ゲームが教える世界の論点 集英社新書

藤田直哉

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087212495
ISBN 10 : 4087212491
フォーマット
出版社
発行年月
2023年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
221p;18

内容詳細

【ゲーム批評で読む現代社会】
コロナ禍の「おうち時間」によって急速な成長を遂げたゲーム産業。
米大統領選のキャンペーンに「どうぶつの森」が用いられたり、オリンピックの開会式にゲーム音楽が使用されるなど、その影響力は現実の社会にも及んでいる。
そうした状況を反映するかのように、世界中で支持されているゲームは、さまざまな問題の解決策を示している。
本書では大人気ゲームの読解を通して、陰謀論、分断、叛乱、新自由主義、家族といった重要なテーマを考え、理想的な社会のあり方を提示する。

【おもな内容】

第一章 ポストトゥルースと陰謀論   
1 分断された人類ーー『デウスエクスマンカインド・ディバイデッド』
2 差別を経験するシミュレーターーー『ウィッチャー3 ワイルドハント』
3 情報操作に対抗する個の覚醒ーー『ペルソナ5』

第二章 分断を超えるために   
1 対話と理解の重要性ーー『VA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Action』
2 人々を「つなぐ」必要性の体感ーー『DEATH STRANDING』

第三章 革命と叛乱のジレンマ   
1 暴力的な叛乱か、芸術的な抵抗かーー『Detroit: Become Human』
2 テクノロジーによる管理からの解放は可能かーー『The Stanley Parable』
3 いかにして反抗を正しく導くかーー『ライフイズストレンジ』

第四章 新自由主義の終わり   
1 「他者化」「非人間化」に抵抗するためにーー『The Last of Us Part II』
2 「選択と集中」の痛みを描くーー『イースVIII Lacrimosa of DANA』
3 原暴力への贖罪と、宗教的実存への移行ーー『レッド・デッド・リデンプションII』

第五章 家族と生命の神話   
1 レトロトピアの誘惑ーー『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』
2 自然や故郷を破壊するエネルギー産業とどう対峙すべきか
ーー『ファイナルファンタジVII』『ファイナルファンタジVII リメイク』
3 思いどおりにならない存在と共存する訓練ーー『ゴッド・オブ・ウォー』
4 世界を愛する気持ちをーー『Horizon Zero Dawn』


【著者略歴】
藤田直哉(ふじた なおや)
批評家。日本映画大学准教授。1983年、札幌生まれ。東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻修了。博士(学術)。著書に『虚構内存在』『シン・ゴジラ論』『攻殻機動隊論』『新海誠論』(作品社)、
『新世紀ゾンビ論』(筑摩書房)、『娯楽としての炎上』(南雲堂)、『シン・エヴァンゲリオン論』(河出新書)、『百田尚樹をぜんぶ読む』(杉田俊介との共著、集英社新書)ほか。

【著者紹介】
藤田直哉 : 批評家。日本映画大学准教授。1983年、札幌生まれ。東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻修了。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • takka@乱読 さん

    「時間がないから」という理由で避けられてしまうゲーム。この本を読了して、ゲームは「物語や世界観を追体験できるからこそ考えさせられるメディア」だと改めて感じた。『ファイナルファンタジーZ』で描かれる、環境や文明社会・自分とは何かについて。『レッド・デッド・リデンプションU』で描かれるアメリカ開拓時代の闇と戦争や対立・正義。この本では現代ゲーム(本著の定義は自分にとって曖昧だった)、主にPS4で遊べる作品から社会を考えるきっかけになるいい本だが、少し左寄りな思想が強い点に注意。

  • dowalf さん

    きっと「ドラクエ」とか、「ポケモン」とか、「ゼルダ」とか、このところ大ヒットしたみんなが知ってるゲームが出てくるんでしょう…と思っていましたが、列挙されたタイトルは海外発のものやインディーズ発等、(知ってる人には名作でも)あまり一般的には知られていないものが多く、考察の内容もプレイヤーの心理状態に与える影響から、社会問題へのアプローチまで深く考察されており、読みごたえがありました。ゲームにしかできない役割が今後の社会に生まれる予兆めいたものも感じました。

  • かい さん

    ゲームやゲームを遊ぶこと自体をさまざまな視点で論じた本。いろんな作り手が出てきて、ゲームを通して語れるお話のレベルがぐんと上がった印象の昨今。面白かったけど、いろんなゲームの核心に迫るネタバレが出まくるので、未プレイだけど興味あるタイトルある人は要注意。

  • ありんこ さん

    ゲームは全然やりませんが、多くの人に好まれていて、一つの文化として成り立っているものなので、興味を持ちました。制作側は、現代社会でどのようなストーリー、世界観が好まれるかを考えながら作っているんですね。私は、本を通じて生きることについて考えますが、ゲームから学ぶことも多いのではと思いました。

  • し さん

    「ゲームは言葉や説教ではなく、プレイ体験を通じて伝えることができる。プレイヤーが能動的に長い時間かけてコミットするからこそ、小説や映画などとは違う情動の固着の仕方をさせられる。」まじこれな

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