ホテル・メランコリア

篠田真由美

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569809557
ISBN 10 : 4569809553
フォーマット
出版社
発行年月
2013年01月
日本
追加情報
:
301p;20

内容詳細

「私の記憶の中にあるホテルを探してくださらない」ある老婦人から依頼された私は、かつて横浜の高台にあり、多くの外国人客を迎えた小さなホテルについて調べはじめる。海が見えるオープン・テラス、年末にバンケットルームで開催される豪華絢爛なダンス・パーティ、評判のシェフが作り出す珍しい料理の数々、世間の目をはばかる客も多かった長期滞在者用のアパートメント。不思議なことに、もと従業員や宿泊客たちが語るホテルにまつわる思い出話には、死と影と奇妙な謎がからみついていた―憂いと頽廃の気配漂う、美しくも恐ろしい連作短編集。

【著者紹介】
篠田真由美 : 1953年、東京都生まれ。1992年に『琥珀の城の殺人』でデビューする。以後、ミステリ、伝奇小説、ファンタジーなど幅広い作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • まる さん

    ホテルを舞台にした幻想的で妖しげな罪の話たち。独特の雰囲気を存分に味わえました。間に入る写真も雰囲気を盛り上げてくれたように思います。感想を書くのが難しいのですが、ハッピーエンドとは言えないにも関わらず悪くない読後感でした。ただ、読後まで浸るほどでもなかったかな。

  • Norico さん

    横浜山手の高台に建っていた小さなホテル。関東大震災からバブルの頃まで創業65年でなくなってしまったそのホテルの謎を巡る物語り。意思を持った人形や、不老不死の料理人などは幻想的で、悪い美少年とか耽美要素も、たっぷり楽しめました。最後、どう終わらせるのかしら?と思ったら…なんというか…。まあこういう終わり方もよいか。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    ある老女から依頼された横浜の小高い丘にあったMというホテルのこと。そしてそのホテルに纏わる冥界の狭間。弁天小僧のようで血のような赭を怖がる美少年、料理を賛美して毒を饗する吸血鬼のシェフ、翡翠の鳥に導かれて消えた共産党員、喋って相手を邪悪に導かせる人形、白百合のような母の死など、時という名のベールに覆われた悪意が捲られて露わになっていく怖さと秘密を共有した陶酔を味わせてくれます。そしてイーグルスの「ホテル・カルフォルニア」の歌詞を思い出させるような囚われ感と現実に戻れないことへの安堵によって扉は閉められる。

  • キキハル さん

    今はないホテルを探すライターの私。関係者から話を聞くにつれ、ホテルの全容が立ち現われ細部が再現される。それは横浜・山手の立地と風俗が醸し出すものであり、戦争を体験しバブルを通過したホテルの年代記でもあった。そして忘れていた記憶との邂逅でもあったのだ。嘘か真かメランコリックで怪異な幻想譚は、終わりのない迷路のように足を踏み入れた者を帰さない。ゆらゆらと漂っていた夢幻世界が心地よく閉じられた後に、作者の後書きは現実的過ぎて興ざめな思いがした。内容も本の装幀や写真も美しかっただけに、それが少々残念だった。

  • Willie the Wildcat さん

    意図しない結果。意識的か、無意識かに関わらず振り返る1つ1つの因果関係。出会いを通して紐解く、人生の哀しみ。時勢、人間関係、欲・・・、背景も様々。極限状態で気づく、暗闇に差す唯一の光。心の”暗”の部分を引き出すのではなく、覆い隠された暗から導き出す心の”明”。愛。故のタイトルなのか・・・。父娘の踊る場面と赤い靴が印象に残る。

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人物・団体紹介

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篠田真由美

1953年東京生まれ。1977年早稲田大学第二文学部卒。1992年第2回鮎川哲也賞最終候補作『琥珀の城の殺人』でデビュー。1994年より講談社ノベルスで近代建築史研究者を探偵役にした本格ミステリ「建築探偵桜井京介の事件簿」シリーズを開始。累計部数100万部を突破した。その他、伝奇、幻想、怪奇などを広

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