番目の夜 小学館文庫

飯嶋和一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784094033144
ISBN 10 : 4094033149
フォーマット
出版社
発行年月
2006年01月
日本
追加情報
:
16cm,429p

内容詳細

慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が辺りに漂う中、百軒余りの家々から三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を目の当たりにする。いったいこの地で何が起きたのか?嘉衛門はやがて、地元の者が「カノハタ」と呼ぶ土地に通ずる急峻な山道で、烏や野犬に食い荒らされるおびただしい死体を発見した。恭順か、抵抗か―体制支配のうねりに呑み込まれた土豪の村の悪夢。長く歴史の表舞台から消されていた事件を掘り起こし、その「真実」をミステリアスかつ重厚に描いて大絶賛された戦慄の物語。

【著者紹介】
飯嶋和一 : 1952年、山形県生まれ。1983年、『プロミスト・ランド』で小説現代新人賞受賞。88年、『汝ふたたび故郷へ帰れず』で文藝賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    飯嶋さんの本を少し読んでみようと思って手に取ったのが、少し最初にしては重過ぎるような感じでした。たった数行しか資料にはないのにこのような物語を復活させてしまうのですからすごいと言わざるを得ません。日本残酷物語のような感じです。しかしながらよく調べ上げたというか、ち密で時間をかけることもあるので飯嶋さんの作品は少ないのかもしれません。

  • goro@80.7 さん

    飯島和一に外れは無いのだ。最初に惨劇の後を見せておいてそこに突き進む遣る瀬無い物語を紡いでゆく構成力、悲劇に向かって逃げられなくなる山間の地の人々の描写といいページを捲る手は止められない。飯島和一の物語はズシンズシンと積みあがるような重厚さとであっても読みやすいのが凄いわ。後半の最後に出てくる直次郎のエピソードだけでも涙ものだわ。飯島和一好きだな。

  • NAO さん

    江戸の初期に起こった水戸の小生瀬村の蜂起と一村皆伐。正史に記載はないというから、詳しい経緯を調べるのは大変だっただろう。飯嶋和一は、その土地に住んでいたのが月居騎馬衆という特異な人々だったというところから想像力を膨らませて、蜂起にいたる経緯を探った。騎馬衆という役目を負い、地侍として誇りを持っていたが、全国統一が進んだことでもはや百姓として生きるしかなった小生瀬の民が起こした蜂起。一つの村が無くなるほどの惨事なら、きっとそこには冷静な判断のできる指導者がいなかったに違いないとの作者の解釈。なんとも悲しい。

  • ともくん さん

    時は、慶長七年。 所は、常陸国小生瀬。 村人三百五十人余が忽然と姿を消した。 幕府による年貢増加と百姓による対立。 ここまで、根深いのかと愕然とした。 無いものは出せないでは済まされない。 それを、ただただ、受け入れるしかなかった時代に恐ろしさを感じた。

  • HoneyBear さん

    凄い。史料の乏しいところからこんなに深くて緻密な物語を紡ぎ上げるとは。重いが一気に読ませる。

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人物・団体紹介

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飯嶋和一

1952(昭和27)年、山形県生れ。’83年、『プロミスト・ランド』で小説現代新人賞、’88年、『汝ふたたび故郷へ帰れず』で文藝賞を受賞しデビュー。2000(平成12)年、『始祖鳥記』で中山義秀文学賞、’08年、『出星前夜』で大佛次郎賞、’16年、『狗賓童子の島』で司馬遼太郎賞、’18年、『星夜航行

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