クライシスマネジメントの本質 本質行動学による3.11大川小学校事故の研究

西條剛央

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784634151864
ISBN 10 : 4634151863
フォーマット
出版社
発行年月
2021年03月
日本
追加情報
:
543p;20

内容詳細

学校管理下で起きた「戦後最大の悲劇」の謎“構造”を独自に明らかにした著者が鎮魂を込めて問う「組織のクライシスマネジメント」のあるべき姿とは?

目次 : 第1部 本質行動学による大川小学校事故の研究―質的研究法SCQRMによる科学的構造化と提言(大川小学校の事故の謎に迫る―事故の「構造化」について/ あの日の校庭―構造化による概念、カテゴリーの生成/ 事故の構造 なぜ大川小だったのか―事故の「背景要因」「大川小固有の要因」とは/ 10の謎の解明―構造から導き出される「なぜ」への回答/ あの日、何を最優先にすべきだったか―未来の命を守るための10の提言)/ 第2部 大川小学校事故の「事後対応」マネジメントの研究―遺族たちはなぜ、司法による真相解明を求めざるをえなかったのか(大川小学校の校庭を支配した「超正常性バイアス」―意思決定の停滞を招いた心理的要因に焦点化した構造化/ 教員組織のクライシスマネジメント―組織的過失の土壌「事なかれ主義」の学校経営/ 事故対応のクライシスマネジメント―石巻市教育委員会の事後対応を検証する/ 大川小学校検証委員会のあり方を検証する―報告書の科学性と公共性、第三者委員会のリスクアセスメント)/ 第3部 クライシスマネジメントの本質―組織、教育、社会の不条理に対抗する本質行動学の視座(大川小学校事故裁判からの教訓―組織の不条理を乗り越え、新たな意味を与えるために/ 大川小学校から教育の不条理を越え「未来を拓く」―大川小学校初の校長研修が始まる/ 石巻市、被災地で初めて原発再稼働に同意する―社会の不条理を引き起こす心理構造の解明、まっとうなクライシスマネジメントを実現するために必要なこと)

【著者紹介】
西條剛央 : 1974年宮城県仙台市生まれ。日本学術振興会特別研究員DCおよびPD、早稲田大学大学院(MBA)専任講師、客員准教授を経て2019年よりエッセンシャル・マネジメント・スクール代表。2011年の東日本大震災に際して、独自に体系化した構造構成主義(本質行動学)をもとに日本最大級となる総合支援ボランティア組織を実現。2014年、Prix Ars Electronicaのコミュニティ部門において、WWWやウィキペディアが受賞した最優秀賞「ゴールデン・ニカ」を日本人として初受賞。「ベストチームオブザイヤー2014」受賞。大川小学校の事故の研究を契機として立ち上げた「スマートサバイバープロジェクト」で、ネパール地震、熊本地震をはじめとする災害支援を実現し、「最優秀グッド減災賞」「NPOの社会課題解決を支えるICTサービス大賞」受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • kayak-gohan さん

    宮城県石巻市立大川小学校。北上川河口から3.7kmの場所に位置していた。2011年3月11日14時46分に発生した震度6の大地震によって発生した大津波は北上川を遡上し、この学校区域も呑み込んだ。その結果、逃げ遅れた70名の児童、11名の教職員が無くなり、4名の児童がいまだ行方不明となっている。本書は学校管理下で起きた戦後最大の惨事となった本件事故について本質行動学に基づくクライシスマネジメントの観点から検証している。

  • でじきち さん

    ◆マネジメント:望ましい状態をなんとか実現すること。適切な意思決定までの時間をいかに短縮させるかがクライシスマネジメントの肝。ルールが共有されていない中での空中戦は調整コスト大。マニュアルの本質的目的はパニック生じる前に迅速適切な意思決定の為。長々としたルールより、シンプルな大方針「津波警報が出たら裏山にすぐ逃げる」◆否定されても役職や組織のしがらみ離れ、個の勇気◆避難行動は生存行動。空振で万歳。信号と同じ◆人より組織を優先しない。クライシスマネジメントは人中心◆二次災害防ぐには被害者がどう捉えるか想像力

  • でじきち さん

    論理的、心揺さぶられ、汎用的学びに満ちる。3回に分ける◆検証報告は自明原因でなく多角的丁寧な事実認定から真因を構造的明らかに。情報源明記。仕方なかったとしない。隠蔽に加担した人間を優遇しない。意見を求める姿勢だけ見せて反映させないのは無意味◆問題をすり替えない。住民が指示を間違えことでなく、教頭が何故住民に同意を求めたか。津波が目前に来てからよりも、来るまで何故意思決定が停滞したか◆確信が持てぬ時は悪い方の想定を採用◆倒木のケガと死ぬという異なる次元のリスクを混同しない。新方針は安全第一ではなくより命優先

  • Iwata Kentaro さん

    著者献本御礼。読了までものすごく時間がかかってしまった。誠に申し訳ない。形式より本質、根っこまでの原因追求。クライシスマネジメントの原則。現在のコロナ対策でも大事な一冊。あと、学校と教育委員会の事なかれ体質とマニュアル主義、命を守る教育の重要性など、今も足りないことばかり。

  • でじきち さん

    ◆聡明な人が論理的不成立なことを強弁したり奇妙な行動をする際は必ず何かしらの裏のしがらみインサイトが働いている。この裏インサイトと戦わず打ち消さず、認め抱きしめることでマネジメントできる◆責任追求でなく原因究明を目的に失敗を見つめ再発防止に繋げる。が、一切の責任追求を避けてはならない◆反省の反意語は無かったことにする。一生謝り続けるのも違う。同じ過ちを繰り返さずより良い人生、社会にする為の行為◆失敗は無かったことにできないが、意味あるものか無意味になるかは事後に決まる。意志ある未来が過去を意味づける

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西條剛央

1974年宮城県仙台市生まれ。日本学術振興会特別研究員DCおよびPD、早稲田大学大学院(MBA)専任講師、客員准教授を経て2019年よりエッセンシャル・マネジメント・スクール代表。2011年の東日本大震災に際して、独自に体系化した構造構成主義(本質行動学)をもとに日本最大級となる総合支援ボランティア

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