中国のはなし 田舎町で聞いたこと

閻連科

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309208947
ISBN 10 : 4309208940
フォーマット
出版社
発行年月
2023年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
272p;20

内容詳細

息子は父に、父は母に、母は息子に殺意を抱く。「すばらしい中国のはなしを語る」という政治キャンペーンを逆手にとり、改革開放から取り残された家族の「声」を再構成した奇妙な物語。現代中国の闇を撃ち、発禁がつづく巨匠による最新作。

【著者紹介】
閻連科 : 1958年中国河南省の貧しい農村に生まれる。高校中退で就労後、20歳のときに人民解放軍に入隊し、創作学習班に参加する。80年代から小説を発表。中国で「狂想現実主義」と称される長篇『愉楽』(2003)は、05年に老舎文学賞を受賞した。13年・16年国際ブッカー賞最終候補、14年にはフランツ・カフカ賞受賞。近年はノーベル文学賞の候補としても名前が挙がっている

飯塚容 : 1954年生まれ。中央大学文学部教授。専門は中国現代文学および演劇(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヘラジカ さん

    貧困や格差によって生まれた卑小な憎悪の輪。しがない田舎の貧乏一家が織りなすドラマには一見して似合わなぬ誇張された題名も、四章を読み終えた頃には「これが現代中国の寓話だ」と言われているように感じてしまう。流石は閻連科と言ったところである。泥臭く眇眇たる”内輪もめ”未満の家族内紛争が、この作家の手にかかると何とも読ませる小説に仕上がってしまうのだ。特に作家が想像したとする体の最終章は美しさすら覚えるほどで、それまでの語りとのコントラストが否応なく記憶に焼き付いた。

  • 鯖 さん

    中国の田舎を舞台に、聞き語りの態で綴る格差と貧困にあえぎ、愛憎入り混じる親子のありよう。ノーベル賞に一番近い作家とのことで発禁処分されまくりで大変そう…、大変…。なんかでも悩みのありようは日本というより人間変わらないなあと当たり前のことを思った。心中しようとしていたラスト、降りしきる雪を前に「春になったら、畑で何を作ろうか?」という父。だざおの「ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った」ってやつだ。生きる。

  • 夏みかん さん

    年明け一冊目に相応しい「素晴らしい!!!」作品。1〜3章はいつもの閻連科だけど、今回は幻想的な展開はほとんどなく、いつもにまして中国の農村での暮らしや人々の有り様がリアルに感じられた。それに続くラストの4章が、もう言葉に出来ない位に素晴らしかった。早くも今年ナンバーワンが出ちゃったな、って感じ。

  • URI(病気養生 さん

    貧困村(お馴染みのはろう山脈周辺)に住む三人の親子の生憎入り混じる葛藤がそれぞれの視点で描かれる。しかしあれだけ発達している中国にも結局貧困の格差がありああいうオチにならざるを得ない閻連科の愉楽で「これからのことはこれからのこと」と言えた時とは違う絶望感を感じる

  • Yuho Tanuma さん

    中国内陸の田舎町で暮らす親子。息子は父を殺したく、父は母を殺したく、母は息子を殺したいという三すくみ状態の話を羅生門スタイルで描く。 それぞれ面白いのだけど、非常に寓話的で御伽噺のような感触。 著者は中国では発禁状態らしいので、中共政府としては都合が悪いことが書かれているようだけど、自分は本作からはあまりその辺りの寓意を読み取れず。 ノーベル賞候補になるほどの作品とは思えなかった。

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