名曲揃いのサード・アルバム。前作とずいぶん雰囲気が変わってきました。異色のシングル「ほおづえをつく女」以外にも「君と歩いた青春」をはじめ、シングル候補の曲ばかりで一枚のアルバムが出来上がった感じすらします。

ファースト・アルバムに続き、まだフォーク色が強いアルバムです。「あの唄はもう唄わないのですか」は本作に収録されているバージョンが好きですね。大久保さん作品の「三丁目の夕焼け」「あなたへ」は寂しくも温かみがあり、アルバム発売時からずっと好きな曲です。

2枚組も含めて今までのベスト盤は、ファンにとっては満足のいくものではありませんでした。大袈裟なBOXにも刺身のつまのようなボーナス・ディスクが付けられ、中途半端な仕事にもうウンザリしていました。それは、こうせつやかぐや姫についても同様です。しかし今回はクラウンさん、久々に良い仕事をしてくれました。１２曲と今時にしては少なめの曲数ですが、シングル盤のみ収録した事で逆にすっきりしており、完璧な作品です。大久保さんの「約束しようよ」「時には」は、中学生の頃に買ったベスト・カセット（２０曲）の中でも大好きな曲でした。３０年後の今聴いても、やっぱり色褪せていません。企画したスタッフにも★★★★★

　Eaglesの「呪われた夜」のような展開の「ほおづえをつく女」、Steely Dan の「アルタミラの洞窟の警告」のフレーズを想わせる「夜の国道」など、洋楽、それもＡＯＲ系のサウンドにシフトを始めた様子が覗えます。 　それでいて、「旅の午後」や「地平線の見える街」といった、それまでのトラディショナルでアコースティックな作品も収められていて、安定感のある円熟した作品集といった感じがします。 　潮の香りを感じさせる「３号線を左に折れ」が、今でも心に沁みてきます。

　フォーク・ソングを唄っていた”風”が、洋楽を下敷きにした都会的でコンテンポラリーなサウンドへと変化していく時の流れが見え隠れする「暦の上では」。ある意味、このアルバムはこの曲がポイントになっているような気がします。個人的にも、彼らの楽曲の中で最も惹かれる１曲です。卒業をテーマにした”別れ”の唄なのに、学生時代の想い出も、胸に詰まるような想いも、彼女との距離感も、早春の都会の風景に絡めて明るいタッチで綴られています。本当に”風”のような楽曲です。

ディスク1はCity Side、ディスク2はSea Sideと記してあります。正やんがコンセプトを明確にした上で選曲した証。ライナー・ノーツも是非読んで下さい。かぐや姫やソロとは一線を隠したユニットなのが判ります・・・。オリジナル5作も、海、風、月などコンセプトがはっきりしており秀逸。Moony Nightは、30年経ても全く色褪せない不朽の名作・・・。

79年のクリストファー・クロス、「南から来た男」に負けない不朽の名作・・・。 先に出したから、本当に価値がある。アルバム全体が素晴らしい。 クリストファー・クロスがパクッたんでないか？と、錯覚に陥るくらいの出来。 月が射す夜、曙 、Ｂｙｅ　Ｂｙｅ 、フォークというジャンルでは決して括れない。ジャパニーズＡＯＲの最高傑作！！！

伊勢正三が自ら選曲した38曲なのだから、選曲に文句を付けるのは正やんに文句を言ってるのと同義。ファンなら、オリジナル５作を携帯プレーヤーに入れて聴けば済む話。レビューになってない人が多いし、ここは面白い人が多いですね（笑）。 無論、風と正やんは大好き。日本のＡＯＲの第一人者といって間違いない。‘ＢｙｅＢｙｅ‘は不朽の名作・・・。

ついに出てくれました。シングル盤と「Ｂ面コレクション」というテープでしか聞けなかった久保やんの曲がリマスターされて！感動です。風の新しいアルバムを聴いている気分になりましたよ。ライブでは再結成もおこなわれてますので、ぜひ風の新譜を心待ちにしてます。やはり久保やんあっての風ですよ。久保やんのソロの再発も期待してます。

「ライブテイク」というのは真っ赤な嘘！全てスタジオ録音で、既発売のものばかり