流れ舟は帰らず 木枯し紋次郎ミステリ傑作選 創元推理文庫

笹沢左保

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784488485115
ISBN 10 : 4488485111
フォーマット
出版社
発行年月
2018年01月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
571p;15

内容詳細

三度笠を被り長い楊枝をくわえた姿で、無宿渡世の旅を続ける木枯し紋次郎が出あう事件の数々。兄弟分の身代わりとして島送りになった紋次郎がある噂を聞きつけ、島抜けして事の真相を追う「赦免花は散った」。瀕死の老商人の依頼で家出した息子を捜す「流れ舟は帰らず」。ミステリと時代小説、両ジャンルにおける名手が描く、凄腕の旅人にして名探偵が活躍する傑作10編を収録する。解説=末國善己

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読書メーターレビュー

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  • つみれ さん

    主人公はアンチヒーロー属性がたっぷり詰め込まれた「渡世人」木枯し紋次郎。いわゆる股旅ものの短編集で、江戸時代後期のアウトローの世界を様々な角度から描いてみせている。やり方は非合法ながらも最後は悪に鉄槌をくだす彼の生き様、美学は、ただひたすらにクールでカッコいい。ミステリーと銘打ってある通り、物語は各編ひねりがきいており、素直に読ませてくれない意地の悪さがいい。物語に五つの制約を持たせたという話が解説にあったが、この制約が物語、キャラクターの魅力をうまく引き出している。時代物+ミステリーの妙を味わえる一冊。

  • geshi さん

    股旅ものの代表の木枯し紋次郎がミステリ?と思っていたけれど、これは面白い。時代物なのにカタカナ語入っていてエンタメ作品として抜群に読みやすいから、人気が出たのも頷ける。渡世人と探偵の共通点は共同体(グループ)から意識して外れ、情やしがらみを捨ててから存在が成り立つハードボイルドな生き様にあった。どんでん返し展開が人を信じれば裏切られる無情を強く印象付ける。陰謀、暗号、サスペンス、変形の法廷劇、作品ごとに変化をつけて読者を飽きさせない名人芸。

  • くさてる さん

    木枯し紋次郎初体験。ドラマは世代的に未見なのですが、中村敦夫の顔と爪楊枝くらいの印象はありました。しかしそれとはまったく関係なく面白かった。渡世人が生きる世界観がみごとに構築されていて、時代小説に慣れない私にも違和感なく読みこむことができ、人物造形もパターンなようでそれぞれに個性がある、なおかつお話が巧みで文章が流れるように読みやすいと何拍子揃ってるのこれ。切な目の話として「明日も無宿の次男坊」のラストがたまらなくせつない。良かったです。

  • タカギ さん

    木枯らし紋次郎は時代劇のヒーローで、笹沢左保はサスペンスドラマの原作者、というイメージだった。木枯らし紋次郎を生み出したのが笹沢氏だったとは。時代小説×本格推理小説が10編。どちらからしても極上だと思います。紋次郎の生き方には苦しさ、哀しさを感じた。泳いでいないと死んでしまう魚のように、目的のない旅、旅のための旅を続けている。紋次郎は凄腕の剣豪なので、殺陣の場面はとても映像的でカッコいい。カバーイラストもいいけれど、オノ・ナツメさんや斉藤岬さんに紋次郎を描いてほしい。

  • 北風 さん

    紋次郎ミステリ傑作選? 今は昔大流行した紋次郎が事件を解決? かなり異色な気がしたけれど、読んでみたら面白い。義理と人情に厚い渡世人って紹介されるけど、印象としてはかなり冷徹。今時びっくりするくらいニヒルでハードボイルド、孤高の男。持って生まれたカリスマか、人に頼られ、冷たくあしらい文句を言われるも、最後の最後には助けてしまう。短編ミステリとしても見事。傑作選ということで、多少似たような傾向は見受けられるけれど、これだけ面白いならば、他のシリーズ作品も読んでみたくなるかっこよさだった。

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人物・団体紹介

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笹沢左保

1930年、東京都生まれ。郵政省東京地方簡易保険局勤務を経て、1960年、江戸川乱歩賞次席となった『招かれざる客』でデビュー。翌年、『人喰い』で日本探偵作家クラブ賞を受賞。1972年に始まったテレビドラマ『木枯し紋次郎』シリーズが一世を風靡する。晩年は佐賀に移り住み、執筆活動を続けながら、九州さが大

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