私はあなたの記憶のなかに

角田光代

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784093864916
ISBN 10 : 4093864918
フォーマット
出版社
発行年月
2018年02月
日本
追加情報
:
288p;20

内容詳細

あなたの過去が甦る。心震える八つの名短篇 

《「さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます。夜行列車の窓の向こうに、墓地の桜の木の彼方に、夏の海のきらめく波間に、レストランの格子窓の向こうに。おはよう、そしてさようなら。」――姿を消した妻をさがして僕は記憶をさかのぼる旅に出た。》(表題作)のほか、《初子さんは扉のような人だった。小学生だった私に、扉の向こうの世界を教えてくれた。》(「父とガムと彼女」)、《K和田くんは消しゴムのような男の子だった。他人の弱さに共振して自分をすり減らす。》(「猫男」)、《イワナさんは母の恋人だった。私は、母にふられた彼と遊んであげることにした。》(「水曜日の恋人」)、《大学生・人妻・夫・元恋人。さまざまな男女の過去と現在が織りなす携帯メールの物語。》(「地上発、宇宙経由」)など八つの名短篇を初集成。
少女、大学生、青年、夫婦の目を通して、愛と記憶、過去と現在が交錯する多彩で技巧をこらした物語が始まる。角田光代の魅力があふれる魅惑の短篇小説集。


【著者紹介】
角田光代 : 1967年神奈川県生まれ。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞。05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、12年『紙の月』で柴田錬三郎賞、同年『かなたの子』で泉鏡花文学賞、14年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    角田光代は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。最新の短編集かと思いきや、皆様ご指摘のとおり、10年以上前の短編の寄せ集めでした。小学館に少し騙されました。小学館は反省するように。そうは言っても流石の角田光代クオリティで読ませます。オススメは「父とガムと彼女」&「空のクロール」です。3月は、本書で読了となります。

  • さてさて さん

    2000年代前半に書かれた八つの短編を集めたこの作品。思い出の中に閉じ込められた『ガムのにおい』を上手く絡めて過去と現在を繋ぐ〈父とガムと彼女〉、学生達の寮生活を描いた〈神さまのタクシー〉、そして携帯メールの隆盛を作品世界に盛り込んだ〈地上発、宇宙経由〉等、興味深い短編が揃ったこの作品。長編を読んだ後のような充実感はないものの、短くも角田さんの作品世界を色濃く感じることのできる短編が集められたこの作品。サクッと読める八つの短編の中に角田さんが描く人の内面世界の描写の妙を気軽に味わうことのできる作品でした。

  • ケンイチミズバ さん

    決まりだから仕方ない。目立って波風たてるのがいやだからとか、決まりは守るのが当たり前だとかクラスでも人生でも優等生ではない私も角田さんと同じく押しつけには必ず反発するタイプだった。むしろ破るタイプ。守らない人を咎める人は大嫌いだった。もういい年こいて丸くなったけど。自分が守る分には結構だけれど人にまで押し付けるな、権威と一緒になるなという思いは今も変わらない。校則を破って彼女にお別れをありがとうを言いに行かないと一生後悔する。角田さんの言うとおりだよ。いじめの仕返しに金魚を革靴に入れる発想は好きだな。

  • ウッディ さん

    父や母の不倫、イジメなど嫌な感じの物語が多い短編集なのに、読後感が悪くないのはなぜだろう?タイトルにある「記憶」というキーワードなのか。嫌な思い出や不愉快な出来事も、時間というフィルターによりぼんやりとした輪郭に変え、遠くに置いてきた記憶を振り返る時、当時は耐えられないと思える出来事でも、少し懐かしさを感じさせてくれるようになる。メールの誤送信を描いた「地上発、宇宙経由」も面白かったが、「私はあなたの記憶のなかに」という言葉を残して家を出た妻を捜して、二人の思い出の場所を巡る表題作の余韻が印象的でした。

  • ナイスネイチャ さん

    図書館本。短編集でどれも暗い気持ちになる感じでした。表題作品はタイトルは上手いなと関心しましたが、結末はなんかモヤモヤ。

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人物・団体紹介

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角田光代

1967年神奈川県生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の〓』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整

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