熊を殺すと雨が降る 失われゆく山の民俗 ちくま文庫

遠藤ケイ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784480422880
ISBN 10 : 4480422889
フォーマット
出版社
発行年月
2006年11月
日本
追加情報
:
15cm,364p

内容詳細

「熊を殺すと雨が降る」とはマタギに語り継がれる言い伝えである。山の神が聖なる地を熊の血で穢したことを怒り、雨を降らせて山を清くするという意味だ。だがマタギは裏の意味も知っている。熊は雨が降る前に食いだめをするため、この時に撃たれることが多いのだ。けれどもマタギは言い伝えどおりに記憶する。神の祟りを畏れたのだ―。山に暮らした人びとは、生態系の仕組みを科学の目では捉えなかった。そこに人間が自然と折り合いをつけて生きるための知恵を読み解き、暮らしの原点を克明に描いた快著。

目次 : 第1章 山の仕事(杣/ 日傭 ほか)/ 第2章 山の猟法(熊狩り/ 猪狩り ほか)/ 第3章 山の漁法(魚釣り/ 手掴み漁 ほか)/ 第4章 山の食事(魚/ 山獣 ほか)/ 終章 山の禁忌(口伝)

【著者紹介】
遠藤ケイ : 1944年生まれ。自然のなかで手作り暮らしを実践しながら、日本全国、世界各地を訪ね歩き、人びとの生業や生活習俗を取材。子どもの遊び、野外生活、民俗学をテーマに、絵と文による執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • かおりんご さん

    人からの紹介で手にした本でしたが、とても興味深く読みました。山の民族学というのがあるのですね。知りませんでした。山の仕事や山の猟法、山の漁法、山の食事に山の禁忌と、山に関する話が網羅されています。「ゴールデンカムイ」のアシリッパさんやマタギの谷垣ニシパを彷彿とさせる話があったり、「鬼滅の刃」の炭治郎の生活を考えたくなる話があったり、面白く読みました。

  • HANA さん

    林業、狩猟といった山での生活の記録。林業一つ取ってもその内実は、木挽きや運搬等人によって役割が違うのですな。単純に木を切るような単純なものと考えていた。前半の仕事はスキルも要り大変そうだが、後半の漁法、食事は山ならではの趣があり、とても楽しそうに思えた。

  • brink さん

    前半は林業、後半が猪、熊などの狩猟業がテーマ。書名から想像するような「民俗」というわけではなく、現在にも通ずる山男な人たちの見事な仕事ぶりが描かれている。林業は全く興味なかったので、木を切ったりするキツイ仕事などとあっさり考えていた自分に反省。すごい職人仕事で尊敬してしまう。どんな仕事も奥が深い。著者のイラストも味があっていいです。

  • 壱萬弐仟縁 さん

    著者は生業や生活習俗の民俗学者。今秋は熊が都市部にまで出没し、殺された熊もいたので、今、雨が降っているのか。崇りか? 時折スケッチもあっていいアクセントになっている。「木曾地方では明治から大正にかけて、山人の労務組織は、総頭、大檀那、代人、檀那の格があり(まさしく格差社会!)、その下に末端人夫を統率する庄屋がいた(12ページ)。「山への畏怖と畏敬」(30ページ〜)。これがないので、いつも冬山遭難が毎年、後を絶たないのか。山道具の数々。いろいろなものがあるのだな。冬場は木鉢づくり(104ページ)で凌いだ。

  • kengzilla さん

    内容は、山の仕事―山の狩り―山の漁―山の食事―禁忌など。冒頭の山の仕事の章が詳細で長く感じるが、狩りの章に入ってからは俄然面白い。狩りは特に他の本と比べて目新しい・珍しい情報はないけど、漁の項目は初めて聞くような話がいくつかあり、とても良い。しかし、全編を通じて何度か同じ話・表現が出てくるのはわざとかしら?おかげで覚えやすかったけど…。

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遠藤ケイ

1944年新潟生まれ。長年、自然の中で手作り生活を実践しながら、民俗学をライフワークとして、日本各地や世界各国を旅して、人々の生活や労働習俗を取材している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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