海馬の尻尾

荻原浩

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334912048
ISBN 10 : 4334912044
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
追加情報
:
486p;20

内容詳細

二度目の原発事故で恐怖と不安が蔓延する社会―良心がないとまで言われる男が、医療機関を訪ねた…。人間、どこまで変われるのか。何が、変えるのか。

【著者紹介】
荻原浩 : 1956年、埼玉県生まれ。広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターの傍ら1997年に初めて書いた長編小説『オロロ畑でつかまえて』で第10回小説すばる新人賞を受賞し、小説家デビュー。以後、2002年『神様からひと言』、2004年『明日の記憶』(翌年山本周五郎賞受賞)、2014年『二千七百の夏と冬』(山田風太郎賞受賞)、2016年『海の見える理髪店』(直木賞受賞)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    荻原浩は、新作をコンスタントに読んでいる地元作家です。著者の新境地でしょうか、SF極道サスペンスといった感じで、一気読みでした。『時計じかけのオレンジ』、『わたしを離さないで』を想い出しました。直木賞受賞後の著者の作品では、一番良い出来だと思います。

  • しんたろー さん

    脳の神秘を主軸にして、社会派なテーマを色々と盛り込んだサスペンス&バイオレンスで読み応えタップリだが、全てが巧く行っているとは思えなかった。それは、主人公・及川の残酷な描写の為に前半は殆ど共感できないからだろう。それでも、人物キャラ&配置の上手さや少女・梨帆とのやり取りは頬が緩むし、ハードボイルドな文体に荻原節のユーモアを交えて飽きさせない。急展開する終盤は一気読みの面白さになるが「もっと書き込んで欲しい」と思わせる結末も含めて賛否両論に分かれる作品。荻原版『カッコーの巣の上で』と言えるかも知れない。

  • いつでも母さん さん

    あらあら、これは・・『脳』の事などわからない。お医者様とて完全に分かってはいないだろう。いつかこんな社会になってしまうのかなぁ・・が正直なところ。クズで良心のない男が最後にはかっこいい漢に見えるのだから堪らない。梨帆がこの先の人生を精一杯生きて行けますようにと祈った。萩原さん、こんなラストは切なすぎる・・

  • ウッディ さん

    不幸な生い立ちの及川、ヤクザからもその残虐さを恐れられた男は、アル中の治療に訪れた病院で医師から、脳の海馬の尻尾の部分が欠損し、恐怖を感じず、良心を持たない反社会性パーソナリティ障害と診断され、不本意ながら8週間の治療プログラムに参加する。暴力を振るう事でしか自分を表現できないヤクザは、変わる事ができるのか?萩原さんらしくない暴力満載のストーリーながら、及川に優しい心が戻ってくるプロセスが興味深かった。人はいつからでもやり直せると思える物語でした。

  • Yunemo さん

    脳科学の分野っていろんな作品に展開できるものですね。本作品、記憶を司る器官と言われる海馬を表題としてる分、何をメインに据えてるかなとの想いに駆られて手に取った次第。なるほど、次に続く尻尾の意味を何となく理解出来た気がして。やっぱり恐怖と不安が蔓延する社会環境下において、国策としてこんな開発が行われるのかな、との現実感もあって。反社会性パーソナリティ障害を持つヤクザ及川の変化が、やっぱり人間、良心が、性善説が最後の脳の砦になるのかな、脳、海馬が人間を変えていく様の表現に都度なるほどなと一人想い。自身の脳は?

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人物・団体紹介

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荻原浩

1956年埼玉県生まれ。成城大学卒業後、コピーライターを経て、97年『オロロ畑でつかまえて』で第10回小説すばる新人賞受賞。2005年『明日の記憶』で第18回山本周五郎賞受賞、14年『二千七百の夏と冬』で第5回山田風太郎賞受賞。16年『海の見える理髪店』で第155回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊

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