プライマリー・バランス亡国論

藤井聡

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784594077327
ISBN 10 : 4594077323
フォーマット
出版社
発行年月
2017年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
273p;19

内容詳細

プライマリー・バランス(基礎的財政収支)の赤字を恐れるな。
政府は積極的な財政出動によって、早急に景気を回復させるべきだ!

「2020年までにプライマリー・バランスを黒字化する」という目標を達成するために行った消費増税や予算のカットが、長期デフレから立ち直れない要因であるという事実を、実証的データをもとに解明する。
「財政赤字は絶対悪」との思い込みを各種データから覆す、目からウロコの日本国民必読の書。

【章だて】
第1章 「プライマリー・バランス」とは何か?
第2章 「PB改善」で日本は貧困化・後進国化する ~消費増税のディープインパクト~
第3章 なぜ、「世にもキケンな消費増税」がなされたのか?
第4章 正々堂々と「PB目標」を取り下げよ
第5章 「財出拡大」が「財政再建」をもたらす
第6章 企業と政府の負債(PB赤字)が経済を成長させる
終 章 「PB制約撤廃」が、日本を救う

【小見出しより】
政府は「家計」と全然違う。むしろ「企業」に似た存在である
「PB目標」に真面目に取り組んだ結果、破綻したアルゼンチン
消費増税によるPB改善で、国民は一人当たり「10万円」貧しくなった
消費増税のインパクトを完全に読み間違えた学者・エコノミストたち
国際標準の視点から見れば、日本の財政は既に「改善」し始めている
「成長」で税収は増える。しかも消費増税よりも、より多く増える
「自国通貨で借金」をしている日本政府は、ギリシャと全然違う
「国債暴落Xデー」というデマ
1997年の消費増税によってデフレ化し、かえって財政が悪化した
「財政政策」を行った国が、リーマンショックからいち早く立ち直った

【著者紹介】
藤井聡 : 1968年奈良県生まれ。京都大学大学院教授(都市社会工学専攻)。京都大学大学院工学研究科修了。東京工業大学教授、イエテボリ大学心理学科客員研究員等を経て、現職。また、2011年より第2次安倍内閣・内閣官房参与(防災・減災ニューディール担当)。専門は公共政策に関わる実践的人文社会科学。03年に土木学会論文賞、05年に日本行動計量学会林知己夫賞、07年に文部科学大臣表彰・若手科学者賞、09年に日本社会心理学会奨励論文賞および日本学術振興会賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • mazda さん

    プライマリーバランスとは、政府の収入と支出の差のことです。これを黒字化するのが目標になっているようですが、これは家計で見れば正しいことです。しかし、マクロ視点で見ると、必ずしもそうとは言い切れません。実際、プライマリーバランス目標を設定した国は、筆者曰くアルゼンチンとギリシャの2国しかないそうです。これらに共通するものは何か、そう、国家破綻です。借金を減らしたのになぜ破綻するのか?アメリカなど国債バンバン擦りまくっているのに破綻しないのはなぜか?池上さん、国債って借金だよね?借金返したら破綻したよ…。

  • ミッキー・ダック さん

    著者は2012年安倍政権の内閣官房参与。17年に本書を出して退官。財政再建と称し政府・財務省が進めるPB黒字化目標が日本を滅ぼすと主張。◆収入の範囲で支出しようというPB目標が、今日のデフレの最大原因。デフレで増えない税収を消費増税で補い消費を抑制し、緊縮で支出を減らす政策は返ってデフレを促進する。本来の財政再建は、債務残高対GDP比率を下げること。公共投資による積極財政を行ってGDPを成長させ税収を上げることがデフレ脱出への道。自国通貨の国債で破綻した国はないのに、国が借金で破綻するという嘘が蔓延。

  • SGM さん

    ★★★プライマリーバランス(PB)と言われてもピンとこない人もいるだろう。PBとは『政府の収入(歳入)と支出(歳出)の差額(すなわち、「収支」)』のこと。PB自体は菅政権のときに導入されており、それを安倍政権も引き継いでいる。このPBの黒字化がいかに危険であるのかということが様々なデータとともに書かれている。日本は1998年からデフレに入り込み、まだ脱することができていない。デフレから脱するためにはPBの黒字化はまさに逆効果なのである。本書を読んで反緊縮政権を生み出すことが日本再生のためには欠かせない。

  • Nanbu さん

    5章の「経済の仕組み」の解説が頭の整理につながった。 メモ:政府が発行した国債は実態市場を回って最終的に国民の所得となる。資本主義経済において政府債務は経済成長のエンジン。問題は債務額の大小ではなく、お金が金融市場でだぶつき、実態市場へ循環しない状態であること。財政健全化に向けた施策は、デフレ期、インフレ期で異なる。PB改善は、インフレ期の財政健全化手段にはなり得ても、デフレ下ではむしろ景気後退をもたらし財政を悪化させデフレを加速させる。今必要なのは積極財政=PB赤字拡大で実態市場へお金を循環させること。

  • tacacuro さん

    経済再生なくして財政健全化なし。この基本方針の下で、財政健全化目標(基礎的財政収支の黒字化と債務残高GDP比の安定的引下げ)を掲げている以上、経済を最悪にして国を亡ぼしてでも財政健全化目標を優先する、ということはないのだが。

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