近藤譲:作品集『表面・奥行き・色彩』
アンサンブル・ノマド
武満徹に続く二人目の日本人作曲家として2012年に「アメリカ芸術・文学アカデミー」の外国人名誉会員に選出されるなど国際的な評価も高い作曲家・近藤譲の近作を俯瞰する最新盤。
国内最高の現代音楽演奏集団アンサンブル・ノマドが演奏を受け持ち、独奏から12楽器のアンサンブルまで多彩な編成の7作品を収録。1970年代以降絶えず独創的な音楽世界を築いてきた作曲家の「現在(いま)」を伝えます。世界が注目する日本の個性によって彩られた時間が、綾をなして耳の中に美しく広がる一枚です。(ALM Records)
【収録情報】
近藤譲:
1. 杣径(そまみち)(8楽器のための) (2008)
2. 空の空(バス・フルート、ヴィオラ、チェロ、ピアノのための) (2009)
3. 冬青(そよご)(ヴァイオリンとピアノのための) (2003)
4. ヤーロウ(アコーディオンと弦楽四重奏のための) (2005)
5. カラミンサ(ギターのための) (2000)
6. ダーティングトン・エア(オーボエと打楽器のための) (2000)
7. 表面・奥行き・色彩(12楽器のための) (2008)
アンサンブル・ノマド
フルート:木ノ脇道元(1,2,7)
オーボエ:林 憲秀(1,6,7)
クラリネット:菊地秀夫(1,7)
ファゴット:塚原里江(7)
トロンボーン:今込 治(7)
ヴァイオリン:花田和加子(1,4,7)、相川麻里子(4,7)、野口千代光(3)
ヴィオラ:甲斐史子(1,2,4,7)
チェロ:菊地知也(1,7)、松本卓以(2,4)
コントラバス:佐藤洋嗣(7)
アコーディオン:大田智美(4)
ギター:佐藤紀雄(5)
ピアノ:中川賢一(1,2,7)、稲垣 聡(3)
打楽器:宮本典子(1,6)、加藤訓子(6,7)
指揮:佐藤紀雄(1,7)
録音時期:2012年3月27-29日
録音場所:神奈川県、相模湖交流センター
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
楽器はさまざまで編成も多彩だが、厚みのある和音の重なりと独特の動きで構成された、まさに近藤譲の世界。室内楽を超えた広がりも魅力だ。しかし弦楽四重奏とアコーディオンが、こんなにしっくりと融合し合うのは意外だった。この編成による他の作品も聴いてみたくなった。(堀)(CDジャーナル データベースより)