近代朝鮮と日本 岩波新書

趙景達

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784004313977
ISBN 10 : 400431397X
フォーマット
出版社
発行年月
2012年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
趙景達 ,  
追加情報
:
18

内容詳細

19世紀前半、儒教的民本主義に基づく政治システムの朝鮮社会で、身分制が解体してゆく状況から説き起こし、1910年日本に併合されて大韓帝国が滅亡するまでの朝鮮近代通史。政治文化に着目して日本社会と比較しながら、日朝修好条規、甲申政変、甲午農民戦争、大韓帝国誕生、日本の保護国化、国権回復運動等を描きだす。

目次 : 第1章 朝鮮王朝と日本/ 第2章 朝鮮の開国/ 第3章 開国と壬午軍乱/ 第4章 甲申政変と朝鮮の中立化/ 第5章 甲午農民戦争と日清戦争/ 第6章 大韓帝国の時代/ 第7章 日露戦争下の朝鮮/ 第8章 植民地化と国権回復運動/ 第9章 韓国併合

【著者紹介】
趙景達 : 1954年東京都生まれ。1986年東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。専攻、朝鮮近代史・近代日朝比較思想史。現在、千葉大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • coolflat さん

    19世紀半ばから1910年の韓国併合まで。日本と朝鮮、それぞれの思想の違いが近代化に際して異なる様相を及ぼした。日本では「国体」思想の台頭によって「国」が絶対化されたがために、「道」は二義的なものとなり、西欧化への転向が容易にできた。西欧への徹底抗戦は「国」を滅ぼすことにしかならない。西欧にかなわないと認識されるやいなや、尊攘論が開国論に急転向した秘密はここにある。それに対して朝鮮では、「国」を滅ぼしても「道」に殉ずることこそが、人倫の正しい行為とされた。これが仏米への徹底抗戦を可能にさせる理由であった。

  • 二人娘の父 さん

    濃厚な歴史書。東学党の乱をテーマにしたドラマ「緑豆の花」の背景を知ろうと気軽に手にしたが、いやいやかなりの歯応えだった。記述はタイトル通り、政治的な朝鮮史と日本史を交互に登場させることで理解が重層的となる。日韓関係の一面的な理解を防ぐためにも重要な学びとなった。

  • おらひらお さん

    2012年初版。戦後の朝鮮史学における近代史の取り扱いから紐解き、朝鮮王朝の概要から韓国併合までを概観した一冊です。政治文化をキーワードとしていますがこれがややわかりづらいかな。しかし、西洋文明との最初の接触の際の対応に違いなど、いろいろと学ぶところが多い一冊です。また、大院君が国民から絶大なる支持を受けていたことを初めて知りました。あと、日本も韓国も言語の特異性から一国史な検討に陥りがちですが、すくなくとも近代以降はその視点だけでは足りないことも指摘しています。韓国の人にも読んでもらいたい一冊ですね。

  • 瓜月(武部伸一) さん

    以前から疑問に思っていた。日本と朝鮮(韓国)は同じ東アジアの国。それが近世の西洋文明との出会いと受容、近代への歩みの中、道が異なったのはなぜか。その答えを得るための読書。本書は19世紀前半からの100年、大日本帝国の韓国併合までを、朝鮮・韓国の「政治文化」を軸として描く。その「政治文化」とは具体的には「儒教的民本主義」であるという。この時代の半島史は、長く続いた儒教(朱子学)社会で育まれた「儒教的民本主義」が西洋・日本の帝国主義と直面し、近代国家への道を阻まれた歴史であったと。問いは続く。読書を続けよう。

  • Francis さん

    朝鮮王朝末期から韓国併合に至るまでの近代朝鮮の通史。儒教的民本主義と言う政治文化からの考察がこれまでの類書と異なる点だろうか。高宗の父、太院君が革新的な政治を行って民衆の支持を集めたこと、かつて東学党の乱と言われた甲午農民戦争の民主的な側面、朝鮮王朝で広く直訴が認められていたことには驚いた。また、日本が韓国併合以前にすでに朝鮮に相当ひどい加害行為をしていたことには心から強い痛みを感じた。過去はきちんと直視しないと駄目だろう。

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