編集ども集まれ!

藤野千夜

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784575240573
ISBN 10 : 4575240575
フォーマット
出版社
発行年月
2017年09月
日本
追加情報
:
420p;20

内容詳細

【本読みのプロから共感の声、続々!】

藤野さんの書くものは、つよくてやさしい。
そうか、こんなことがあったからか。
――木皿泉さん 帯コメントより


オタクとかマイノリティなどという出来合いの言葉で括ってしまえば、とたんに消えてしまうような、かすかでささやかでユニークな人のありようや感情を、なくさないように、踏みつぶさないように、ていねいに掬い上げて作者は言葉を紡いでいく。
――角田光代さん 「毎日新聞」書評より


主人公が描く漫画への熱い愛も、編集者という職をひどい理由で奪われようが、全く揺るがない。
職を失くした日々の描写にさえ悲壮感が漂っていないのはきっと、大好きなものがある人間だけが内包する海のような豊かさが、どの頁からも溢れ出ているからだろう。
――朝井リョウさん 「読売新聞」書評より


愛しいものに身を委ねることの喜びがここには描かれている。
漫画に関するおしゃべりを拾い読むだけでも楽しい。
好きなものを嬉しそうに語っている小説は、それだけで読者の胸を熱くしてくれるのだ。
――杉江松恋さん 「週刊新潮」書評より


深く強く好きなものは長く人生を支え、友を呼び、折々に心を救う。
「漫画の仕事」の面白さ、職場の人たちの人間くささ、そこから生まれる笑いや漫画家たちの知られざるエピソードが楽しい作品でもある。
迷いを抱えている人にぜひおすすめしたい作品。
――北村浩子さん 「本の雑誌」書評より

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • みかん🍊 さん

    漫画雑誌の編集者をしていたが女装で出社するようになった為解雇され、やがて作家となった笹子が自伝の為出版社時代の思い出をたどる、とても面白い設定だが時系列がコロコロ入れ替わり登場人物も多いので読みにくくとても時間が掛かってしまった。大物漫画家や作品も沢山出て来て漫画好きには垂涎ものかもしれないが知らないのも多かった。マイノリティ、LGBT、時代も変わり今なら解雇までなかったどろうけど作家は誕生しなかったのかな。

  • なゆ さん

    小笹一夫が漫画編集者として働きだした1985年頃からの話と、2015年作家の笹子が出版社で働いていたころを辿る取材の話、どちらも同じJ保町ということで、どこで小笹と笹子が交わるのかと。だんだんアレ?オヤ?驚きました。仕事仲間は理解があっても、組織となると…。今だとどうなんだろう。でもメインは昭和の漫画史というか漫画編集者の裏話的な部分もあって、漫画に詳しかったらもっと楽しめる本なのかも。笹子が作家になってからの話のほうが、私はフムフムと面白かった。そっかぁ、自伝的小説だったんですね。

  • ダミアン4号 さん

    トランスジェンダーの主人公が出版会社に勤めやがて辞めざる得なくなった状況を綴りながら在職中に担当した漫画家や編集者達との交流を語った物語。登場する漫画や漫画家さん達は実際の人物なので、同じくらいの時期に夢中になって漫画を読んだ世代にはとても懐かしく「そうそう!この漫画、面白くって毎週楽しみにしてたっけ」(笑)伏字になっているけれど東京神保町周辺が舞台になっているんでしょう…登場する喫茶店やカレー専門店は実在するお店なのかな?前菜(?)にじゃがいもが出るお店には東京で仕事をしていた頃に何度か行きましたが…

  • pukupuku さん

    小笹と笹子の関係と時系列がうまく消化できず、なるべく読み終わるまで見ないようにしているレビューを、今回はたまらず見てしまった。その上でそういう話だったのかと理解できたけど…結局読みきれず。ご縁があったら、いつかまた読むのかな。

  • さぜん さん

    初読み。小説家の笹子の現在と1985年漫画編集部で働く小笹が交互に描かれ、何となく違和感を持ちつつ読む。世代が被るので漫画家やタイトルに懐かしさを感じ当時の編集部の自由さや大らかさに時代を感じる。中盤で小笹が徐々に女性になって同じ人物だったのかと合点がいく。女装の小笹を受け入れる女性社員達が素敵。結局解雇されるのだが、今ならそれの方が問題になるだろう。20年程で社会情勢って変わるんだなあ。 自伝的小説ゆえリアリティあり。

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人物・団体紹介

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藤野千夜

1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年『午後の時間割』で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、2000年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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