隠し剣孤影抄 文春文庫

藤沢周平

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167192389
ISBN 10 : 4167192381
フォーマット
出版社
発行年月
2004年06月
日本
追加情報
:
16cm,409p

内容詳細

秘剣、外に語らず―剣客小説に新境地を開いた名品集“隠し剣”シリーズ八篇。凶々しいばかりに研ぎ澄まされた剣技を秘める主人公たちは、また人としての弱さもあわせ持つ。剣鬼と化し破牢した夫のため捨て身の行動に出る人妻、これに翻弄される男を描く「隠し剣鬼ノ爪」。他に「暗殺剣虎ノ眼」などを収む。

【著者紹介】
藤沢周平 : 昭和2(1927)年、鶴岡市に生れる。山形師範学校卒。48年「暗殺の年輪」で第69回直木賞を受賞。主要な作品として「蝉しぐれ」「三屋清左衛門残日録」「一茶」「隠し剣孤影抄」「隠し剣秋風抄」「藤沢周平短篇傑作選」(全四冊)「霧の果て」「海鳴り」「白き瓶小説長塚節」(吉川英治文学賞)など多数。平成元年、菊池寛賞受賞、平成6年に朝日賞、同年東京都文化賞受賞、平成7年、紫綬褒章受章。「藤沢周平全集」(全25巻文芸春秋刊)がある。平成9年1月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ミカママ さん

    【海坂藩城下町 第4回読書の集い「寒梅忌」イベント参加作品】正直、周平っちの「剣客モノ」よりは「市井モノ」のほうが好物である。なのにこの作品を好きなのは、やはりこの作品の重要な横軸をなす、「女人たち」の存在だろう。初期作品は奥様を若くして失くした彼の、哀しみと気鬱が反映しているかのようだが、これはその過渡期に書かれたものらしい。ドキっとするような、艶かしいシーンもあり。短編集ではあるが、全編を通じるテーマをも感じさせる、彼の真髄とも言える作品。

  • ヴェネツィア さん

    久しぶりに藤沢周平の世界に浸る。本書は海坂藩を舞台に展開する8つの短篇物語集。そのいずれもの主人公が表題にあるように各様の「隠し剣」を持っている。かといって、これはいわゆる剣豪小説などではない。それぞれの主人公が持つ「隠し剣」は、ここぞという生涯ただ一度の時にしか使われることがない。そして、各々の物語はその「生涯ただ一度の時」に向って収斂してゆくのだ。そうした時間の凝縮性のゆえに、本書はことさらにドラマティックなのだろう。また、各話ともに女性が登場するが、これがまたいずれも極めて魅力的だ。藤沢文学の白眉。

  • ケンイチミズバ さん

    あまりにも切ない。あまりにも醜い藩主と重臣のたくらみ。役職復帰から出世までには裏があり、剣客としてその腕を利用され、捨て駒にされた実直な家臣。そして殺されたことを未だ知らず男を待ち続ける女。胸を打つラストの余韻が今も引きずるのです。必死剣鳥刺しが群を抜いてストリートに力がある。一夜の出来事で子をなしたことも知らぬまま惨殺される剣士の最期の一撃が当に命懸けの必殺技だった。けれど悔しい。あなたが死ねばわたしも生きてはおりません。藩名は絶対だ、背くことは許されん。いろんな言葉が実に心に響きます藤沢周平の世界。

  • HIRO1970 さん

    ⭐️⭐️⭐️藤沢さんはまだ3作品目で初級者です。読み始めはこれは短編集だと思って読み進めていましたが、どれもこれも剣豪の秘剣物ではありますが、海坂藩という架空の城下町での話である事に気付き始めてから壮大なスケールの時代物ファンタジー《小説》である事に驚かせられました。昭和51〜53年初出の作品ですから間もなく40年経ちますが色褪せない魅力がありました。8つのストーリーは何れも味が有りますが、特に最後の作品の秀逸さは一読の価値があります。オススメします。

  • mura_海竜 さん

    『蝉しぐれ』から藤沢さん二冊目。長編好きなので短編は失敗したと最初は感じたが、どうしてどうして、長編と同様に読ませる。全8編の短編集。様々な斬殺・必殺剣が物語の終盤で繰り出される。藩の中で剣士を利用する者、利用される剣士達。男と女、夫を軽んじる妻、妻を軽んじる夫、未亡人も。家の関係。そして、秘密で知っている人も限られる秘剣。誰が伝承されているかわからない時はドキドキハラハラ。しかし、個人的にはやはり長編が好み。

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