永遠者 文春文庫

辻仁成

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167905095
ISBN 10 : 4167905094
フォーマット
出版社
発行年月
2015年12月
日本
追加情報
:
377p;16

内容詳細

物語の主人公ザマ・コウヤは若手外交官として19世紀末のパリに駐在していた。ある日キャバレーで、美しくて個性的な踊り子カミーユと出会い、日本に親が決めた許婚がいるにもかかわらず、激しい恋におちる。だが、その踊り子は、永遠に年をとらない女性だった――。

二人は彼女たちの世界の「儀式」で結婚して将来を誓い合い、不老不死の体で20世紀をある時は一緒に、また何度となくすれ違いながら生きていくことになる。

日本に強制的に帰らされ、許婚と結婚したコウヤ。時代がすぎて妻は年老い、娘も老いていくなか、限りない生を生きるコウヤは孤独を抱えながら愛を求めつづける。

20世紀の日本の栄光と衰退を時代背景に、「永遠」と「愛の本質」に作家が真摯に向き合い挑んだ、傑作長篇小説。

【著者紹介】
辻仁成 : 東京都生まれ。1989年「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞。以後、作家・詩人・ミュージシャン・映画監督と幅広いジャンルで活躍している。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年「白仏」のフランス語翻訳版Le Bouddha blancで仏フェミナ賞・外国小説賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ★グラスハート★ さん

    1.0 コウヤがカミーユと出会い永遠者になる。不老不死の者を永遠者と呼んでいる。 1899年から始まり、100年程のさまざまな出来事が起こるんだけど、あまりにもかけ離れた時代から始まったせいか全く引き込まれなかった。前半のフランスなんて読むのやめようかと思ったぐらい。 ただ読んでて感じたのが芥川賞を受賞した頃の狂気じみた辻作品を彷彿とさせる。フランス在住はわかってるから、フランス色入れるのやめて欲しいです。

  • 南雲吾朗 さん

    広義の意味ではヴァンパイアの物語。ヴァンパイアと言っても、血を吸ったり、超人的な力があるわけではない。 愛の為にある儀式を通じて永遠の命を手に入れるが、愛の為にそれを断ち切ろうとする。 死なない身体では愛を永続できないのか?書中にあるように、愛というものはいずれ訪れる別れを惜しんで今を共に生きることの中にこそ宿るもので、限りある世界だからこそ限りない愛が存在できる。永遠の命を手にした事がないが、きっとその通りなのだろうと思った。物語は退屈せずに最後まですごく面白く読めた。

  • James Hayashi さん

    読み始めから手応えを感じる。昨日読んだカフカの「審判」と似た雰囲気。1899年のパリで始まり女性バンパイヤと出会い恋におちいるコウヤ。彼は永遠の命と若き肉体を手に入れカミーユと世紀を超え生き抜く。暗鬱とした世の中を描いているが、著者らしくこれに愛欲を絡め「20世紀博覧会」(初出タイトル)としていくつかの事象を含み、社会を鳥瞰している様。暗い社会の中、コウヤに人間味を残していることが救いになっている。

  • 風鈴 さん

    コウヤがパリで出会った運命の女カミーユ、1900年のパリ博、ムーランルージュ、エッフェル塔人々の息遣い、ざわめきが映画の様に煌めく。周りが老いて死んでいく中、永遠の命を持つコウヤの苦しみ苦悩ははかり知れない。世界の覇者になるかのごとく力をたぎらすカミーユに意を決する彼の行動に共感する。愛欲場面が強烈で辟易したが、テーマが壮大かつ哲学的で読み応えがあった。パリに住む辻さんならではの雰囲気が伝わってきた。

  • t.kouno さん

    最後がソレ!?って感じでしたが、一気に読めました。 死にたくても死ねない…自分の妻や子どもが自分の年齢を追い越してどんどん老いていく…。 「死」対しての恐怖はあるけど、生き続けることの恐怖もあるんだと思い知らされた作品。しばらく辻作品から離れてたけど、これは久々に「ピンときた」名作。

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