日本型新自由主義とは何か 占領期改革からアベノミクスまで 岩波現代全書

菊池信輝

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784000291972
ISBN 10 : 4000291971
フォーマット
出版社
発行年月
2016年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
257p;19

内容詳細

従来のケインズ主義にかわって一九九〇年代以降の日本経済を席巻する新自由主義。しかし、その起源は決して新しいものではなかった―戦後日本経済が、戦時体制に端を発する統制・計画経済と、一九三〇年代に起源をもつ新自由主義経済とのせめぎ合いの下に営まれてきたことを、政治家や官僚・経済人の言動を丹念に辿りながら解き明かす。

目次 : 第1章 戦時体制期における新自由主義/ 第2章 戦後改革期における新自由主義/ 第3章 高度成長期における新自由主義/ 第4章 石油ショック後の低成長期における新自由主義/ 第5章 日本の経済大国化を実現した八〇年代の製造業主導型新自由主義/ 第6章 日本の低迷と英、米の勃興が見られた九〇年代の金融主導型新自由主義/ 第7章 政府の介入なしに存続できない二〇〇〇年代の新自由主義/ 第8章 アベノミクスと新自由主義

【著者紹介】
菊池信輝 : 1968年千葉県生まれ。一橋大学社会学部卒業。野村総合研究所にて地域事業コンサルテーション、都市・地域計画関連調査に携わり、郵政研究所にてIT関連調査を担当した後、一橋大学大学院社会学研究科に入学。博士(社会学)。日本政治史、財界論。一橋大学助手を経て、都留文科大学文学部社会学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 壱萬弐仟縁 さん

    日本型社会福祉論:すべてを市場原理主義に任せるのではなく、国家が担うべき福祉その他の施策を家族や企業といった社会の次元に任せ、それを国家が側面的に支援する形を取る(94頁)。中曽根康弘の頃の、前川レポート:長時間労働是正もあったが、真の狙いは財界主流派に支配された既存の経済構造打破(132頁)。安倍は小泉構造改革の成果を過信し、その成果による景気拡大によって、国民に成長の果実が行き渡るトリクル・ダウンを実現しようとした(188頁)。

  • ゆう。 さん

    今日、新自由主義が蔓延る日本社会。その新自由主義が、日本の政治のなかでどのようにして位置づけられ、政策として実行されていったのか、その歴史を学ぶことができる。新自由主義は福祉国家を解体し、グローバル資本主義の都合よく規制を緩和し市場化を求めるものであるが、日本独特の現れ方があるという視点は大切だと思った。新保守主義と新自由主義との関係をもっと学びたい思いになった。

  • あんころもち さん

    新自由主義政策の歴史を追ったもので、当初新自由主義を推進した財界の主張を明らかにしながら、それがバブル崩壊後には国民ウケする改革として活用されていったことが明らかになるのが面白い。ただ、新自由主義に対置される福祉国家やネオ・コーポラティズムといった概念に対する目配りや、参考文献が全般的に貧弱で、最後の最後にただの安倍政権ディスになってるあたり、最後まで何を言いたいのかよくわからない感が否めない。

  • Mealla0v0 さん

    国家による経済領域への介入(ケインズ主義)を否定し、かつての自由主義を復活させる政策体系及びその思想体系としての新自由主義は1930年代のリップマンシンポジウムに端を発し、1980年代に世界中を席巻する。では、日本はその場合どのように位置づけられるのか。本書は、戦時統制経済にまで遡り、高度成長の他方で福祉国家形成が不十分だったことが確認される。そして、80年代の経済国際化に際して製造業の新自由主義化が成功し、小さな政府へ転換していたために、90年代の金融業の新自由主義的潮流に耐え切れなかったとする。

  • yooou さん

    ☆☆☆☆★ 日本の近代史を新自由主義の趨勢で捉えた知る限り画期的な書でありました。アメリカのネオコンは特定個人として同定できるものであったけども、日本のそれは揺れ動く世論に応じて立ち位置を柔軟に変える政治家達によってバトンリレーされているものであった。僕らが生きてきた時代を振り返っていろいろな出来事、それが起ったわけを知るというのはとても大切なことだと思います。信じるか信じないかはあなた次第ですが。僕は信じる。

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