曾根崎心中

角田光代

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784898153260
ISBN 10 : 4898153267
フォーマット
出版社
発行年月
2011年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
170p 19cm(B6)

内容詳細

愛し方も
死に方も、
自分で決める。

江戸時代、元禄期の大坂で人々が狂喜したように、激烈な恋の物語が今また私たちの心を掻きたてる。
運命の恋をまっとうする男女の生きざまは、時代を超えて、美しく残酷に、立ち上がる ―― 。

300年前、人形浄瑠璃の世界に“心中もの”の大流行を巻き起こした近松の代表作「曾根崎心中」を、直木賞作家・角田光代が現代に甦らせる!

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これが恋か。初は思った。これが、恋か。
ほほえみながら、泣きながら、高笑いしながら、物思いにふけりながら、不安に顔をゆがめながら、嫉妬に胸を焦がしながら、記憶に指先まで浸りながら、幾度も幾度も、思った。
これが、これが、これが、恋。
(本文より)
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出会ってしまった心を、止めることはできない。
これが、恋のかたち。

幾世の時を超え、いま究極の恋物語がふたたび始まる。

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読書メーターレビュー

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  • ミカママ さん

    【恋愛小説強化月間】あああ、ダメダメ、これも。涙止まんないじゃん。まだ子どものころに手にしてしまった水上勉さんの『五番町夕霧楼』以来、遊女モノにはめっぽう弱い私…。「あてはあの男に会うために生まれてきたんや」。ですよね、運命の人ってホントにいると思うし、会えばすぐわかる、もしもこの世で結ばれなければ、来世できっと…。

  • hiro さん

    近松門左衛門の『曾根崎心中』を角田さんが翻案した作品。『曾根崎心中』を文楽や歌舞伎で観たことも、原作を読んだこともなかったが、角田さんの文章はたいへん読みやすく、特に初や徳兵衛が話す古い感じの‘大坂弁’が心地よく、古典を安心して読めた。心中ものといえば、でてくる男が頼りないという先入観があったが、徳兵衛が本当に初のあとを追ったのかを角田さんはぼやかして書いているが、これをどのように捉えたらいいのだろうか。考えすぎかもしれないが、『八日目の蝉』のふがいない男達とみていると、もしやの結末かと思ってしまった。

  • いつでも母さん さん

    『姐さん、生まれてきてよかった?恋のない人生なんて、やっぱし犬にくれてやりますか。姐さん。』=私たちにただ一つ残された未来がなんであるか=あの世で一緒に・・来世は必ず・・追い詰められた二人が添遂げるにはこの方法しかない。そんな恋は嫌です。なのに、なのに惹かれます。苦手な角田さんの作品だとて、この装画には私の心も掠め取られる。苦界だからなのか?そんな恋が出来た女は幸せだったと思いたい。では、では男はどうだろう?ねぇ、ほんと?一緒に・・心の中は分からないが分からぬままが幸せなのだろうさ。

  • 風眠 さん

    近松門左衛門の戯曲を現代語に訳し、小説に再構成された作品。言葉のひとつひとつが美しくて、場面が鮮やかに目の前に立ち上がってくるような文章だ。語り手で主人公の初が胸の小箱をそっと開けるように、郭での生活、姐さんたちのこと、忘れかけている故郷のことを語っていくことで、郭でしか生きられない女の哀しみや恨み、ささやかな幸せを言わずもがなのうちに表している。徳兵衛への恋心を募らせていくところは、まるで私に初が乗り移ったかのように、胸が苦しくなり涙が止まらなかった。今年読んだ中では一番の本、手元にいつも置いておきたい

  • ケイ さん

    さすがは手練れの角田さん。遊女を描いても、客との絡みをかいても、そこだけが浮かび上がることはない。遊女が男に惚れるってことは改めて大変なことだと、やめられるものならやめとけば良いのだ。惚れてもどうしようもないから遊女なのである。嘘か誠か誰がわかるか。自分の言葉も相手の言葉も。近松の曽根崎心中は完全に理解したわけではないけれど、お初の切なさにはあまり目を向けない。女だからこそそこを角田さんはかきたかったのだろうな。おはっちゃん、本当に信じていたの?と。 ああ、浄瑠璃でみたいな。

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人物・団体紹介

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角田光代

1967年神奈川県生まれ。90年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞、06年「ロック母」で川端康成文学賞、07年『八日目の〓』で中央公論文芸賞、11年『ツリーハウス』で伊藤整

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