棺に跨がる 文春文庫

西村賢太

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167905941
ISBN 10 : 4167905949
フォーマット
出版社
発行年月
2016年04月
日本
追加情報
:
163p;16

内容詳細

カツカレーの食べかたを巡って諍いとなり、同棲相手の秋恵を負傷させた貫多。秋恵に去られる事態を怖れた彼は、関係の修復を図るべく、日々姑息な小細工を奔するのだが―。「どうで死ぬ身の一踊り」の結末から始める特異な手法で、二人の惨めな最終破局までを描いた連作私小説集。“秋恵もの”完結篇。

【著者紹介】
西村賢太 : 1967年、東京都生まれ。中卒。2007年に『暗渠の宿』で第29回野間文芸新人賞受賞。11年「苦役列車」で第144回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ワニニ さん

    「秋恵もの完結篇」の帯に、ええっ?!即買い即読み。うーむ。いくらだめんず好き秋恵でも、これは致し方ない。私だって、貫多の保身が過ぎ、不快感に支配されたし。しかし、アゲて落とした秋恵、やはり一枚上手。でもなー、実際笑えない話なんだが、読了後貫多にも幸せをと願ってしまうのって、何なのだろう?これからも、秋恵との思い出を美化し、自己憐憫自己愛を冷静に分析しつつ、ダメダメに生きていくのだろうに。私小説と言いながら、完全エンタメとして読者を逆手に取るような感覚にも、またかの秋恵ものは中毒性があった。終わりは惜しい。

  • メタボン さん

    ☆☆☆☆ はなわかっていたことだが貫多と秋恵の関係もついに終焉を迎える。最後の秋恵の優しさがとてもいたたまれない。毎度毎度心底貫多をクズ野郎だと見下げ果ててきたが、このある意味同語反復的な物語がもう読めないと思うと一抹の寂しさも感じる。

  • 抹茶モナカ さん

    北町貫多とその同棲相手の秋恵の破局の模様を描いた私小説。カツカレーを食べる様子が豚みたいだ、と揶揄された貫多がDVをしてからの、二人の関係を描く。駄目な男のように貫多を描きつつ、それがエンターテイメントのようでいて、読者の共感を呼ぶのは、紛れもない技量だろう。現代は流行していない私小説というジャンルで闘っているだけで、西村賢太は偉い。でも、暴力はいかんよな。

  • とし さん

    秋恵シリーズの完結編。おそらく女性には、全く共感を得られないであろう貫太の秋恵に対する傍若無人のふるまいと暴力。貫太のDVに耐える秋恵も相当な根性をもった女性だと思います。カレーライスで怒る主人公。最低最悪な主人公ですが、なぜか憎めない面もあるのが不思議です。やはり西村さんのユーモアあふれる文体がなす業でしょうか。そこまで怒ることなのかと思って読み進めました。元が楽天家なのか秋恵の陰鬱な気持ちが読めない貫太は、どこか鈍感な面があると思いました。本作品を持ってシリーズが完結してしまうとはなんとも哀しいです。

  • じんべえざめ さん

    この愛すべき碌でなし。西村氏は策士だ。きっとふんだんにフィクションを盛り込んだ私小説なのだろう。全くの対極にはあるが、村上春樹にも通じるところがある。自由自在に過去を操れる筆をもつ氏は天才であり、心から好きだ。

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人物・団体紹介

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西村賢太

1967年7月12日東京都江戸川区生まれ。中卒。著書多数。2022年2月5日急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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